事業承継マサカの坂④
鳥取テクノ(仮称)は、
創業者である米子一郎会長(仮称)から、
甥っ子の米子卓也社長への事業承継を行いました。
株については、種類株式を活用し、
議決権の99.9%は、卓也社長が握っています。
一郎会長は、ほんの0.1%、
1株だけ黄金株を持っているという状況です。
さて、ここからどんなことが考えられるか・・・
一郎会長としては、卓也社長と
もっとコミュニケーションをとって、
ものごとを進めていきたいと思っています。
しかし、どういうふうに転ぶかは、分かりません。
例えば、卓也社長が会社を飛びだし、
非常に高い金額で株式を買い取ってくれ、
と言ってくるかもしれません。
あるいは、いま流行りのファンド(悪徳業者)に
株式を売却してしまうかもしれません。
そして、そのファンドから、高価買取のリクエストが
くるかもしれません。
こうなったとき、会社としては間違いなく戸惑います。
予想もしない金額での買取を余儀なくされるかもしれません。
このときは取得条項付株式が有効です。
あるいは、一郎会長が我慢ならず、
卓也社長の取締役解任を考えるかもしれません。
ところが、一郎会長の議決権比率は、0.1%なので、
自ら議題をあげて、解任することはできないのです。
このときは、属人的株式を活用するとよいでしょう。
この株式は、1株について、100個、1000個の議決権を持てる
というもので、少ない株で多くの議決権を握ることができるのです。
(福岡雄吉郎)
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