銀行の提案に気をつけろ④
「先生、銀行からこんな提案が来たんですけど、
みてもらえますでしょうか?」
といった相談を、一年に数回は受けています。
しかし、これはいい提案だからやったほうがよい、
という内容はまず、ありません。
結局は、銀行が儲かるための提案ばかりなのです。
➂そろそろ固定金利にしませんか
「先生!銀行が、
“これからは金利も上がりますから、
今回の借入からは固定金利にされてはどうでしょうか?”
と言ってきました!」
といったご相談を受ける機会が増えてまいりました。
アメリカはじめ諸外国の金利上昇の記事を見ていると、
「そう言われれば、それもそうかな。」
と思いがちです。
しかし、実際のところ、日本はまだまだ低金利が続いています。
しかも、かつてないくらいのカネ余りです。
資金の需要が少ないのです。
本当に金利が上がるのは、資金需要が多くて、
それに対してお金が不足している、という状況の時です。
現状の国内の経済環境を見ていると、
そのような状況にはまだまだ遠いです。
実際問題、東京の銀行間での取引金利であるタイボは、
1年前に比べると下がっています。
銀行が固定金利を提案するのは、
そのほうが彼らにとって、うまみがあるからです。
変動金利ではなく、固定金利での契約が欲しいいのです。
固定金利のほうが、金利は高くなります。
銀行内での成績も上がります。
だから、固定金利を進めてくるのです。
早い話しが、金利に関しては、
銀行が固定を提案すれば変動を
変動を提案してくれば固定を、選択すればよいのです。
要は、銀行が言うことの逆の選択肢を選べばよいのです。
これまで諸外国に移っていた生産拠点などが、
国内にじわじわと戻りつつあります。
それがさらに進み、
国内での設備投資がもっと活発化してきた折には、
資金需要が大きく増えて、金利がじわじわ上がるでしょう。
しかし、それまでには時の経過があります。
金利が急に大きく上がることはないのです。
私たちは、
タイボ+スプレッド(上乗せ金利)で借りなさい、
と言い続けております。
今のところは、変わらずその通りに銀行に申し入れてほしいのです。
そうしていよいよ、
本当に金利が高くなってきた、という時点で、
固定に切り替えてゆけばよいのです。
何もその傾向が見えない今から、
固定金利に切り替える必要はないのです。
(古山喜章)
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