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2023年2月 7日 (火)

銀行の提案に気をつけろ②

「先生、銀行からこんな提案が来たんですけど、

 みてもらえますでしょうか?」

といった相談を、一年に数回は受けています。

しかし、これはいい提案だからやったほうがよい、

という内容はまず、ありません。

結局は、銀行が儲かるための提案ばかりなのです。

 

②新会社を作って株式等価交換しませんか

 

銀行からの、

「ホールディングス会社を作りませんか?

 その会社で株を買い取るお金は、私どもが融資します。」

という提案は減ってきました。ところが、

先日ある会社で、銀行からの新たな提案書を見せてくれました。

 

そこには、

「株式等価交換を活用したホールディング会社の活用」

とありました。

これも同じく、ホールディングス会社を設立して、

その新会社が事業会社の株式を持つ形です。

かつての提案は、新会社を後継者100%で設立し、

その会社が銀行からお金を借りて、

事業会社の株式を全部買い取る、といったものでした。

 

今回の株式等価交換の提案では、

新会社は事業会社と同じ比率で株主に株式を発行し、

その対価として事業会社の株式を全部持つ、

ということになります。

なので、銀行からの融資は必要ありません。

しかし、事業会社と同じ比率で新会社は株式を発行するので、

新会社の持ち株比率は、かつての事業会社と同じ、

ということになります。

 

事業会社の株式が、先代社長90%、後継者10%、だとしたら、

事業会社の株式は、新会社が100%持つことになるものの、

新会社の株式は、先代社長90%、後継者10%、となります。

 

その提案をしてきた銀行担当がちょうどやってきたので、

「これではなんの解決にもならないじゃないですか?」

と言いました。すると担当者は、

「そうなんです。ただ、間接的に保有するので、

事業会社の株価は若干下がります。」

「若干なんて下がっても、たいした意味ないでしょ。」

「なので、新会社を設立したあと、社長がお持ちの90%は、

 事業会社で持ち株会を作って、議決権を無しにして、

 持株会へ移すことも可能です。」

というので、

「なら、最初からそうすればいいじゃないですか。

 ただ、そうやっても、本当の解決にはなりませんけど。」

と答えました。

 

種類株式にして取得条項を付けることが必要、

というところまでは、教えませんでした。

銀行担当とのやり取りが続きました。

「この株式等価交換のスキームなら、ご心配されている、

融資の必要はありません。」

「でも、解決にならないでしょ。それに、手数料は取るでしょう。」

「手数料もいりません。ご指導させていただくだけです。」

「必要な議事録とか、会社設立の費用は?」

「その程度は、やはり必要になります。」

「でしょ。やっぱりお金はかかるじゃないですか。

 それに、そんなことしてもらったら、今度融資を検討する際に、

 おたくに忖度しないといけなくなるでしょ。」

「いえいえ、そんなことはしていただかなくても結構でございます。」

「そういうわけにはいかないでしょ。」

というやり取りを終え、銀行担当は帰ったのです。

当然、そんなスキームを、取り入れるはずがありません。

 

でも上のやり取りの途中で聞くと、

その銀行からの提案に基づいて、

株式等価交換のスキームを実行している会社が、

いくつもあるとのことだったのです。

気の毒なことです。

銀行からの提案は結局、銀行が一番得をするようにできている。

そう思っておいてほしいのです。

 

(古山喜章)

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