投資育成会社がやってきました①
先日、顧問先の会長から報告がありました。
「投資育成会社ってご存知ですか?
実は、先日、会社までお越しになったんです。
それで、要件は、わが社の株を持っていただけるそうなんです。
これ、どう思いますか?」
そう質問されたので、開口一番、
「お断りしましょう。」と伝えました。
「なんでも、事業承継対策として、
有効だとか、言っていましたよ。」
といって、投資育成会社が作成した資料も
見せてもらいました。
「会長、投資育成会社に株式を持ってもらっている顧問先は、
私の周りにも結構あるんですよ。
ただし、持ってもらったのは、最近じゃなくて、
ずっと前からなんですけどね。
でも、大きなメリットを感じている先は、ないですね。」
「へぇ、そうなんですか。
でも、私が持っている株式の20%だとかを、
投資育成に持ってもらえば、その分、私の株数は減って、
相続対策になると思うのですが。。。」
「はい、それはもちろん、そうなんですが、
会長の株式のことについては、
これから考えていけば、対策がとれますので。」
「ところで、投資育成会社は、
以前にも来ていたのですか?
いきなり来ることはないでしょう。」
「えぇ、実は、この話は、3年ほど前にもあったのです。
しかし、コロナでわが社の業績が悪化して、
少し赤字になったのです。
そうしたら、赤字の会社の株式は引き受けられません!って。
ようやく、コロナから復活したので、いま来たのだと思います。」」
「本来、投資育成会社の趣旨からすれば、
投資して、育成するんですよ。
赤字だから投資見送りで、黒字になったとたんに、出資させてくれなんて、結構、むしがよいですよね。。。
会社名にある”育成”とは真逆ですね。。。」
(福岡雄吉郎)
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