信用調査の使い方⑤
顧問先の会議に出ていると、
ときどき帝国データバンクの話が出てきます。
自動車ディーラーの経営者から、
「優良企業と言われる同業他社について、
帝国データから、どんなことが読み取れるのか、
当社で参考に出来る点はないのか、分析してみてほしい」
というリクエストがありました。
見てみると、この同業他社は、
資産管理会社をつくり、
それなりの数の不動産(ショールーム、整備工場)を、
本体とは別の会社に持たせていることが分かります。
これは、私の顧問先では行っていないことでした。
また、人員数から見た生産性に着目すると、
他社よりも顧問先が優れていることが分かります。
さらには、つい最近、投資したという
ショールームについては、
投資額●億円と、具体的な金額が開示されています。
「あの建物に、こんな金額をつっこんだのか・・・」
借入に関しては、
当座貸越の枠を多額に確保して、
有効に使っているという記載も見受けられます。
この点も、顧問先とは異なります。
ご丁寧に代表者の退職金額まで、開示されています。
ということで、色々と仮説を立てて、
議論する材料が出てきました。
もちろん、帝国データには一切開示しない、
という会社であれば、このような情報は得られません。
しかし、入手できる、入手しうる情報から、
色々と分析、想定し、
この情報をもとに、どうやって、わが社に活かしてゆくか?
幹部陣でディスカッションするということも、面白いと思います。
(福岡雄吉郎)
« 信用調査の使い方④ | トップページ | 粉飾決算をしてはいけません »
「経営」カテゴリの記事
- 百聞は一見にしかず⑤(2023.09.29)
- 百聞は一見にしかず④(2023.09.28)
- 百聞は一見にしかず③(2023.09.27)
- 百聞は一見にしかず②(2023.09.26)
- 百聞は一見にしかず①(2023.09.25)
コメント