短期借入金をしてはいけません
「短期借入金を銀行にお願いする!
これは商売する上での運転資金ではありませんか!なぜ 堂々と借りてはいけないのですか?」と中小企業の社長が私に問いました。
「借りるのが癖になるからです!
足らなくなったらすぐ借りたらいいと感じる悪い癖。
借り癖がつくからやめなさい!」と申し上げるのです。
経営者の基本姿勢として「銀行に短期借入を申し込まない」ことを考えるべきです。
経営していく上で
現預金 〇〇〇〇
売掛金 ○○〇
在庫・棚卸 〇〇
その他 流動資産(短期貸付金) 〇〇〇
合計 流動資産 〇〇〇〇
という流動資産を持たなくてはいけません
一方 これに対するものが
買掛金 ○○○○
未払金 〇〇〇
合計 流動負債 ○○○○
図にしてみると
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〇 売掛金の残高が多くなる
〇 在庫棚卸商品が多くなる
〇 どこかへの貸付金がある
からでしょう。
本来、現金商売であれば 預金が多くあり、売掛金商売でも早い回収で買掛金が長ければ資金不足は発生しない。
在庫、棚卸の回転が早く、不良在庫が少なければ、これも同じで
貸付金など発生しなければ、運転資金は自分でまかなえるのです。
一方、買掛金支払は締め切り後 何日で支払うのか、交際費や会費等の出金は遅くしたらどうでしょうか?
私は、開業当初から、前金、もしくは当日迄に回収を心掛け、在庫・棚卸は持たない、他人様にお金を貸すことは厳禁にしていました。
短期で銀行からお金を借りることはしない方針でやってきました。
「入るを量って 出ずるを制す」
いつもピーピー言っている貧乏人は借りて生活をしている人間です。
自らを制御できなくて中小の経営者などはやってこれません。
銀行に借入をお願いするのはあくまで長期借入金です。それも5年ではなく7年~10年でお願いし、大投資ともなれば15年~20年でお願いするのです。
10年の長期にもなれば、かなりの信用が必要です。しかし、良い時代になりました。しっかりした投資に対しては無担保、無個人保証、低金利で政府系金融機関が応じてくれる時代なのです。
(井上和弘)
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