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2023年6月

2023年6月30日 (金)

狙われやすい、経理担当社長夫人⑤

千葉銀行と武蔵野銀行が、

金融庁から業務改善命令を受けました。

金融知識のない方々に、複雑な仕組債を大量に売りつけ、

銀行の利益優先に動いていたことが原因です。

スルガ銀行事件から数年で、同様の事件が起こるのです。

銀行員は常に、儲けのターゲットを探しています。

その有力候補の一角が、中小企業の経理担当夫人なのです。

 

⑤経理担当が社長夫人だと、ガバナンスはゆるゆるです

 

これまで、

安心のための過剰借入、不要な金融商品での損失、

“情”にゆらいでの若手銀行員への協力、等など、

経理担当社長夫人によるトラブルを多く見てきました。

もちろん男性でも同様のことはあります。

が、やはり、女性に多いことは確かなのです。

 

そして共通するのは、

社長が任せっぱなしで関与していない、

ということです。これはこれで大問題です。

 

経理担当のトップがこのような状況だと、

お金に関するガバナンスはゆるゆるなのです。

きつく締められるのは、夫である社長の交際費だけです。

飲み屋での交際費はおこづかい扱いです。

よく行くお店も、チェックされます。

家計の財布と同じ感覚なのです。

妻の采配だけで、お金の入りと出が管理されてしまうのです。

 

会社では大きなお金の動きに関して、

取締役会での決定が必要です。

が、そんなことはおかまいなしなのです。

それでは困るのです。

 

多くの場合、

夫である社長が後継者にバトンタッチする時点で、

同時に退いてもらっています。

当然そのあと、

後継者の奥様を経理担当にすることはありません。

そんなことをしたら、また、同じ状況に陥るかもしれないのです。

 

「お金ことはまだまだ後任には任せられない!」

と拒む社長夫人がたまにおられます。

なかには、

「身内への給与の振込だけは、私がやります!」

と言った方もいます。理由を聞くと、

「他の社員に給与の金額を知られたくないから。」

というものでした。

そんなこと、給与振り込みをしなくとも、

賃金台帳や源泉徴収票などで誰かしら社員にわかることです。

結局、財務省的なポジションを、手放したくないのです。

 

家業の規模ならまだしも、企業規模ともなれば、

そのような状況は会社のためになりません。

同族企業特有の、イヤな臭いを周囲に放つだけです。

もし自分の会社がそのような状況なら、

速く改めてほしいのです。

 

(古山喜章)

2023年6月29日 (木)

狙われやすい、経理担当社長夫人④

千葉銀行と武蔵野銀行が、

金融庁から業務改善命令を受けました。

金融知識のない方々に、複雑な仕組債を大量に売りつけ、

銀行の利益優先に動いていたことが原因です。

スルガ銀行事件から数年で、同様の事件が起こるのです。

銀行員は常に、儲けのターゲットを探しています。

その有力候補の一角が、中小企業の経理担当夫人なのです。

 

④身内だから大丈夫、は大間違い

 

「どうして奥様が経理を担当しているんですか?」

とお聞きすると、

「お金のことなので、身内のほうが安心できます。」

といったお答えをお聞きすることがあります。

この思い込みが危ないのです。

 

金庫番によるお金のトラブルは、

身内であろうとなかろうと、起こります。

結局、身内だから大丈夫、という思い込みで、

任せっぱなしになっているのが、よくないのです。

身内でなくても同じです。

 

ある会社で、奥様の経理担当が銀行から勧められて、

高額の投資商品を会社で契約していました。

その銀行から新たな借入をしてまで、です。

ところが大きな損失が出ました。

夫である社長に聞くと、

「わたしはまったく知らなかった。」

と言うのです。

「でも、契約書を見たら、代表社員を押していますけど、

 これは社長が押したんじゃないんですか?」

と尋ねました。すると、こう言われたのです。

「いや、押したかもしれないけど、

 お金のことは全部妻に任せていて、

いちいち契約内容なんかよく見ていないですから。」

 

完全な開き直り、というか、あまりにも無責任です。

しかし、中小企業の実態として、

似たようなことが、今もどこにでもあるのです。

その結果、

会社に金銭的被害をおよぼす、あるいは、

金庫番が罪人になってしまう、

ということを、何度も目の当たりにしてきたのです。

金庫番の行動は、絶対に任せっぱなしにしてはいけないのです。

身内だからこそ、より厳しくチェックしてほしいのです。

 

(古山喜章)

2023年6月28日 (水)

狙われやすい、経理担当社長夫人➂

千葉銀行と武蔵野銀行が、

金融庁から業務改善命令を受けました。

金融知識のない方々に、複雑な仕組債を大量に売りつけ、

銀行の利益優先に動いていたことが原因です。

スルガ銀行事件から数年で、同様の事件が起こるのです。

銀行員は常に、儲けのターゲットを探しています。

その有力候補の一角が、中小企業の経理担当夫人なのです。

 

➂若い銀行員をわが子・わが孫のように錯覚してしまう

 

社長夫人が経理担当の会社には、

銀行はできるだけ若くて活きのいい男性行員を、

担当にしようとします。

なぜなら、

そのほうがお金を借りてもらいやすいからです。

“そんなことないでしょ!”と言いたいかもしれませんが、

実際に、あるのです。

 

男女とも、若い異性が奮闘している姿には、弱いものです。

男性ドクターのところには、

製薬会社の若い美人のMRが薬を売りに行くのと同じです。

それだけで、薬がよく売れるのです。

 

ある会社で、

借りなくてもいいお金を短期間とはいえ借りてしまった、

経理担当の社長夫人に聞きました。

「どうして要らないお金を借りるんですか!」

するとこう言いました。

「いやぁ、うちの銀行担当がちょうど私の孫くらいの年齢で、

 熱心にいろいろ説明してくれてねぇ…。

 うちの孫もこんな風にがんばっているのかなぁ、

 と考えると、応援してあげたくなってしまって…。」

 

完全に、情に流されているのです。

こうなると銀行支店長の思うつぼです。

女性経営者の元には、

若手でちょっとイケメンの男性行員を担当として送り込む。

そうすれば、わが子・わが孫のように錯覚して、

こちらの提案を了承するケースがそれなりにある、

ということを考えたうえでの銀行の作戦なのです。

 

おっさんの銀行員がいくら汗をかいても、

女性経営者にすれば、むさくるしいだけです。

それが若い銀行員だと、

“熱心だわ。”“少しくらい応援してあげても…。”に変わるのです。

 

経理担当社長夫人のもとに、

若い男性銀行員が来ているなら、

それは銀行から狙われている証拠なのです。

 

(古山喜章)

2023年6月27日 (火)

狙われやすい、経理担当社長夫人②

千葉銀行と武蔵野銀行が、

金融庁から業務改善命令を受けました。

金融知識のない方々に、複雑な仕組債を大量に売りつけ、

銀行の利益優先に動いていたことが原因です。

スルガ銀行事件から数年で、同様の事件が起こるのです。

銀行員は常に、儲けのターゲットを探しています。

その有力候補の一角が、中小企業の経理担当夫人なのです。

 

②過剰な防衛本能が、財務をダメにします

 

社長の奥様が金庫番、

という会社の貸借対照表には、特徴があります。

借りる必要のないお金を銀行から借り、

現預金を過剰に抱えているのです。

その銀行も概ね、その地域一番と言われる、地方銀行です。

 

「御社特別の優遇金利でお貸しします。」

「何かあった時のために、

少し多い目に現金をお持ちのほうがいいですよ。」

「口座に現金が多くても、邪魔にはなりませんから。」

等と、甘い誘いで社長よりも金庫番の奥様に近づくのです。

この人に言えば借りてくれる、とわかっているのです。

 

しかし、

「いくら現預金を持っていても、

借入金は返さないといけないんですよ。

 意味がないし、金利も発生してますよ。」

と、ある社長夫人金庫番に言いました。

すると、

「わかってるんですよ。わかってるんですけど…、

 通帳にお金がたくさんあるのをみると、

 なんか、安心できるんですよね…。」

と言うのです。

「じゃあ借入金も通帳を作って眺めたら、

 不安になって返したくなるんじゃないですか?」

と返すと、

「たぶん…、その通帳は見ないとおもいます。」

と、言い返してきました。

 

女性特有の防衛本能の表れなのか、

手元に抱え込んだ現預金で、身の安全を確保したかのような、

錯覚に陥っているだけなのです。

“借入金”という危険な爆弾を背負っていることに、

あえて目を伏せているのですから。

妄想であることがわかっていても、“安心”に浸りたいのです。

そのような人物が金庫番では、

いつまでたっても無借金になりません。

 

結局その会社の場合、

後継社長への世代交代とともに金庫番から外れてもらい、

銀行には当座貸越枠を作ってもらうことで、

当人の女性元金庫番にも納得してもらいました。

その女性は、銀行優位の時代に思うように借りることができず、

資金繰りでご苦労された世代の方です。

その時代のことが染みついているのです。

しかし、今は銀行を取り巻く環境も180℃変わっています。

財務体質さえ良ければ、いつでも銀行から借りれるのです。

 

経営者の奥様が金庫番をされているなら、

一度、過剰な現預金を抱えていないか、

確認してほしいのです。

 

(古山喜章)

2023年6月26日 (月)

狙われやすい、経理担当社長夫人①

千葉銀行と武蔵野銀行が、

金融庁から業務改善命令を受けました。

金融知識のない方々に、複雑な仕組債を大量に売りつけ、

銀行の利益優先に動いていたことが原因です。

スルガ銀行事件から数年で、同様の事件が起こるのです。

銀行員は常に、儲けのターゲットを探しています。

その有力候補の一角が、中小企業の経理担当夫人なのです。

 

①運用損失に関わりがちな、経理担当社長夫人

 

中小企業において、社長の奥様が金庫番、

というケースが少なくありません。

特に地方ほど、多いように感じます。

 

奥様も金庫番としての自意識の強い方が多く、

“私がしっかりと会社の財布を守らないと。”

という気持があだになってゆきます。

で、良からぬ商品に手を出してしまうのです。

 

なかでも怖いのが、いま問題になっている仕組債のような、

金融派生商品、いわゆるデリバティブ商品です。

十分な金融知識もないのに、

「利回りが他の商品よりも高く、

持っているだけで運用益がたまりますよ。」

等という銀行員の言葉に、

多くの社長夫人金庫番がだまされてきたのです。

利回りがいいのは、ハイリスク・ハイリターンだからです。

 

「どうしてそんな危険な商品を買ったんですか?」

と、社長夫人金庫番に聞いたことがあります。

「いやぁ、銀行員があまりにも熱心だったんで…。」

との返事でした。

銀行にとっても手数料が高く、担当銀行員の点数も上がるのです。

銀行員が必死に売り込んでくるのは、当たり前なのです。

その姿をみて、

“あれほど熱心に頑張っているんだから…”

という妙な母心で手を出してしまうのが、

社長夫人金庫番の良くないところです。

結局、“情”で動いてしまうのです。

 

その結果、ハイリスク・ハイリターンなので、

急激に円安になった、円高になった、どこかの銀行が倒産した、

といった環境変化が来れば、一撃でハイリスクの渦中に陥ります。

しかもそのような商品にはほとんど、

損失を確定させるデッドラインが設定されています。

「これ以上損失が大きくなる前に、

現状の損失をいったんここで確定させましょう。」

等と銀行は迫ってきます。

そうなってからでは、遅いのです。

 

しかもこのようなことが、取締役会もなく、

社長夫人金庫番の独断で行われていることが多いのです。

恐ろしいこと極まりないのです。

だから、奥様を金庫番にしてほしくないのです。

 

(古山喜章)

2023年6月23日 (金)

井上和弘のセミナーお知らせです

ICOコンサルティング会長の井上和弘のセミナーが

7月5日(水)13時~品川プリンスホテルで開催されます。

詳細は、以下をクリックください。

井上和弘『経営革新全集』10巻完結記念講演会 | 経営セミナー・本・講演音声・動画ダウンロード【日本経営合理化協会】 (jmca.jp)

 

『経営革新全集』として、全10巻を発刊させていただき、

おかげさまで、たくさんの経営者から大きな反響を頂いています。

 

今回は、全集10巻発刊を記念して、

井上和弘の単独セミナーを開催いたします。

 

経営コンサルタントを始めて50年。

親子二代、三代にわたる顧問先があり、

指導企業を窮地から救い、また、大きく成長させてきました。

「固定費を下げ、粗利益を増やし、銀行借入を減らして経営をラクにする」

儲かる会社づくりの要諦を顧問先や後継社長に指導してきました。

世間には、売上主義、過剰な銀行借入、PL思考の経営…

私とは真逆の「間違った思想」で経営指導や実務に携わる経営者も、

いまだに多くいます。

最悪の場合、債務超過や黒字倒産に陥った例を何社も見てきました。愚の骨頂です。

全ての経営者に、儲かるよう会社を正しく導き幸福な人生を歩んでほしい。

そのための思想を全集としてまとめ、発刊を記念するセミナーを75日に開催します。

 

当日は、セミナーの後に、懇親会も開催します。

みなさまのご参加、是非ともお待ちしております。

 

(福岡雄吉郎)

2023年6月22日 (木)

カイギ④

懐疑、回議、貝議、悔議というカイギではなく、

実りある会議、やってよかったという快議にしている会社は、

こんな感じで進めています。

 

仕切る人がいると、会議の進行も変わっていきます。

オーナー企業でありがちなのは、

トップが進行も進めてしまい、

結局、オーナーの独壇場になる、というパターンです。

 

仕切る人は、横文字で

ファシリテーターと言いますが、

なかには、ファシリテーターを外部から雇っているところもあります。

 

ファシリテーターは、会社のことはよく分かりませんが、

会議の状況を見ながら、うまくさばいていきます。

 

そして、議事の終わりに、

決定事項として、・・・・

次回課題として、・・・・

など、まとめてくれるとありがたいです。

 

最後に、会議終了後に参加者に議事録を配ります。

その議事録ですが、

誰が?

いつまでに?

何を?

が明確になっています。

 

次の会議では、前回の議事録を最初に潰す、

ということをしていけば、

いいっぱなし、やりっぱなし、で終わることはありません。

 

ただし、これがなかなかできないのです。

 

(福岡雄吉郎)

2023年6月21日 (水)

カイギ③

懐疑、回議、貝議、悔議というカイギではなく、

実りある会議、やってよかったという快議にしている会社は、

こんな感じで進めています。

 

1.最初に、議題、タイムスケジュールを伝える

  この議題で10分、この議題で20分、など、

  予め目標時間を設定して、参加者に伝えています。

  もちろん、その時間通りに進まないこともありますが、

  タイムマネジメントの意識はないより、あったほうがよいです。

 

2.次に、トップからのコメントをもらいます

  トップの視点から、将来を見据えて業界の気になる動き、

  ライバル動向など、あるいは、最近感動したことなど、

  情報共有があります

 

3.次に、トップから、参加者に対して、

  ここ最近のトピックスがあれば、先に話をしてもらいます。

  年度ごとにスローガン、テーマを決めている会社であれば、

  そのスローガンに沿った、トピックスを共有してもらいます

 

4.次に、具体的な議事の進行に入ってゆきます

  ここで、大切なのは、トップとは別に、仕切る人がいる、ということです。

  管理部門のトップが務めるケースが多いです。

  細かいですが、「1時間たったので休憩しましょう」という

  声かけも行っていきます。

  ときに、議論がぐちゃぐちゃしているときは、

  ホワイトボードに状況を整理し、見えるかを図ります。

 

(福岡雄吉郎)

2023年6月20日 (火)

カイギ②

オーナー会社の場合は、意外に会議が上手く進みません。

 

3.みな黙ったまま

  オーナーがしゃべることもなく、

  かといって、参加者が積極的に口を開くこともありません。

  発言する人は、だいたい同じ人で、

  一言も話さない人も結構います

  意見が色々と出るのは、人事異動の話が中心で、

  他のテーマについては、声があがりません。

  この場合は、「言っても無駄だ」という閉塞感と

  「的ハズレのことを言ってしまったら・・・」という恐怖感、

  「オーナーはどう思うのか?」という忖度も働きます。

  ⇒カイギ=貝議となります

 

4.反省するだけ

  過去を振り返って反省しかしない

 責任を追及することが中心で、

 「で、どうする?」が全くない

 過去の振り返り、責任追及は全くしないよりしたほうがよいですが、

 そればかりしていても、先に進めません

 ⇒カイギ=悔議となります

 

1~4、いずれの状況も良いとはいえません。

中小企業の場合は、だいたい1~4のいずれかです。

ただ、なかには、良い会議を行っている会社もあります。

 

(福岡雄吉郎)

2023年6月19日 (月)

カイギ

顧問先の会議に参加する場面がありますが、

会議の質が良いな、と感じる会社と

そうでない会社があります。

 

良いと思うのは、

物事が決まる会議です。

 

そんなの当たり前では?と思う方もいますが、

オーナー会社の場合は、

意外に会議が上手く進みません。

 

1.オーナーの独壇場になる

  ・毎回、同じことを話す

  ・昔の成功談を延々と話す

  ・会社から少し離れてしまうと、現状が掴めないため、

   発言がピンとハズレとなる。

ただし、オーナーに対して、誰もそのことを指摘できない。

→幹部からすると、会議をやること自体??です。

  カイギ=懐疑です。

 

2.後継者が決められない

  創業者と違って、後継者は、現場を全て掌握していません。

  製造、技術、品質など、専門的なところまで、理解が及ばないことがあります。

  ここで、幹部の意見を聞くのはよいのですが、

  後継者の優柔不断さが出てしまうと、決められないのです。 発言が、ぐるぐる回ります。

  カイギ=回議です、

 

(福岡雄吉郎)

2023年6月16日 (金)

電話加入権除却 攻防戦⑤

「電話加入権は除却しなさい。」といい続けております。

それでも未だに、

貸借対照表に電話加入権が残っている会社の多いこと!

総資産からすればわずかではあるものの、

価値のない資産は、除却するべきなのです。

 

⑤反対する顧問税理士事務所は変えなさい

 

貸借対照表の資産に、含み損のある資産は吐き出しなさい、

ICOでは言い続けております。

含み損を吐き出し、総資産を小さくすることを、

オフバランスといいます。

 

吐き出した損失は、損益計算書では特別損失に計上します。

経常利益よりも下の部分です。

なので、営業利益、経常利益には影響しません。

税引き前利益が特別損失の分、小さくなるのです。

法人税の課税対象利益が減り、法人税が減るのです。

稼いだ利益の手残りが、増えるのです。

中小企業の経営者は誰もが、

税金を少しでも少なくしたい、と思っているはずです。

そのための手段のひとつが、オフバランスなのです。

 

勘定科目は、

固定資産売却損、固定資産除却損、棚卸資産除却損、

等となります。

電話加入権を除却するのは、

オフバランスの中でも、最初の第一歩となる、

言わば、初級編です。

 

ひらたく言えば、節税です。

この節税を嫌がるのが、先日も書いた、顧問税理士事務所です。

はっきりいって、

顧問税理士事務所は、節税を嫌がります。

税務署に対して顔向けできない行為だからです。

お金をもらう手は顧問先に差し出しているものの、

顔は常に税務署を向いているのです。

 

私たちは何の根拠もなくオフバランスするのではないのです。

議事録や譲渡契約書など、証拠書類を残します。

相場価格が必要なら、その鑑定評価も行います。

根拠や証拠のないオフバランスは、節税ではなく、脱税です。

それは私たちにもお手伝いできません。

 

しかし、電話加入権は、価値のない資産です。

M&Aの資産算定では、ゼロ円評価なのです。

電電公社時代には、電話加入権の売買市場があったものの、

NTTに民営化された後の現在はもう、ありません。

その無価値の資産を、

権利元のNTTにお伺いを立て除却することを、

「そんなことはしてはいけない」

「税務署から否認される」

という顧問税理士事務所なら、今すぐ変えることを検討すべきです。

そんな税理士事務所は、会社のためになりません。

税務署のためになるだけです。

あまりにも、無知です。

意図的なオフバランスで特別損失を計上するなど、

やったことがないのです。

 

電話加入権の譲渡による除却損を出しても構わない、

とおっしゃる税理士事務所も、当然ながら、あるのです。

経営者の思いに寄り添う税理士事務所です。

そのような事務所に、すぐに切り替えるべきです。

 

顧問税理士事務所がどのようなスタンスなのかで、

会社に残るお金が大きく変わるのです。

どうせなら、お金がより多く残るように支援してもらえる

税理士事務所と契約を交わしてほしいのです。

 

(古山喜章)

2023年6月15日 (木)

電話加入権除却 攻防戦④

「電話加入権は除却しなさい。」といい続けております。

それでも未だに、

貸借対照表に電話加入権が残っている会社の多いこと!

総資産からすればわずかではあるものの、

価値のない資産は、除却するべきなのです。

 

④電話加入権はすでに消滅していた

 

電話加入権を除却するには、

NTTの116に電話をしなさい、と申し上げています。

ところが、

「116に電話をして、

 電話加入権の譲渡をしたい、と伝えたら、

 御社の電話加入権はもうありません、と言われました。」

というケースがこれまでに何度かありました。

 

それはどういうことなのか、よく聞いてみると、

「どうやら、契約回線をひかり電話に切り替えた際に、

 電話加入権は全部消滅したらしいです。」

ということだったのです。

「電話加入権はもうないので、譲渡はできません、

 とNTTの人に言われました。

どう処理すればよいでしょうか?」

となったのです。

 

この場合、電話加入権はすでに存在しないのですから、

譲渡ではなく、そのまま除却処理です。

電話加入権を全額減らし、一方で剰余金を同額減らす。

これで、電話加入権は貸借対照表から消えます。

そのことを顧問税理士に伝えると、

「それなら除却しても構いません。」

と、これも上から目線での反応が返ってきました。

 

このように、ひかり回線への契約切り替えで、

旧来の電話加入権が抹消されていた、

ということが、実際にあるのです。

何もせずに放置していたら、

存在しない資産を、計上したままにしていたのです。

全体からすればわずかな金額というものの、

電話加入権が消えるだけで、総資産は若干でも縮みます。

 

会社の収益性を表す総資産経常利益率(ROA)や、

安定性を表す自己資本比率が、

わずかながら向上するのです。

経営者なら本来、わずか0.1%でも、

重要な経営指標が良くなれば、嬉しいものです。

 

電話加入権がまだ貸借対照表にあるのなら、

まずは116に電話をしてください。

今回の事例のように、

すでに消滅しているかもしれませんので。

 

(古山喜章)

2023年6月14日 (水)

電話加入権除却 攻防戦➂

「電話加入権は除却しなさい。」といい続けております。

それでも未だに、

貸借対照表に電話加入権が残っている会社の多いこと!

総資産からすればわずかではあるものの、

価値のない資産は、除却するべきなのです。

 

➂顧問税理士が反対します

 

電話加入権の除却に取り組んでいただいた際、

最も面倒なのが、顧問税理士事務所です。

「電話加入権を除却したいと会計事務所に伝えたら、

 “そんなことはできない”と言われました!」

というパターンです。

 

他にも、

“そんなことをしたら電話が使えなくなりますよ。”

“そんなことをしたら、税務署ににらまれますよ。”

“完全に使っていない電話回線でないと、除却はできないですよ。”

等々、言いたい放題です。

つい最近も、

“そんな除却は一般的ではないからやめたほうがいい。”

と言われた例もありました。

よくもそれだけ思いつくなと言いたいほど、

電話加入権の除却に反対してくるのです。

 

ほぼ100%、そのような会計事務所は、

電話加入権の除却をしたこともなければ、

見たこともないし、聞いたこともないのです。

“私の税理士仲間に聞いてみたが、

電話加入権の除却はできないと、みんな言いますよ。”

といったことを平気で言うのです。

結局、その税理士仲間は誰も電話加入権の除却を

経験したことがないのです。

たとえ税理士仲間が100人いようと、

除却に関して無知な税理士ばかりなら、答えは同じなのです。

 

一方、

「NTTに電話加入権譲渡承認申請書を出し、

電話加入権を社長が買います。

NTTのホームページにもその申請フォーマットがありますよ。」

と会計事務所に伝えると、

「それならOKです。」

との返事が返ってきます。

どこまでも、上から目線なのです。

「そうですか。それは失礼しました。知りませんでした。」

とは、絶対に言わないのです。

 

結局、多くの会計事務所では、

電話加入権除却の実務や具体策を知らないし、

考えたこともないのです。

そもそも、会社に出入りしている会計事務所の方は、

税理士資格を持っていない人が多いです。

聞いたことのない処理など、面倒なことは概ね、

反対してくるのです。

 

経営者は顧問税理士事務所が税務の専門家と思っています。

確かに専門家です。

しかし、専門家だからといって、

節税策まで精通しているかといえば、そんなことはないのです。

専門家だからこそ、資格が邪魔をして、

経営者の思いに沿う考えや方法を受け入れない方が多いのです。

国家のほうを向いてしまうのです。

つまり、税金を減らさない方向に、傾くのです。

 

だから経営者自身が、節税策に関する知識を、

蓄えてほしいのです。

 

(古山喜章)

2023年6月13日 (火)

電話加入権除却 攻防戦②

「電話加入権は除却しなさい。」といい続けております。

それでも未だに、

貸借対照表に電話加入権が残っている会社の多いこと!

総資産からすればわずかではあるものの、

価値のない資産は、除却するべきなのです。

 

②NTTが番号を調べてくれません!

 

電話加入権を除却するにはまず、

「NTTの116に電話をして、

 電話加入権を譲渡したいのですが、どのようにすればよいでしょうか?

 と申入れをしなさい。」

と申し上げました。

ところが、ここでひとつのハードルがあります。

 

会社の電話番号は、

複数の回線をまとめて代表番号、としています。

本来の電話番号が、電話回線の数だけあるのです。

その本来の電話番号が、会社でわからないことが多い、

というか、ほぼわからない状況だと思います。

そこで、116の担当者に、

「すみません。あいにく全部の番号がわからないので、

 お手数をおかけしますがそちらで調べていただけませんでしょうか?」

と丁寧に申し訳なさそうに、お願いをします。

すると、今までの実例からすると、3人に1人は、

「わかりました。こちらで調べます。」と言ってくれます。

 

あとの2人は、

「申し訳ないですが、そちらでお調べください。」と言われます。

と言われても、ほぼ、会社では調べようがないはずです。

だからといって、そこであきらめてはいけません。

その場合は、日を変えて、もう一度、116に電話をします。

116の担当者は複数おられるのです。

再度電話をして、同じ担当者にあたる確率は低いです。

3人に1人は、調べてくれるのです。

早い話し、電話番号を調べてくれる担当者に当たるまで、

電話をし続けるのです。

手続きだけで節税ができ、総資産を縮めることができるのです。

このくらいの手間は、惜しまないことです。

 

「NTTが電話番号を調べてくれません!」

ということが何度もありました。

が、いずれの場合も何度か電話し直すことで、

「調べてくれる人に当たりました!」と、解決しているのです。

 

電話加入権譲渡承認請求をNTTに行い、

譲渡先の子会社や経営者と譲渡契約書を結ぶ。

そこまでで、

電話加入権を除却するのに必要な証拠書類(エビデンス)

を揃えたこととなります。

 

しかし、貸借対照表の資産を除却するには、

さらに面倒なハードルが待っているのです…。続く。

 

(古山喜章)

2023年6月12日 (月)

電話加入権除却 攻防戦①

「電話加入権は除却しなさい。」といい続けております。

それでも未だに、

貸借対照表に電話加入権が残っている会社の多いこと!

総資産からすればわずかではあるものの、

価値のない資産は、除却するべきなのです。

 

①除却するにはどうすればいいのか?

 

「別会社か社長個人が、1本1000円で買いなさい。」

と言っております。

電話加入権は1本概ね7万円です。

1000円で売れば、加入権1本につき、

6万9000円の固定資産売却損を特別損失で計上できるのです。

 

実務的にはまず、116に電話を入れて、

「電話加入権を譲渡したいのですが、どうすればいいでしょうか?」

と尋ねます。すると、

「承知しました。

電話加入権の譲渡承認請求書をお送りしますので、

譲渡する電話番号と譲渡先など記入して、申請してください。」

と言われます。

(電話加入権譲渡承認請求書は、ネット検索すれば、

NTTのホームページからもダウンロードできます。)

 

譲渡承認請求書には、

請求書の送付先と支払方法のチェック記載箇所があります。

いずれも“今まで通り”とすればよいのです。

会社が電話代を滞納して払わない時には、

電話加入権の保有者に請求が来ます。

そんなことはありえないはずです。

 

ここまでが、譲渡することの承認です。

あとは、個人や別会社とで

「電話加入権譲渡契約書」を締結すればよいのです。

決まったフォーマットはありません。

簡単な譲渡契約書でいいのです。

どこに提出するものでもありませんから。

譲渡価格は、1本1000円で構いません。

M&Aで資産の査定をするときには、

電話加入権はゼロ円、無価値なのです。

1000円では安すぎる、という理由はないのです。

 

電話加入権を売却して除却損を出せば、

その金額の約40%は、節税できるのです。

100万円なら40万円、キャッシュが残るのです。

40万円の純利益を出してお金を残すのは大変です。

それが除却損なら、簡単にお金を残すことができるのです。

それをなぜ、やらないのか。

そこには、さまざまな他のハードルがあるのです・・・。続く。

 

(古山喜章)

2023年6月 9日 (金)

リスケジュール⑤

岩手商店(仮称)は、理由あって、

昨年末にリスケジュールに踏み切りました。

 

リスケするにあたり、バンクミーティングを開催し、

各銀行の合意(同意)をとることになりましたが、

銀行側の対応には、濃淡があります。

 

まず、各行とも、経営責任の明確化、をテーマとして掲げてきます。

つまり、どうやってケジメをつけるのでしょうか?ということです。

 

・社用車売却

・役員報酬大幅カット(70%程度カット)

・創業家(名ばかり)役員の退任

この3つは、私から速やかに実行してもらいました。

まぁ、銀行から言われるまでもなく、当たり前のことでした。

 

そのうえで、銀行の対応は・・・・

 

信用金庫

「メインバンクとして、支えます」

 

メガバンク

 「貸付金を早く回収させてほしい。」

 「みなさん、岩手商店(仮称)が正常債権になると思っているのですか?」

 随分、失礼な発言もありました

 

政府系

 「ガバナンスの改善が目に見えるようにしてほしい」

 ※ガバナンスというのは、企業統治などと言ったりしますが、

  要するに、創業家の独断専行で経営が行われており、

  任せっぱなし、チェックも何もなし、という経営が悪かったため、

  これをどのような体制にもってゆくか?ということです。

 

その他の金融機関

 他行の状況を様子見

 

だいたいこんな感じです。

メインバンクは、色々と親身に考えてくれます。正直ありがたいですね。

逆にメガバンクは、比較的ドライです。

金融機関ごとに考えている内容に大きな差があるなと、強く思います。

 

(福岡雄吉郎)

2023年6月 8日 (木)

リスケジュール④

岩手商店(仮称)は、理由あって、

昨年末にリスケジュールに踏み切りました。

 

リスケするにあたり、

バンクミーティングという、

取引銀行を集めた説明会を開催しました。

 

岩手商店の場合は、取引銀行が10行近くありました。

メインバンクは、信用金庫ですが、

取引銀行のなかには、

メガバンクもあれば、地方銀行もあれば、

政府系銀行(商工中金、日本政策金融公庫)もあります。

 

各銀行2名~3名出席で、20名程度が、一同に会します。

私も、バンクミーティングに参加させてもらいました。

 

仕切りは、メインバンクの信用金庫が担当します。

 

「この度は、ご迷惑をおかけして申し訳ございません。」

岩手商店の経営陣と一緒に、私も頭を下げます。

 

その場で、現在の状況、今後の見通しなど、

資金繰りを中心に話が進められます。

司会により、粛々と議事が進められていくのですが、

やはり、銀行の態度は、濃淡があります。

 

(福岡雄吉郎)

2023年6月 7日 (水)

リスケジュール③

岩手商店(仮称)は、理由あって、

昨年末にリスケジュールに踏み切りました。

 

経営者は、リスケすることで、

信用不安が起きるのが怖い、と思っています。

「信用不安が起きて、仕入先が原材料を供給してくれなければ、

うちは、製品がつくれない。それは避けたい」というわけです。

 

だいたい、地方でそれなりに名が知られた会社というのは、

酒のつまみになりやすいのは確かです。

噂好きな人間の間で話題になるたびに、

尾ひれがついて、根も葉もない噂が流れます。

 

そのときに、噂が広まってからでは遅いので、

先回りするのです。

 

具体的には、重要な取引先に対しては、

こちらから先に説明をして回ったのです。

「当社は、~という状況で、まだ先行きが不透明のため、

金融機関と協議のうえで、~という方針をとりました。

今後については、金融機関(岩手商店の場合は信用金庫です)が、

バックアップしてくれるので、引き続きのご協力をよろしくお願いいたします。」

などと説明するのです。

 

このとき、岩手商店の経営者だけでなく、

信金の支店長にも説明に同行してもらいました。

そうすることで、説得力が増します。

 

岩手商店の周囲では、多少噂は流れましたが、

取引をストップするところは、ありませんでした。

 

岩手商店の専務が、仕入先からこう言われました。

「あなたとのところとの取引は継続しますよ。

なぜなら、こうやって、きちんと説明に来てくれたからね」

 

(福岡雄吉郎)

2023年6月 6日 (火)

リスケジュール②

岩手商店(仮称)は、理由あって、

昨年末にリスケジュールに踏み切りました。

 

リスケジュールと併せて、

リファイナンスを実行する計画です。

リファイナンスというのは、返済期間を引き延ばす、という取り組みです。

岩手商店の場合は、5年という借入期間を、

最低15年には伸ばしたいところです。

 

岩手商店は、年間4億円のキャッシュを生まなければいけないのですが、

実際は、1億円しか生めていません。

 

「社長、なぜ、借入金の返済期間が5年なのですか?

こんな短い年数で借りているから、

毎年の返済額が大きくて、

『返すために借りる』という状態が続いてるんですよ!」

 

「なぜ、と言われても、うちは、ずっと5年なんだよ」

惰性で資金繰りを続けているのです。

 

そして、リスケを進めようとすると、社長がよい顔をしません。

「できれば、ギリギリまで粘りたい」

 

「なぜですか?」

「いやなものはいやだ」

 

「それは、理由になってませんよ。何がいやなんですか?」

「うちみたいな地方で展開している会社が、

リスケをしたとなれば、いろんな奴らが、面白おかしくかきたてるだろう。」

要するに、リスケすることで、

信用不安が起きるのが怖い、ということなのです。

 

「信用不安が起きて、仕入先が原材料を供給してくれなければ、

うちは、製品がつくれない。それは避けたい」というわけです。

 

社長の言うことにも一理あります。

しかし、このままリスケしなかった場合は、

資金繰りは更に苦しくなることは明らかです。

ではどうするか?

 

こういうとき、年を重ねた経営者は、頑固になり、

また、思考が停止してしまいます。

 

この場合は、「先手必勝」しかありません。

 

(福岡雄吉郎)

2023年6月 5日 (月)

リスケジュール①

岩手商店(仮称)は、理由あって、

昨年末にリスケジュールに踏み切りました。

 

改めて、リスケジュールというのは、

スケジュール変更のことです。

 

金融機関との取引においては、

借入金の返済が困難になったとき、

「一定期間だけ約定返済額を減額する」など

返済条件変更のことをいいます。

 

略して、「リスケ」と呼ばれています。

 

借入金額が大きくて、どう頑張っても、

当初決められた条件での返済が難しい、

という場合に、リスケを検討することになります。

 

リスケをすると、資金繰りは、一時的に楽になります。

元金の返済がストップして、

利息だけ支払うことになるからです。

 

岩手商店が、なぜ、リスケをしたか?ですが、

ブログでも書けない諸事情はありますが、

基本的には、借入期間が短い、というのが、一つの理由であります。

年商50億円、借入金は20億円ありますが、

借入金の返済期間が、5年で設定されているのです。

 

年間4億円のキャッシュを生まなければいけないのですが、

実際は、1億円しか生めていなかったのです。

(福岡雄吉郎)

2023年6月 2日 (金)

優位性を高めて粗利益を増やしなさい④

材料原価、人件費、電気代、運賃、等など、

変動品も固定費も、まだまだ上がる傾向です。

そして、上がったコストが標準化してゆく気配です。

となると、中小企業は自社の売りモノを絞り込み、

高くても買ってくれるよう、ライバルとの優位性を磨いてほしいのです。

 

④どこもやりたがらない面倒なことを引き受ける

 

中小企業の強みは、規模が小さい事です。

ひとつの商売には、

大きな仕事もあれば、小さな仕事もあります。

大企業は大きな投資で大きな仕事を取りに行きます。

設備も人員も投資額が大きいので、小さな仕事では割にあいません。

 

しかし、大きな仕事の隙間には、

あまり日の当たらない小さな仕事や、

どこもやりたがらないような汚れ仕事があるものです。

そのような仕事こそ、中小企業の稼ぎどころなのです。

 

運送だけでなく、手のかかる陳列や在庫チェックを担う運送会社。

納品数の少ない、小規模店舗だけをターゲットにした飲料卸会社。

工場で汚れた軍手やウエスを回収して洗濯する、クリーニング会社。

ビルの清掃だけでなく、細かな修繕も担うビルメンテナンス会社。

少量で面倒な組み立て工程だけを請け負う、下請け加工会社。

これらはどれも、大きな仕事ではありません。

陰に隠れた小さな仕事です。ニッチな仕事なのです。

 

大手はどこもやりたがらないから、粗利益を取れるのです。

高い付加価値で仕事を受けれるのです。

中小企業が大企業と同じ土俵で戦っても、負けるだけです。

それよりも、大企業が手元に置いておきたい、

小さな仕事や汚れ仕事を喜んで担う会社であればいいのです。

 

原価や人件費、光熱費が跳ね上がる今後、

これまでと同じデフレ環境の感覚で安売りを続けていては、

中小企業は持ちこたえられません。

上がるコストを吸収しても利益が出る、

という体質に変わるべき時がきているのです。

 

そのためには、商品力を高めて粗利益を増やすことです。

優位性を高めるのです。

その磨くべき売り物となる商品・サービスは何なのか、

いち早く考えて、取り組んでほしいのです。

 

(古山喜章)

2023年6月 1日 (木)

優位性を高めて粗利益を増やしなさい➂

材料原価、人件費、電気代、運賃、等など、

変動品も固定費も、まだまだ上がる傾向です。

そして、上がったコストが標準化してゆく気配です。

となると、中小企業は自社の売りモノを絞り込み、

高くても買ってくれるよう、ライバルとの優位性を磨いてほしいのです。

 

➂あいさつを磨いて安心を高める

 

化粧品受注メーカーでのことです。

昨日の例と同じく下請けなので、自社のオリジナルを作るのではありません。

依頼された化粧品を要望どおりに作り、納品するのです。

なので、化粧品そのもので優位性を競う事はありません。

品質基準をクリアすることが、最低条件なのです。

 

そこでその化粧品受注メーカーは、

工場視察時のあいさつを磨くことにしました。

発注元は必ず、発注先候補の工場を視察します。

視察の目的は、ここの会社に生産を任せて大丈夫か、ということです。

発注元としては、品質の安定が望めそうな工場に依頼したいのです。

 

そこでその受注メーカーは、

他よりもダントツで違う印象の挨拶にしよう、

ということに取り組んだのです。

お客様には感じの良い大きな声で、丁寧なおじぎをする。

工場の全員がそのような挨拶を徹底して行う工場、

というのは意外と少ないのです。

 

そのためには、日ごろからそのクセをつける、

とのことで、社内の者同士でも、同様の挨拶を交わすことにしました。

工場視察は月に1度か2度です。

その時だけ、あいさつのレベルを高める、

といっても無理なので、日々のあいさつをトレーニングのごとく、

行い続けました。

そのようにして、全員のあいさつのレベルを上げていったのです。

 

すると、明らかに受注が増えてきました。

発注元としては、視察のなかで評価・判断できるのは、

工場で働く人たちの態度と行動です。

あいさつの印象が他社と違うことで、

「この工場なら、品質管理のためのルールを守る、

秩序が維持されそうだ。」

との評価を得て高い信頼を獲得し、受注に繋がっていったのです。

 

視察評価のポイントとして、5Sや設備状況もあります。

が、評価の分かれ目は、どのような人が作業をしているか、です。

その印象で優位性を高めるのが、

単純な話し、あいさつだった、ということです。

 

この会社ほど高いレベルのあいさつができる工場は他にないので、

価格競争に巻き込まれることなく、

必要な粗利益を確保できる価格で納品できているのです。

発注元はやはり、安心できる工場に依頼したいのです。

自社で磨くべき優位性は何なのか、もう一度よく考えてほしいのです。

 

(古山喜章)

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