リスケジュール②
岩手商店(仮称)は、理由あって、
昨年末にリスケジュールに踏み切りました。
リスケジュールと併せて、
リファイナンスを実行する計画です。
リファイナンスというのは、返済期間を引き延ばす、という取り組みです。
岩手商店の場合は、5年という借入期間を、
最低15年には伸ばしたいところです。
岩手商店は、年間4億円のキャッシュを生まなければいけないのですが、
実際は、1億円しか生めていません。
「社長、なぜ、借入金の返済期間が5年なのですか?
こんな短い年数で借りているから、
毎年の返済額が大きくて、
『返すために借りる』という状態が続いてるんですよ!」
「なぜ、と言われても、うちは、ずっと5年なんだよ」
惰性で資金繰りを続けているのです。
そして、リスケを進めようとすると、社長がよい顔をしません。
「できれば、ギリギリまで粘りたい」
「なぜですか?」
「いやなものはいやだ」
「それは、理由になってませんよ。何がいやなんですか?」
「うちみたいな地方で展開している会社が、
リスケをしたとなれば、いろんな奴らが、面白おかしくかきたてるだろう。」
要するに、リスケすることで、
信用不安が起きるのが怖い、ということなのです。
「信用不安が起きて、仕入先が原材料を供給してくれなければ、
うちは、製品がつくれない。それは避けたい」というわけです。
社長の言うことにも一理あります。
しかし、このままリスケしなかった場合は、
資金繰りは更に苦しくなることは明らかです。
ではどうするか?
こういうとき、年を重ねた経営者は、頑固になり、
また、思考が停止してしまいます。
この場合は、「先手必勝」しかありません。
(福岡雄吉郎)
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