優位性を高めて粗利益を増やしなさい④
材料原価、人件費、電気代、運賃、等など、
変動品も固定費も、まだまだ上がる傾向です。
そして、上がったコストが標準化してゆく気配です。
となると、中小企業は自社の売りモノを絞り込み、
高くても買ってくれるよう、ライバルとの優位性を磨いてほしいのです。
④どこもやりたがらない面倒なことを引き受ける
中小企業の強みは、規模が小さい事です。
ひとつの商売には、
大きな仕事もあれば、小さな仕事もあります。
大企業は大きな投資で大きな仕事を取りに行きます。
設備も人員も投資額が大きいので、小さな仕事では割にあいません。
しかし、大きな仕事の隙間には、
あまり日の当たらない小さな仕事や、
どこもやりたがらないような汚れ仕事があるものです。
そのような仕事こそ、中小企業の稼ぎどころなのです。
運送だけでなく、手のかかる陳列や在庫チェックを担う運送会社。
納品数の少ない、小規模店舗だけをターゲットにした飲料卸会社。
工場で汚れた軍手やウエスを回収して洗濯する、クリーニング会社。
ビルの清掃だけでなく、細かな修繕も担うビルメンテナンス会社。
少量で面倒な組み立て工程だけを請け負う、下請け加工会社。
これらはどれも、大きな仕事ではありません。
陰に隠れた小さな仕事です。ニッチな仕事なのです。
大手はどこもやりたがらないから、粗利益を取れるのです。
高い付加価値で仕事を受けれるのです。
中小企業が大企業と同じ土俵で戦っても、負けるだけです。
それよりも、大企業が手元に置いておきたい、
小さな仕事や汚れ仕事を喜んで担う会社であればいいのです。
原価や人件費、光熱費が跳ね上がる今後、
これまでと同じデフレ環境の感覚で安売りを続けていては、
中小企業は持ちこたえられません。
上がるコストを吸収しても利益が出る、
という体質に変わるべき時がきているのです。
そのためには、商品力を高めて粗利益を増やすことです。
優位性を高めるのです。
その磨くべき売り物となる商品・サービスは何なのか、
いち早く考えて、取り組んでほしいのです。
(古山喜章)
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