株式投資をしてはいけません
会社の余裕資金を使って、上場会社等の株式投資をしてはいけない、と申し上げているのです。
株投資の世界を知りませんし、知ろうとも思いませんが、証拠金1億円を出せば2~3億円も貸してくれて、投資元手で買った、売ったが、できるらしいですね。信用取引というのですか?
どれだけ中小企業がこれにはまって倒れたか・・私はその悲劇を見てきました
まず、株価がいかなる根拠で上がったり下がったりするのでしょうか?
私の価値観から申せば、その会社の収益性、安定性、成長性の3つぐらいが判断材料になりますが、決してそれだけで上がったり下がったりするものではありませんね。
私が存じ上げる関西のA社(新興食品加工販売業)とB社(老舗倉庫業)が同時に上場されました。財務内容ははるかにB社倉庫業の方が優秀でしたが、株式価格はA社の方が上がりました。
証券会社に幹部の方に尋ねました。
「B社の方が財務内容は優秀なので良い値がつくと思っていたのに なぜ、A社の値が上がるのですか?」
「井上先生 美人コンテストと同じ、価格決定は正確なこれだ! という価格を決める手立てはないのです! 人気なのです。」
「へ~~ そんな感性で決まるのですか!」
「財務の中身を十分に知っている内部の役員陣でないとわからないのに、外部の人が市場で表れる金額をそこへ大切なお金を突っ込む事は愚の骨頂ですね。価格が上がった! いくら儲かった! 実際に売買されないと利益や損は決らないのですね!」
余裕資金があったら、次の時代の為に自社の為に投資するのです。関係のない正確なその会社の内情も解らない他社に、なんでお金を持っていくのですか? ともすれば得もするでしょうが、逆に他の会社の株を買って損をするなぞは責任者のすることではありません。
手元の自己資本でやるとか自分の金でやれば許されもしますが、銀行借入してやることではありません。10年~12年のサイクルで天井とどん底が来ます。金融政策で貨幣と金利を中央銀行が操作するのです。博打うちはそれをわかって、失敗を懲りもせずやるのです。
自己資本比率が80%~90%もあり、資本の中身の銀行預金が70%超の優良会社があります。そのような会社であれば、せめて利回りを最低2%~3%をもらえる証券や公社債にすることはありえますね。
そのような場合 値上げを狙うのではなく、安定した配当利回りがある有名銘柄を長期で持つことには反対しません。
株屋さんから聞いたことがあります。
「株投資で儲けた人物の中には、所有していることを忘れてしまって、死んだあと証券が出てきて所有していることが判明した人物がいます」とのこと。
短期期間で売った、買ったでは決してありません!
儲けた時だけ 喜んで他人様に自慢話をして、損した時は言わない人が多いですね。
株投資の好きな人に聞きました。
「20年間 通してみて通算で得しましたか、損失でしたか?」
「損でした!」
博打と一緒です。博打で蔵を建てた人はいません。蔵を潰した人は多くいますよね。
別に申せば素人が入り込む世界ではありません。
素人は買った時より値上がりして、儲かったと言っていますが、玄人、プロは市場が下がっていっても稼ぐのですよ!
我々が入り込んではいけません。
今日この頃、証券市場は熱を帯びて値上がりしていますね!
こんな時は買うのですか?
素人はこんな時に買ったら損するだけです。
安かったリーマンショックやコロナ騒ぎの時に買えばいいと思いませんか?
(井上和弘)
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