銀行融資の担保・個人保証はすぐに外しなさい➂
今や銀行融資に担保も個人保証も要らない時代です。
なのに、中小企業の銀行借入において、
いまだに担保も個人保証も、みかけるのです。
銀行融資に関する思い込みを変えることができず、
不要なリスクを抱える経営者が、まだ多くおられるのです。
➂個人保証の基準を知っていますか
現状、金融庁の指導の下、
このような財務状況なら銀行が経営者に個人保証を求めても
しかたがない、という基準が2点あります。
ひとつは、
減価償却費を除いて、経常利益が2年連続で赤字になっている、
という損益状況です。
もうひとつが、2年連続で債務超過に陥っている、
というものです。
政府系銀行の融資基準には、明確に記載されています。
いかがでしょうか?
「うちはそんな財務状況ではないのに、個人保証をとられています。」
という中小企業がまだまだ多いのです。
このふたつの基準を上回っているのに、個人保証を提供しているとしたら、
それは、銀行のいいように丸め込まれている、
といってよいのです。
基準以上の財務状況なのに、
新規融資時に個人保証を求められたのなら、
「うちはこの財務状況でどうして個人保証がいるんですか?
政府系の銀行は、個人保証が必要な基準を明確に記載していますが、
御行の基準はどうなっているんですか?」
と聞いてみてほしいのです。
銀行員は、慌てるはずです。なぜなら、
そのような知識を持っている経営者が少ないからです。
そこでさらに、
「金融庁から出ている、
“経営者保証に関するガイドライン”に基づく融資をお願いします。」
とたたみかけます。
金融庁、という言葉が出ただけで、銀行員はドキッとします。
ドキッとさせればよいのです。
そうなると、銀行員も、
“これは安易に個人保証をとれないな。”となります。
こちらには銀行融資に関しての多少の知識がある、
というところを見せてほしいのです。
前回申し上げた、
既存の個人保証も外してほしいのですが、
そもそも、新規融資で個人保証を提供しないように、
してほしいのです。
(古山喜章)
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