海外投資のワナ②
港不動産(仮称)は、
首都圏を中心に不動産業を営んでいます。
港不動産の決算書を見ると、
貸付金に5億円、未収入金にも3億円
が計上されています。
聞けば、これは、インド子会社に対する
貸付金と未収入金だそうです。
しかも、不動産業と関係ない、水産業の会社です。
「社長、なぜ、水産業なんですか?」
「いや、これからの時代を考えると、
日本だけでビジネスをしているのではなく、
世界にも目を向けようと思っていました。
中国は、なかなかビジネスがしにくく、
東南アジアは、既にある程度経済成長しており、面白くはない。
であれば、インドで、不動産事業を仕掛けてみようと思ったのです。
ビジネスホテルとか、収益物件を購入しようと思い、
インドへ視察にでかけたところ、
現地の方などから、これからは水産業の方が、
うまみがある、収益になる、ということを聞きました。
それなら、いっそのこと、
水産ビジネスを始めようと思い、
会社を設立したのが、7、8年前だったかな。」
湊社長は、バイタリティと行動力の塊ですので、
一気呵成に現地で子会社を設立して、
海外投資を始めた、というわけです。
ところが、予想通り、ビジネスはうまくいかず・・・
という状況に陥ったのです。
(福岡雄吉郎)
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