海外投資のワナ⑤
港不動産(仮称)の決算書を見ると、
貸付金に5億円、未収入金にも3億円
が計上されています。
海外投資については、
本業に関係する会社であっても、
成功する可能性は高くありません。
まして、本業に関係しない会社への投資、
であれば、成功確率はずっと低くなります。
それでも、バイタリティあふれる経営者は、
「儲かる」「海外進出が夢だった」
ということで、投資をしてしまうのです。
ところが、海外は、
日本と商習慣が大きく異なり、
国民性も異なり、
政治的リスクも多分にあります。
結果的に、出資、貸付金が
焦げ付いたという例は枚挙にいとまがありません。
この事後処理としては、
会社を清算するという方法も一つですが、
これはこれで、追加でお金が発生したりと、
閉鎖するのも難儀します。
単なる貸付金であれば、
サービサーに売却する、という手があります。
手数料は、額面の3%ほどですが、
貸付金の売却損は、全て損金で計上できます。
貸付金が返ってくることはありませんが、
税負担の軽減ということであれば、
まさに損して得とれ、なのです。
(福岡雄吉郎)
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