海外投資のワナ④
港不動産(仮称)の決算書を見ると、
貸付金に5億円、未収入金にも3億円
が計上されています。
いずれも、インド子会社に対するもので、
合計8億円も資金が寝てしまっています。
現地の状況を聞いても、
誰も、しっかり把握できていません。
最新の決算書を要請しても、
「なかなか、現地の担当者と連絡がとれません」
という回答がきます。
こんな困った状況にも関わらず、
さらに困惑するのが、
「この会社を買いたいという人がいるんです」
といって、M&Aの話が、ある筋から入ってくることです。
現地の状況が良く分からない
決算書も2年分手に入っていない
事業も風前の灯火
このような会社を買いたい、
と思う企業があるのか?と疑問に思うものの、
親会社の湊社長は、真剣です。
「普通は買わないかもしれませんが、
広い世の中には、普通じゃない人も、
結構いるんですよ!」
そんな発言まで飛び出します。
しかも、M&Aの価格は、こちらの希望する金額で、
となっているようです。
あまりに、私の常識とかけ離れすぎています。
で、この話はどうなったかというと、
結局、流れました。そりゃそうなります。
ところが、このM&Aの案件を提案してきた筋から、
「今度は別の買手が現れました。
次は、大丈夫ですよ!バックに議員がいます。」
この手の話が、一番うさんくさいですね。
とても穏やかに丁寧に話をするタイプですが、
一言でいえば、「詐欺師」ですね。
(福岡雄吉郎)
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