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2023年10月

2023年10月31日 (火)

労務コストを削減せよ②

労務コストはまだまだ上昇します。

賃金を大幅に上げなければ、採用の応募さえない状況です。

加えて、

“今の収益状況では、賃金を上げるにも限界がある”

という中小企業がまだまだ多いのです。

これからの労務コストについて、考えてゆきます。

 

②労務コスト対策は業種によって異なります

 

労務コスト対策は、大きく4つの業種によって異なります。

 

1)労働集約産業

 飲食・小売業、建設業、人的サービス業など。

 人員数をどのように集め、早期に育てていかに定着を図るのか。

とにかく人数がたくさん必要です、という事業です。

また、集めたからと言って、現場で早期退職するようでは、

採用の自転車操業に陥ります。

早期育成のために動画やリモートを活用して教育する。

福利厚生を数的に充実させて、帰属意識を高めるなどの工夫が必要です。

 

2)設備集約産業

 メーカー、不動産賃貸業、卸売業など。

 さほど人数はいらないものの、管理人材やオペレーター

などの人員はある程度必要になります。

絶えずライバルよりも高い報酬で人を集めれるよう、

自社の設備を磨いて優位性を確保し、

十分なキャッシュを確保しておく必要があります。

定着のための仕掛けは数よりも質的な充実が求められます。

 

3)設備集約&労働集約産業

 病院、介護、ホテル、施設サービス業など。

 人数も設備も必要とする業種です。

基本、労働集約なので、ライバルよりも高い報酬であることは

もちろんですが、教育や福利厚生にも注力が必要です。

財務的には、設備を自社で持たずに別会社で持つ、

借りる、といった施策も必要になります。

数ある老舗百貨店で、単独で生き残っているのは高島屋のみです。

それは、自前で土地・建物を持たず、借りているから、

高い固定資産税などで体力を奪われず生き残れているのです。

 

4)知的集約産業

 ファブレスメーカー、ITサービス、コンサルタント業など。

 有名どころでは、アップルやキーエンスなどが

ファブレスメーカーの代表格です。ITサービスならグーグルです。

人材確保の特徴は、圧倒的な高額報酬を提示し、

優秀な人材を採用することです。

そして質的に充実した福利厚生や職場環境です。

私たちの顧問先でも、実現している会社があるのです。

大企業しかできなき、というわけではないのです。

 

自社の事業は1)~4)のどのタイプでしょうか。

ここを取り違えると、意味のない労務コストとなり、死に金です。

中小企業にそのような余裕はないはずです。

まずは自社がどのタイプに該当するのかを踏まえたうえで、

現状の施策を振り返って検証してほしいのです。

 

(古山喜章)

2023年10月30日 (月)

労務コストを削減せよ①

労務コストはまだまだ上昇します。

賃金を大幅に上げなければ、採用の応募さえない状況です。

加えて、

“今の収益状況では、賃金を上げるにも限界がある”

という中小企業がまだまだ多いのです。

これからの労務コストについて、考えてゆきます。

 

①労務コストは給与だけではない

 

労務コストというと、

給与・賞与のことだと思いがちですが、それだけではありません。

 

例えば法定福利費も労務コストです。

社会保険、雇用保険、労働保険等の各種保険料です。

給与や報酬の○○%、という形で有無を言わさず支給額が決まります。

いずれも財源が不足しているので、まだまだ上昇します。

おおむね、給与支給額の約15%程度になります。

名称の聞こえはいいものの、税金とほぼ変わりません。

 

採用にかかるコストも労務コストです。

条件が良くないのに、高額の募集広告費を払っても、

応募者が来ません。

条件を整え、ホームページを磨き、掲載媒体を考慮し、

書き方を考えなければならないのです。

広告なのですから、他社より目立ち、

見る人に刺さるような内容であってほしいのです。

 

人材紹介の手数料もそうです。

派遣社員や各種資格者など、

やむを得ずに人材紹介を活用する会社も多いです。

しかしこの手数料が高くつきます。

それでいて、いい人材に当たるのは、

10人に1人くらいの感覚です、

と皆さん言われるのです。

 

無事に採用しても、定着が悪い会社だとすぐに退職します。

でまた、募集広告をうち、人材紹介を受けます。

これではお金がかかってばかりです。

ということは、定着してもらうための、

福利厚生や教育などに、コストをかける必要があるのです。

今の時代、定着せずにまた募集すると、

そっちのほうが時間もお金もかかるのです。

 

加えて、間接的な労務コストもあります。

通勤交通費、駐車場代、健康診断、ロッカー、制服、等など。

これらのコストもじわじわ上昇しているはずです。

値上げが進んでいるから当然です。

 

賃金は上げざるを得ず、賃金以外の費用も上昇します。

そのような経営環境になってきたのです。

これは変えようがありません。

環境にあわせてどう対応してゆくのか、

労務コストの考え方を抜本的に見直す時代に、突入してきたのです。

 

(古山喜章)

2023年10月27日 (金)

営業マンのリスキリング⑤

顧問先で、とある社長は、改革、変革に熱心で、

新たな取り組み、新しいことをどんどんやろうとしています。

ただ、あれもこれもの会社は、全てが中途半端で、

いわゆる基本動作が身についていない場合が多いのです。

 

IT,デジタルのリスキリングも、もちろん大切ですが、

営業マンであれば、早く回収するのも仕事、

ということで、改めて認識を改めて行動してもらうよう、

再教育をしていただきたいのです。

 

特に、ここに来て、経産省、公正取引委員会等の働きかけもあって、

、日本全体が「支払い早くするべき」というムードに少しずつなってきています。

これを好機ととらえて、支払いを受けるこちら側から、

積極的にお願いをしてゆくことも大事です。

 

コンプライアンス意識の高い大企業は、

こちらから何もしていなくても、

支払を早くします、という通達が来ています。

 

もちろん、そんな風潮おかまいなしで、

まったく、意に介さない得意先もありますが、

まずは、交渉をしてみることが大切です。

 

その際に、相手先にどのように伝えるか?

「本社から言われているので、一度検討してください」

では、本気度は伝わりません。

 

交渉の仕方を含めて、

早く回収するという面でのリスキリングを、

積極的にしていただきたいと思うのです。

 

(福岡雄吉郎)

2023年10月26日 (木)

営業マンのリスキリング④

顧問先で、とある社長は、改革、変革に熱心で、

新たな取り組み、新しいことをどんどんやろうとしています。

ただ、あれもこれもの会社は、全てが中途半端で、

いわゆる基本動作が身についていない場合が多いのです。

 

昨日からの続きですが、

この会社は、建設現場に物品納入をしていますが、

他部門では、設備工事の請負も行っています。

 

また、全国展開している会社で、

東京、名古屋、大阪と主要都市に拠点を構えています。

 

設備工事は、着工してからすぐに終わるものではなく、

数か月、半年、1年とかなり時間がかかる場合があります。

 

請負工事という受注形態では、

出来高請求をすることが一般的です。

 

出来高請求というのは、

10月時点では、工事の進捗が50%なので、

当初契約額の50%を頂戴する、という請求方法です。

 

設備工事を請け負う側としては、

資材を手配し、また、作業してくれる社員、外注には、

当然、毎月、給料を支払うわけで、

回収が遅くなれば、いわゆる“立て替え”が膨らんでいきます。

 

この会社の場合、よくよく確認してみると、

東京支店では、出来高請求していましたが、

大阪支店では、出来高請求をせず、という状況でした。

 

規模の大きな会社では、

意外に、拠点によって、請求の流れがバラバラという場合が散見されます。

改めて、全拠点で早く請求、早く回収する仕組みにながっているか、

確認することが大切です。

 

(福岡雄吉郎)

2023年10月25日 (水)

営業マンのリスキリング③

顧問先で、とある社長は、改革、変革に熱心で、

新たな取り組み、新しいことをどんどんやろうとしています。

ただ、あれもこれもの会社は、全てが中途半端で、

いわゆる基本動作が身についていない場合が多いのです。

 

続いて、見積書や請求書です。

どの会社も、見積書や請求書には、

「お支払条件」を書く欄があります。

 

ここで、回収することに力を入れていない会社は、

「従来通り」「備考参照」などと、曖昧な表現になっています。

回収に意識が向いている会社は、

「締後、●●日現金」などと、しっかりと、記載しています。

 

もっと、意識している会社は、

具体的に●月●日と記載しています。

 

こういうものは、具体的にすればするほど、

相手の意識も変わります。

細かい話、月末というのと、

10月31日というのでは、後者のほうが、より期日を意識させられます。

 

日本人は、お金の話をすると、

何かいやらしく、最後の最後でする、

という国民性ですが、曖昧にすればするほど、

最後で揉める可能性が高くなります。

 

おカネの話は最初にする、ということも、

大切な基本動作だと思います。

 

(福岡雄吉郎)

2023年10月24日 (火)

営業マンのリスキリング②

 

巷では、リスキリングなる言葉がはやっています。

 

顧問先で、とある社長は、改革、変革に熱心で、

新たな取り組み、新しいことをどんどんやろうとしています。

ただ、あれもこれもの会社は、全てが中途半端で、

いわゆる基本動作が身についていない場合が多いのです。

 

この会社は、建設関係ですが、

流行りもののリスキリングの前に、

回収の基本をリスキリングすべきなのです。

 

例えば、回収サイトです。

未だにこんな会社があるのか?!と思いました。

 

とある建設現場に、建設資材を納入にいきます。

その現場は、例えば、9月に着工し、完成引渡しが来年の9月までとします。

 

既に自社の商品(建設資材)は納品済みですが、

請求書を発行するのは、納品後ではなく、

この現場の完成・引渡し後なのです。

しかも、そこから、サイト120日です。

 

ということは、実質的に、サイトは、480日になる、ということです。

開いた口が塞がりませんが、

当の営業マンは、「これが当たり前ですけどね」なのです。

 

(福岡雄吉郎)

2023年10月23日 (月)

営業マンのリスキリング①

巷では、リスキリングなる言葉がはやっています。

 

リスキリングとは、働き方の変化によって

今後新たに発生する業務で役立つスキルや知識の習得を目的に、

勉強してもらう取り組みのことです。

欧米では2016年頃から取り組まれており、

日本においては政府がリスキリングへの取り組みを呼びかけている状況です。

リスキリングに関する記事、ニュースでは

主に、デジタル分野での学び直しが話題になることが多いです。

 

顧問先で、リスキングが話題に上がりました。

社長は、改革、変革に熱心で、

新たな取り組み、新しいことをどんどんやろうとしています。

 

これはこれで良いのですが、

現場の方と話をしていて、色々と手をつけて

中途半端に終わっている感じがあります。

 

そして、こういう会社に限って、

いわゆる基本動作が身についていない場合が多いのです。

 

例えば、この建設関係の事業を営む会社であれば、

回収の基本がしっかりと身についているか?です。

回収の基本とは、言わずもがない、「回収は早く」ということです。

そして、この姿勢は、

・回収サイト

・見積書、請求書

に現れるのです。

 

これから、顧問先の例をお示ししますので、

改めて確認いただきたいのです。

 

(福岡雄吉郎)

2023年10月20日 (金)

B/S(貸借対照表)の見方 大きな勘違い⑤

経営者の多くは、

B/S(貸借対照表)の見方がわかりません。

それなりに理解されている経営者でも、

よくよく話していると、

「いやいや、それは違いますよ。」という、

大きな勘違いをされていることが、あるのです。

 

⑤総資産回転率が2回転しています。

 

総資産回転率という経営指標があります。

年間売上高 ÷ 総資産の金額 = ○.○回転

といった計算式です。

投じた資産でどれだけの売上高を計上したか、

という指標です。

数字が大きいほど売上高に対する投資効率が良い、

ということを意味します。

 

「うちは総資産回転率が2回転していますよ。」

と誇らしげにおっしゃる社長がいました。

「ところで御社はどのような業種ですか?」

とお尋ねしました。

「うちは人材派遣業です。」

「そうですか。

 社長、人材派遣業ならサービス業ですから、

 総資産回転率は5回転以上であってほしいのですよ。

 2回転では、まだまだですよ。」

「えっ、5回転ですか?

 サービス業の目標はそんなに高いんですか?」

とおっしゃられました。

 

業種によって、必要な資産は異なります。

メーカーなら在庫や機械設備が必要です。

小売業なら、在庫や店舗の内装設備が必要です。

病院なら、建物や医療機器が必要です。

人材派遣業の場合、在庫も機械設備も土地も建物も、

必要な資産はほぼありません。

だから、5回転は目指してほしいのです。

なのに2回転、というのは何か自前で持たなくてもいいものを

持っているのです。

その人材派遣会社の貸借対照表を見せてもらいました。

「固定資産に建物があるじゃないですか。

 これが回転を2回転にしてしまっている原因ですよ。」

そう言うと、社長が答えました。

「これは本社ビルですね。

派遣の人材を確保するのに持ちたかったんですよ。」

 

人材派遣業で、本社ビルを自前で持つ必要はありません。

人材確保のためと言うのなら、

賃貸でグレードの高いビルに入ればよいのです。

資産が増えれば、負債も増えます。

その人材派遣の会社は、建物がある分、

負債に長期借入金があったのです。

総資産が増えると、自己資本比率も下がります。

総資産経常利益率(ROA)も悪化します。

長期借入金があるぶん、金利も払います。

何もいいことがないのです。

 

小売・外食:3.3回転、メーカー:2回転、卸売業:2.5回転、

建設業:2回転、サービス業:5回転、ホテル、病院:1回転

といった数値で、

目指すべき総資産回転率は、業種によって異なります。

自分たちの業種は何で、何回転を目指すのかを理解して、

現在の数値を振り返ってほしいのです。

 

(古山喜章)

2023年10月19日 (木)

B/S(貸借対照表)の見方 大きな勘違い④

経営者の多くは、

B/S(貸借対照表)の見方がわかりません。

それなりに理解されている経営者でも、

よくよく話していると、

「いやいや、それは違いますよ。」という、

大きな勘違いをされていることが、あるのです。

 

④この長期借入金は私が貸しています。

 

貸借対照表を拝見すると、

固定負債に長期借入金がある、

という場合には必ずおたずねします。

「この長期借入金は、銀行からの借り入れですか?」

8~9割は、銀行借入です。

しかし時折、

「実はこれは私(社長)が貸しています。」

あるいは、

「銀行からの借り入れと、私(社長)が貸したのとが混ざってます。」

といったケースがあります。

 

そんなときは、

「それなら社長が貸している分は、

 “経営者借入金”と勘定科目を変えてください。」

とお願いしています。

銀行は決算書をもとにその会社を格付け(スコアリング)します。

その際に、

“経営者借入金”としておけば、

“これは経営者が会社にお金を入れているのだな”

となり、自己資本とみなしてもらえます。

長期借入金だと、銀行借り入れとして負債の扱いになります。

 

そう言うと、

「銀行の人は、この長期借入金は私が貸している、

 とわかってますよ。」

とおっしゃる方がおられます。

そんな場合はこう言います。

「社長、それはその人が知っているだけで、

 決算書を見てデータ入力する人にまでは、伝わらないですよ。

 それに、銀行は異動が多いので、

 いちいちそんなことは引き継がれないですよ。」

 

決算書は銀行の審査部にまわり、そこでデータ入力し、

格付け(スコアリング)が自動的に決まります。

それも膨大な量の会社の決算書です。

いちいち個別の会社の内情など、

確認して反映させているひまはないのです。

見たまま、決算書にあるがまま、入力します。

 

それなら、社長や会長など、

経営者が会社に貸しているお金は、

勘定科目を変えて“経営者借入金”としているほうが、

確実に区別してもらえるのです。

会社の都合のいいように、

銀行が決算書を解釈してくれると思い込むのは、

大きな勘違いなのです。

 

(古山喜章)

2023年10月18日 (水)

B/S(貸借対照表)の見方 大きな勘違い➂

経営者の多くは、

B/S(貸借対照表)の見方がわかりません。

それなりに理解されている経営者でも、

よくよく話していると、

「いやいや、それは違いますよ。」という、

大きな勘違いをされていることが、あるのです。

 

➂当座貸越を最大限に活用しています。

 

銀行からの資金調達が必要なら、当座貸越契約を結んでおきなさい、

と言い続けております。

当座貸越契約は、銀行と取り決めた金額を上限に、

いつでも早期に資金調達できる契約です。

5千万円、1億円など、

上限の契約金額は企業規模や財務内容によって異なります。

当座貸越契約の金額内で借りたお金は、短期借入金の扱いになります。

 

ある会社の社長が言いました。

「うちは当座貸越契約を最大限に活用していますよ。」

どういう意味かと思い、決算書を見せてもらいました。

すると、短期借入金がどっさりと膨らんでいるのです。

社長に聞きました。

「社長、この短期借入金が当座貸越契約の分ですか?」

「そうです。」

「この借入金額で、

契約金額上限までの残高はどれだけ残っているのですか?」

「上限いっぱいまで借りてます。」

「それは、この決算書の年度末がたまたまそうだったのですか?」

「いえ、そういうわけではなく、

絶えず上限いっぱいまで借りている状況です。

なので、当座貸越契約を最大限に活用しているんです。」

「社長、当座貸越契約は絶えず借りるためのものではないですよ。

 あくまでも、一時的な資金調達のために、契約しておくものなんですよ。」

「えっ、そうなんですか!」

 

その後その会社の社長は、

その短期借入金の一部を長期借入金に借り換える形で、

銀行交渉を進めていきました。

そうすることで、

当座貸越契約をめいっぱい、絶えず借りっぱなし、

という状況から抜け出したのです。

 

当座貸越契約は、短期借入金です。

短期借入金は、一年が返済の期限です。

借りて一年が近づいてきた時点で、もう一年、

借り続ける手続きをして、転がしていくことになります。

銀行はカネ余りです。

その会社の財務状況はさほど悪くはない状況でした。

なので、銀行としては、当座貸越枠の範囲内なら、

上限いっぱいまで、借り続けてくれたほうが助かったのです。

だから平気で貸し続けていたのです。

 

しかし、借りている会社の財務状況が悪化すれば、

銀行は期限までで融資を辞める、ということができます。

そのような契約なのです。

いつまでも借り続けれるわけではないのです。

会社の息の根を止めるスイッチを、銀行が確保しているのです。

 

そもそも当座貸越契約は、

限度額までを継続的に借り続けるものではありません。

一時的な資金調達の手段なのです。

そのことを勘違いしないでほしいのです。

 

(古山喜章)

2023年10月17日 (火)

B/S(貸借対照表)の見方 大きな勘違い②

経営者の多くは、

B/S(貸借対照表)の見方がわかりません。

それなりに理解されている経営者でも、

よくよく話していると、

「いやいや、それは違いますよ。」という、

大きな勘違いをされていることが、あるのです。

 

②うちの会社は流動比率が高いです。

 

流動比率とは、貸借対照表から算出する経営指標です。

1年以内に払うお金である流動負債に対して、

1年以内に使えるお金である流動資産がどれだけあるか、

を示す経営指標です。

計算式でいえば、

(流動資産÷流動負債)×100 となります。

100%は越えておいてほしい経営指標です。

 

流動比率が100%を越えるとは、

1年以内に使える流動資産のほうが多い、

ということです。

ところが、

「うちの流動比率は高いですよ。250%を越えています。」

と、誇らしげにおっしゃる社長がおられました。

貸借対照表を拝見しました。

みると、確かに計算すれば流動比率は250%を越えています。

しかし、在庫の金額が異様に大きいのです。

「確かに流動比率は250%を越えていますけど、

 この在庫はどうしてこんなに多いんですか?」

と社長に聞きました。すると、

「いやぁ、どうしてでしょうね、調べます。」

となりました。

その結果、その在庫には、不良在庫が多数含まれている、

ということが判明しました。

 

「社長、流動比率が高いといっても、

 資産の中身が不良資産では、なんにもなりませんよ。

 不良在庫は取締役会の手続きを経て棚卸資産除却損として、

 特別損失で計上してください。」

とその社長に伝えました。

しばらく後に、その社長から連絡がありました。

「言われたとおりに不良在庫は処分しました。

 流動比率は160%になりました。」

「社長、それでいいんですよ。

 流動比率は大きさを競う指標ではないですから。」

といったやりとりをしました。

 

流動比率が200%を越えるという場合、

往々にして多いのが、資産の中身に不良がある、というケースです。

使えない資産がいくらあっても、負債を減らす役には立ちません。

数字がムダに膨らんでいるだけです。

それでは意味がないのです。

その社長は、流動比率という数値だけをみて、

資産の中身を把握していませんでした。

だから、100%を越えている、というだけで満足していたのです。

 

経営指標の数字に踊らされるだけでなく、

その中身をじっくりと見てほしいのです。

 

(古山喜章)

2023年10月16日 (月)

B/S(貸借対照表)の見方 大きな勘違い①

経営者の多くは、

B/S(貸借対照表)の見方がわかりません。

それなりに理解されている経営者でも、

よくよく話していると、

「いやいや、それは違いますよ。」という、

大きな勘違いをされていることが、あるのです。

 

①うちの会社は実質無借金です。

 

「うちの会社は借入金がありますけど、実質無借金ですよ。」

そうおっしゃられる経営者に、時折お会いします。

貸借対照表を拝見すると、

短期借入金があるものの、それ以上の現預金があるのです。

「いつでも返そうと思えば、返せるだけの現預金があります。

 だから、無借金と同じです。」

そう言われるのです。

 

しかし、無借金とは借入金がない状態のことです。

返せるだけの現預金があろうと、

借入金があるのなら、無借金ではないのです。

こんな経営者がおられました。

「いくら借入金があっても、

返せるだけの現預金があれば実質無借金だから、

遠慮なくお借りください。

短期借入金でお貸しして、期限がきたらまた継続しますから。」

銀行の支店長からそう言われて、不要なお金をずっと借り続けていたのです。

 

その結果、現預金と短期借入金が大きく膨れているのです。

総資産が増えているので、自己資本比率も悪くなっています。

その経営者に言いました。

「銀行は貸すのが仕事なんですから、

 そりゃあ、“実質無借金”という聞こえの良い言い方をしますよ。

 貸したいんですから。

 それに短期借入金は支店長決裁で貸せるから、

 その支店にとったら好都合なんですよ。」

「そうなんですか!

 それでも、確かに実質無借金じゃないですか。」

と、その社長は言いました。

まだ分かっておられないのです。

 

借入金があれば当然、金利を支払っています。

実質無借金、と言いながら、

金利で稼いだお金を銀行へ流出させているのです。

銀行にいいようにされているだけです。

“実質無借金”などというのは、

銀行にとって都合がいいだけの言い回しです。

そのような甘い言葉の誘いに、

踊らされないでほしいのです。

 

(古山喜章)

2023年10月13日 (金)

ジャニーズと相続税④

ブログにコメントを頂きました。

 

=====

ジャニーズ事務所がこの事業承継税制を使って、4-500億を繰延したわけですが、

当然どこかのコンサルさんが指導したと思うのですが、

ICOさんもお勧めしないようなスキームをなぜ実行してしまったんでしょうか?

私の素人考えですが、このコンサルさんには、

この先に何か特別な出口戦略があったから、

今回のような使い勝手の悪い先送りのスキームをとりあえず実行したのかな?

と思っていますが。。。勘ぐりすぎでしょうか?

もし、そんなウルトラC的な出口戦略があるとしたら、

非常に興味があります。教えてください‼️

=====

 

コメントを頂き、ありがとうございます。

 

私たちにご相談に来られる経営者のなかに、

ごくまれに、「納税猶予を申請しました」という方がいらっしゃいます。

 

なぜですか?誰に勧められたのでしょうか?と伺うと

コンサルではなく、顧問税理士に勧められた、

という方が100%です。

 

で、「その先のことは?」と質問しても、

残念ながら、

「正直、まだそこまでは考えていません。」という方が多いです。

 

そして、納税猶予の導入を決める方は、

株式を渡す側のトップが決めており、

後継者は、そのトップの指示に従わざるを得ない、

という状況になっています。

 

決める側、また、納税猶予を勧める税理士さんは、

ご高齢の方が多いです。

次の世代、また、その次の世代のことまで考えているかというと・・・・・

納税猶予に関して、ウルトラCはないというのが、個人的な見解です。

 

ちなみにジャニーズの場合は、

ジュリー氏は、世間の批判を浴びて、

代表権も返上することにしました。

 

猶予されていた税金を支払うことになりますが、

これは、旧ジャニーズが、新会社に有形・無形の資産を売却して、

その後、会社を清算すれば、

多額の資金がジュリー氏に入ってきますので、

それで相続税を支払うと予想されます。

 

(福岡雄吉郎)

2023年10月12日 (木)

ジャニーズと相続税③

ジャニーズ問題を解説しているYou Tube

見ていますと、事業承継税制を使うことで、

相続税、贈与税が「免除される」と

勘違いさせるような内容になっています。

 

これをみると、自社株式の承継に悩む経営者は、

「自社株の相続税が免除されるなら、

わが社も是非、やってみたい!」

と思うはずです。

 

これについて、私たちICOグループでは、

この事業承継税制(=納税猶予)をお勧めしていません。

 

理由②自社株を税務署に担保にいれなければいけないことです。

 

正確には、猶予された税額に見合うだけの債券、不動産を担保に入れればよいのですが、多くは自社株を担保に入れることになります。

 

自社株を担保に提供した後に、会社の体制や株式の発行形態に変更を加えることは難しいです。

 

また、次のような場合、税務署長から担保を増加するよう要求されます。

・合併により消滅

・株式交換により他の会社の完全子会社になる

・組織変更

・株式併合、分割

・株式無償割り当て

 

もし、将来、猶予された税金を支払えなかった場合は、

株式が優先的に売却されて、その売却代金をもって、猶予税金を支払うということになるのです。

 

万一の場合、自社株式が誰の手にわたるか分からない、ということなのです。

理由③他の相続人の相続税が高くなるから

 

株式の相続に際して納税猶予を適用した場合、

後継者の納税は猶予され(繰り延べられ)ます。

 

しかし、その他の財産にかかる相続税、

つまり、後継者以外の子供たちが支払う相続税は、

猶予されることはありません。

 

しかも、相続税というものは、

財産の金額に応じて、どんどん税率が高くなるものです(累進課税)。

 

株価が高い会社の場合においては、

経営者がなくなった時点ですでに株を手放している場合と、

まだ株式を保有している場合で、

相続財産の金額に大きな違いが生じます。

 

ということは、その分、相続税(率)も高くなる可能性がある、

ということです。

 

そのときに、株式を承継する後継者は、

納税猶予を受ければ、当面の相続税の支払いは避けることができます。

しかし、他の子どもたちは、そういうわけにはいきません。

 

先代(経営者)が、早めに対策をして、なくなった時点で、

すでに株式を譲渡し終えていたら、

他の子どもたちは、高い相続税を払わなくて済む場合がある、

ということなのです。

 

(福岡雄吉郎)

2023年10月11日 (水)

ジャニーズと相続税②

ジャニーズ問題を解説しているYou Tube

見ていますと、事業承継税制を使うことで、

相続税、贈与税が「免除される」と

勘違いさせるような内容になっています。

 

これをみると、自社株式の承継に悩む経営者は、

「自社株の相続税が免除されるなら、

わが社も是非、やってみたい!」

と思うはずです。

 

これについて、私たちICOグループでは、

この事業承継税制(=納税猶予)をお勧めしていません。

 

理由①猶予であって、免除ではない。

 

“納税猶予“という言葉どおり、これは猶予です。

いつかは払わなくてはならず、免除ではないのです。

ご子息、あるいはお孫さん、さらにその次の世代まで、

いま払わなければならない相続税を先送りするだけなのです。

 

しかも、使い勝手がよい制度は、期間限定です。

 

全株式にかかる相続税が猶予の対象となりますし、

雇用を継続的に確保しなければならない、という要件が、

実質的に撤廃されます。

 

しかし、例えば、これから10年後に納税猶予を使おうという場合は、

全株式を納税猶予の対象とすることができなくなります。

5年間で80%の雇用を維持しなければならない、

というハードルも出てきます。

 

税理士さんのなかには、ずっと納税猶予を使い続ければ、

永遠に贈与税や相続税を支払わなくて済むので、

ぜひこれを活用しましょう、という方がいます。

しかし、先に申し上げたように、将来、この納税猶予を使おうという場合は、

いまの緩い制度は使えなくなります。

つまり、かわいい孫の代まで、手足を縛ってしまう、ということなのです。

これを聞いて、納税猶予を使わないと決める方が多いですね。

 

また、いま納税猶予を使った場合に、これから、その一部でも、誰かに譲渡した場合は、その割合に応じて、猶予してもらっていた税金を払う必要がでてきます。

 

たとえば、子が父から100株、相続により株式を取得して、

そのあとで子が、自分の子(孫)に50株を贈与したときは、

猶予されていた税金の50%は、そのときに納める必要がある、ということです。ということは、後継者(子)は良くても、その次の後継者(孫)のためには、何も対策ができない、ということになります。

 

負の遺産(税金)を次の世代が背負ってゆく、

ということになるのです。

 

(福岡雄吉郎)

2023年10月10日 (火)

ジャニーズと相続税①

最近のニュースは、ジャニーズ問題がにぎわせています。

 

いまの社長のジュリー氏の社長退任問題は、

補償問題、経営責任と別の観点から注目されました。

 

以下、日本経済新聞から一部抜粋です。

=====================

ジャニーズ事務所が、相続税の面からも注目されている。

先代から承継した株式の相続税納税が猶予・免除される

「事業承継税制」の特例措置を受けていることが明らかになったからだ。

事業承継税制の特例は比較的適用要件が厳しく、

クリアしないと数百億円にのぼるともいわれる相続税の納税が必要となる。

今後の被害者への補償にも影響を与えそうだ。

 

政府は2009年、一定の要件を満たせば非上場株式にかかる相続税、

贈与税の納税を猶予し、猶予を受けた子らが死亡した場合などに納税を免除する

「事業承継税制」を導入した。

 

18年には特例措置を設けたが、

特徴は「要件が大幅に緩和されたうえ、贈与や相続に伴う税負担が全額猶予・免除となる」ことだ。

特例措置は27年末までの10年間の時限措置となっている。

 

仕組みはこうだ。

先代経営者が特例措置を利用して自社株を贈与した後、

亡くなると贈与税は免除される。

 

一方、贈与株式は相続税の対象とされるが、

2代目の相続税は納税猶予となる。

 

同じように2代目が3代目に贈与したり2代目が死亡したりすると、

2代目が納税の猶予を受けていた相続税が免除される。

 

ジャニーズ事務所の株式は40年以上前から

ジャニー喜多川氏と姉のメリー喜多川氏が半分ずつ所有していた。

19年のジャニー氏死亡の際、

ジャニー氏の持ち株はメリー氏の子でめいに当たる景子氏に引き継がれ、

21年にメリー氏が死亡したため、株式の100%を景子氏が保有することになった。

 

事業承継税制の特例措置は景子氏が保有する全株式が対象。

現在、景子氏は相続した株式について相続税の納税が「猶予」されている状態だが、

景子氏が今後、後継者の子らに持ち株を贈与したり、

景子氏が亡くなって後継者の子らが同社株を相続したりすれば、

景子氏が支払うはずだったジャニー氏らについての相続税の納税は「免除」となる。

 

=====================

 

この事業承継税制の適用を受けるために、

社長続投の意思を表示したのでは?

とみられています。

 

ここで、改めて事業承継税制(納税猶予)について、

チェックしていきたいと思います。

 

(福岡雄吉郎)

 

2023年10月 6日 (金)

なぜ会計事務所は普段と違う処理を嫌がるのか⑤

ICOでお手伝いをさせていただき、

決算書への記載方法などを指導した時に、

社長から次のような声を聞くことがあります。

「“そんなことをしたら不自然で目立ちますから、

 税務署から目をつけられるかもしれませんよ。”

と会計事務所から言われました。」

といったものです。

 

⑤退職金の生命保険を退職時に解約しないのは不自然だ!

 

多くの会社で、節税や退職金の資金確保のために、

役員対象の生命保険に加入しています。

ただ最近は節税策としての扱いは金融庁に封じ込められ、

新たな加入はやや下火です。

それでも、過去に加入した生命保険をいつ解約するかという、

出口対策は今も課題として残っています。

 

ある会社で、社長が退職し高額退職金を支給しました。

高額退職金を出すと、大赤字になります。

大赤字になれば、純資産の剰余金が減り、株価が下がります。

後継者の経済的負担なき株式譲渡のために、

その会社ではできるだけ大きな赤字としたかったのです。

そのため、

社長の退職金のために加入していた生命保険は、

その年度の翌年に解約することにしました。

 

退職金支給の資金は、少し銀行から借りれば対応できるレベルでした。

当座貸越枠を使って資金調達し、退職金を支給した年度の

次年度の早々に、生命保険を解釈して返戻金を受け取り、

銀行から借りたお金を返すことにしました。

 

すると後継者から連絡が入りました。

「うちの会計事務所の担当者が、

 “退職金のための生命保険なら、

退職のときに解約しないと不自然に思われます。

それでなくとも大きな退職金なのに、こんなことをしたら、

目を付けられますよ”

と言ってきました。」

と言うのです。

 

生命保険の解約時期は、その被保険者となる人物が、

会社に何らかの形で在籍していたら、いつ解約しても構いません。

解約は任意です。

そもそも生命保険は退職金のためだけのものではありません。

万一のための、入院・死亡などの保険機能があるのです。

 

「退職金の解約時期に縛りはないし、

 現社長は退職後も相談役として残るのだから、

 社長退職と同時に解約するなんてこと、何の必要もないですよ。

 その担当者の認識があまりにも間違っていますよ。」

と後継者に伝え、会計事務所に言い返し、当初の予定通りに進めたのです。

 

その担当者はなぜそのように言ってきたのか、聞いたところ、

“うちのこれまでのお客さんはそうしていたから”

とのことでした。

自分の過去の経験から、言っているだけでした。

何の根拠もなかったのです。

それでも、多くの経営者は会計事務所の担当から言われると、

ドキッとするものです。

しかし、これまで書いてきたとおり、

会計事務所の認識が、いつも正しいわけではありません。

自ら学び知識を高めておく、

セカンドオピニオンを活用する、などして、

言いなりにならないようにお気をつけいただきたいのです。

 

(古山喜章)

2023年10月 5日 (木)

なぜ会計事務所は普段と違う処理を嫌がるのか④

ICOでお手伝いをさせていただき、

決算書への記載方法などを指導した時に、

社長から次のような声を聞くことがあります。

「“そんなことをしたら不自然で目立ちますから、

 税務署から目をつけられるかもしれませんよ。”

と会計事務所から言われました。」

といったものです。

 

④急に売上高の内訳が増えるのは不自然だ!

 

損益計算書の雑収入に、家賃売上が計上されている場合、

「雑収入ではなく、売上高で計上してください。」

と指導しています。

売上高に計上すれば、その分、営業利益が増えます。

銀行借入をする場合、銀行が最も重要視するのは、営業利益です。

だから、営業利益を増やしておきたいのです。

今は無借金でも、いつ銀行借入が必要になるかわかりません。

その時には過去5年分の決算書を求められます。

だから、営業利益を増やす決算書にしておいてほしいのです。

 

銀行は預かった決算書を審査部に回します。

審査部は、決算書の通りにデータ入力をします。

そのデータを元に、スコアリング(格付け)が決まります。

そのスコアリング(格付け)に応じて、金利等の条件が決まります。

スコアリング(格付け)は、営業利益が関わる配点が大きいのです。

だから、雑収入の家賃売上を売上高に計上してほしいのです。

 

すると、

ここでも噛みつくのが顧問税理士事務所です。

「いままで雑収入なのに、急に売上高に変えるのは不自然だ!

 売上高の内訳が急に増えて、税務署からは、かえって変に思われる。」

と言われました。

というケースが、これまで何度あったかわかりません。

 

しかし、雑収入か売上高か、どちらで計上するかは、

会社の経営判断です。

急に変えようが、

“わが社の経営判断で変更しました。”といえば終わりです。

雑収入は本来、本業以外の収入です。

受取利息、受取保険金などの場合が多いです。

そういうと、「家賃も本業以外の収入だ!」

という会計事務所がありました。

本業とは、定款の事業目的に記載されている事業すべてです。

多くの場合、そこには不動産賃貸業が記載されています。

なければ、追加すればいいのです。

 

なんだかんだいって、会計事務所は、

これまでの処理を変更するのが面倒でイヤなだけです。

これまで通りのやり方のほうが、楽なのです。

それに、銀行が営業利益を重視することも、知りません。

銀行交渉などしたことがないのですから、当然です。

 

経営者は会計事務所の根拠なき指摘に対抗できるよう、

自ら学び、財務の知識を蓄えてほしいのです。

 

(古山喜章)

2023年10月 4日 (水)

なぜ会計事務所は普段と違う処理を嫌がるのか➂

ICOでお手伝いをさせていただき、

決算書への記載方法などを指導した時に、

社長から次のような声を聞くことがあります。

「“そんなことをしたら不自然で目立ちますから、

 税務署から目をつけられるかもしれませんよ。”

と会計事務所から言われました。」

といったものです。

 

➂私募債に5%の金利なんて、不自然だ!

 

私たちは、少人数私募債の活用を言い続けております。

銀行から借りるより、

経営者が手元の資金を会社に貸して、金利をいただきなさい。

銀行から借りて金利を払っても、お金の外部流出になるだけです。

経営者が金利を受け取るなら、外部流出にはなりません。

また万一、資金繰りが厳しい時は、返済を延ばせます。

銀行が相手なら、返済を一時止めることさえ面倒です。

 

少人数私募債を活用するときには、

「金利は3%~5%くらいにしてもいいですよ。」

と申し上げています。

多くの社長は、

「そうですか。それなら5%で進めます。」

となります。

その5%に、会計事務所の税理士が噛みついてくる、

ということが、いまだに結構あるのです。

「5%?銀行借入の金利に比べたら高すぎるし、

 あえて高い金利で借りるなんて、不自然だ!」

と言うのです。

 

そういう方は、

銀行借入と少人数私募債の違いを理解していません。

銀行は人様から預かった預金を貸します。間接金融です。

少人数私募債は自分のお金を貸します。直接金融です。

金融の種類が違うのです。

金利が異なるのは当然です。

それに、少人数私募債は弁済順位が低い、いわゆる劣後債です。

自己資本と同じなので、銀行では資本性借入金とも呼ばれます。

 

楽天やソフトバンクも、劣後債となる社債を発行しています。

金利は3%~5%程度です。償還期間によって異なります。

弁済順位が低いということは、償還期間が長いほどリスクも高まります。

なので、償還期間によって金利の差があるのです。

 

そのようなことを説明すると、

どの税理士先生も概ね、理解をいただけます。しかしそれでも、

「なぜ銀行よりも高い金利なのに、個人から借りるのか、不自然だ!」

とおっしゃる方がおられます。

 

会社にとったら弁済順位が低く、

万一倒産の際には返済を免れることもできます。

銀行なら、そういうわけにはいきません。

長期的な経営リスク回避を考えれば、

金利が高くても活用意義はあるのです。

何も不自然ではないのです。

 

少人数私募債のことを知りもせず、理解もしようとせず、

頭ごなしに「不自然だ!」というような会計事務所は、問題です。

せめて、

「どのようなものなのか、詳しく教えてほしい。」

と言ってくるくらいの会計事務所と、付き合ってほしいのです。

 

(古山喜章)

2023年10月 3日 (火)

なぜ会計事務所は普段と違う処理を嫌がるのか②

ICOでお手伝いをさせていただき、

決算書への記載方法などを指導した時に、

社長から次のような声を聞くことがあります。

「“そんなことをしたら不自然で目立ちますから、

 税務署から目をつけられるかもしれませんよ。”

と会計事務所から言われました。」

といったものです。

 

②勘定科目を急に変えるのは不自然だ!

 

ある会社の貸借対照表を拝見したところ、

勘定科目の数がやたらと多く、見づらいものでした。

生命保険だけでも、

保険会社や内容ごとに分かれて、7つの勘定科目になっていました。

「これは保険積立金でひとまとめにして、

 各内訳は内訳明細に記載したらいいんじゃないですか。」

と社長に伝えました。

 

その後、社長から連絡が入りました。

「うちの会計事務所の税理士先生から、

 急に勘定科目を変えたら不自然だからやらないほうがいい、

 と言われました。」

とのことなのです。

「急に変えたら不自然って、

じゃあ勘定科目をじわじわとわからないように変えなさい、

 とでも言うんですか?」

「いや、そうなんですよ。私も税理士先生に同じように言いました。

 急に変えたらダメなら、どう変えるんですかって、聞いたんですよ。」

 そしたら、う~ん、と唸るだけで何も返事しないんですよ。」

「そりゃ、じわじわなんて変えようがないでしょ。」

「そうなんです。

だから、“先生が不自然に思おうが、やってください!”

て強めに言い返したら、しぶしぶやってくれることになりました。」

というやりとりがあったのです。

 

結局、会計システムに新たな勘定科目のコードを作って、

そこにこれまで分散していた数字を集約するのが面倒なだけなのです。

不自然でも何でもありません。

我々からしたら、

保険の勘定科目だけで7つもあることのほうが、

よっぽど不自然です。

面倒なことをやりたくない、

手間を掛けたくない、というのが明白な言い訳なのです。

 

この社長は税理士先生に言われたからといって、

言いなりにならず、言い返すことで解決できたのです。

その社長は、

私たちの書籍やセミナーで決算書のことを学んでいました。

決算書というものに対するICO式の理解があったので、言い返せたのです。

 

決算書における何かを変えようとすると、

会計事務所は概ね嫌がります。

しかし、だからといって、引き下がる必要はないのです。

そのためには、決算書に対して無知では言い返せません。

決算書、特に貸借対照表に、明るくなってほしいのです。

 

(古山喜章)

 

2023年10月 2日 (月)

なぜ会計事務所は普段と違う処理を嫌がるのか①

ICOでお手伝いをさせていただき、

決算書への記載方法などを指導した時に、

社長から次のような声を聞くことがあります。

「“そんなことをしたら不自然で目立ちますから、

 税務署から目をつけられるかもしれませんよ。”

と会計事務所から言われました。」

といったものです。

 

①子会社で社債発行なんて聞いたことがない。不自然だ!

 

ある会社で、含み損のある土地があったので、

長らく休眠状態の子会社へ売却することにしました。

いわゆる、オフバランスをしよう、となったのです。

 

親会社は含み損のある土地を売却し、

固定資産売却損を特別損失に計上します。

売却損が出るので、課税対象利益を下げる効果があります。

その分、法人税を下げることができ、お金の流出を減らせるのです。

 

子会社は資金調達をして土地を買い、親会社に貸します。

その賃料で、調達した借入金の返済を進めていけばいいのです。

そしてその会社では社長が、子会社へお金を貸しました。

「私の手元資金を子会社に貸しますよ。

 銀行から借りると、余計な金利が発生しますから。」

とのことだったのです。

 

で、その資金調達に際して、

子会社で少人数私募債を発行しました。

少人数私募債は、会社が発行する社債です。

社債は償還期限を定められます。その会社では、5年に設定しました。

償還期限を5年で定めたら、5年後の一括返済が原則です。

それまで、子会社は家賃売上を積み上げておけばよいのです。

もちろん、5年待たずに1年ごと、返しても構いません。

要は、子会社で社債を発行して資金調達することになったのです。

 

そこに会計事務所の税理士がモノ申してきたのです。

「小会社で社債を発行する?少人数私募債?

 社長だけが引き受けてお金を出す?

 そんなのは聞いたことがない。

 休眠会社だった子会社が急に社債を発行するなんて、不自然だ!

 そんなことをしたら、親会社の売却損の損金計上を、

 否認されることになるかもしれませんよ。」

 

税理士先生からそう言われると焦るのが、中小企業の経営者です。

なので、その税理士先生には少人数私募債を説明し、

オフバランスの他社事例も説明し、

なんとか理解を得て無事に実行できたのです。

 

多くの場合、

“聞いたことがない!”“不自然だ!”となっても、

会計事務所が知らなかっただけ、

周囲にそのような事例がなかっただけ、

ということがほとんどなのです。

 

まずは、同じようなことを会計事務所から言われたとしても、

すんなり引き下がらないでほしいのです。

 

(古山喜章)

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