付加価値のない業務に人手を使わない➂
日本では少子高齢化がますます進み、
労働人口はどんどん減ってゆきます。
給与を上げて採用したくても、人がいないのです。
その流れはもう始まっているのです。
しかし、そんな時代を乗り越えるべく、
新たな取り組みを始めた中小企業も、あるのです。
➂物の移動は全てロボットがやります
来年の稼働へ向けて準備を進めている、
ある物流倉庫を先般、見学させていただきました。
大きな空間に床はほぼ、コンクリート打ちっぱなしです。
「床の塗装などはこれからでか?」と聞くと、
「いや、もうこれ以上は何もしません。」とのことでした。
その倉庫は、AGVと呼ばれる、
自動搬送ロボットが縦横無尽に移動して物品移動を行う、
という倉庫です。
記事やニュースでご覧になられた方も多いと思いますが、
アマゾンの物流倉庫で動いている、ラックごと移動させる、
搬送ロボットです。
社長いわく、
「物の移動は全て、ロボットがやります。
人は配置しますが、手元に搬送された物品を届け先の箱に入れる、
それだけです。箱に入れた後も、自動梱包されて、
出荷場までロボットが搬送します。」
とのことなのです。
人は定位置にいるだけで、そこにロボットが物品を運んでくるのです。
そしてまた、ロボットが運び出すのです。
「人が倉庫の中を歩き回って物品を取りに行く、運ぶ、
ということがないので、効率が良いですし、
人が動くための通路を確保する必要もありません。」
とは、その倉庫を使う社長の言葉です。
視察の際はテスト稼働でしたが、
1メートル四方程度のラックを複数の自動搬送ロボットが運んでいる、
そんな様子を拝見させていただきました。
人が動く通路が必要なく、
作業終了時はラックが詰めておかれるだけなので、
場所の有効活用がかなり進みます、とのことでした。
また、
充電必要時は搬送ロボットが自動で充電ステーションに移動します。
搬送ロボット間の情報交換も随時行われており、
最速で動ける、近場にいる搬送ロボットが稼働するように、
システム化されているのです。
自動搬送ロボットなら、物品が増える状況に合わせて、
ラックやロボットの台数をじわじわと増やしてゆくことができます。
大きな自動ラックでは、そうはいきません。
最初にかなり大規模な設備投資が必要になってきます。
その点でも、
自動搬送ロボットなら投資資金をおさえて対応できるのです。
(古山喜章)
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