事業承継は難しい②
ここ最近、事業承継に関する大きな悩み、トラブルを
抱えたオーナー、ないし、後継者からの相談が多くなっています。
一番多いのは、
先代と後継者の衝突です。
これは、どんな会社にも、
大なり小なり必ずあります。
先代と後継者の関係性で、
全くストレスなく、円滑、順調です、
という会社には出会ったことがありません。
お互い、それなりに我慢しているか、
どちらかが、かなり我慢しているか、
そのどちらかだと思っています。
では、どちらが我慢、辛抱すべきか、
といえば、それはやはり後継者です。
後継者で我慢、辛抱をもう少ししていれば・・・
というケースは、何度も見てきました。
この我慢というのは、
先代とのコミュニケーションもそうですし、
リーダーシップの取り方もありますし、
はたまた、お金の使い方もあります。
とくに、先代が創業者の場合、
・言うことがコロコロ変わる(朝礼暮改でなく、朝礼昼改、または、朝礼朝改)
・すぐ怒る、激烈に怒る、瞬間湯沸かし器
・理屈より浪花節(理論的でなく、GNPの世界。G:義理、N:人情、P:プレゼント)
・家庭より仕事第一(休みがなく、奥様=後継者のお母さんに不満が溜まる。後継者から見ると、お母さんがいつもお父さんの愚痴をこぼすため、
自然と、父親=創業者に対する感情が悪くなる)
でも、人を惹き付ける魅力が強烈にあり、
ムリ、ムラ、ムダがあっても、人はついてきます。
一方で、後継者は、それなりの教育投資を受けている方が多いため、
頭脳明晰、冷静沈着、性格も穏やか、という方が多いです。
創業者に娘さんしかいない場合は、
お婿さんを迎えるわけですが、
この場合、娘さんは、父親と違うタイプを、
結婚相手に選ぶことが多いです。
つまり、いずれにせよ、
先代と後継者は、
全く違うタイプの場合が多い、
性格的には合わない場合が多い、
ということです。だから、自然と衝突することが多いのです。
(福岡雄吉郎)
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