もめないために②
別の経営者から、相談を受けました。
会長「実は、姪を社長にしたのですが、
社長に就任して、1年くらいで、やめさせてほしい」
と辞表届が出されました。」
私「えっ?!わずか1年で??穏やかじゃないですね。
何があったんですか?」
会長「はい、要因は一つに絞れませんが、
お互い我慢が足らなかった、ということだと思います。」
私「1年前に会長にお会いしたときに、
アドバイスとして、我慢してください、とお伝えしてましたね。」
会長「まぁ、姪からすれば、社長になったのに、
箸の上げ下げまで言われるのが我慢ならなかったのでしょう。
私なんぞは、注意されたら、『あぁ、ありがとうございます』と
感謝してましたが、姪はそういうのが鬱陶しかったみたいです。」
私「そりゃ、そうですよ。姪っ子さんの気持ちはわかりますよ。
会長みたいな性格の人は、珍しいですよ。
他人は、自分とは人格が違うのですから、
同じ事を求めてはいけませんよ。」
会長「いやいや、厳しくしたつもりはあまりないけど、
社長だから、こうあってほしい、こうあるべきだ、というのが
あるじゃないですか?」
私「この話を続けると長くなりますので、本題に入りましょう。」
会長「はい、実は、姪は、役員を20年近く、また、
株式を20%ほど持っています。
今回、こういうことになったので、株式は買い戻す必要があります。」
私「はい、そうですね。」
会長「それで、顧問税理士に相談したところ、
株価も計算してくれました。
顧問税理士が言うには、株式は高く買わざるを得ない、
その代わり、退職金は出さなくても良いのでは?とのことでした。
この方針について、ご意見をいただきたいのです。」
つづく
(福岡雄吉郎)
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