税務調査 事例④
コロナ禍が本格的に明けて、
税務調査が活発化しています。
そこで、調査で見られるポイントとして、
代表的なものを列挙していきます。
④退職金はどこに行った? その2
昨日お話したオーナーの件、
4000万円の退職金は、
本当にどこにいったのか?
話を聞くと、どうも、
全額がなくなっているわけではないようです。
かといって、現金でいくら残っているか、
正確に把握するのは難しい。。。
なにせ、現金で受け取り、
その現金で色々と使っているので、
残された方からしても、
正確なところは、よく分からないのです。
相続税調査で対応したのは、奥様と娘さんです。
「税務署は、4000万円分、修正申告しなさい」
と言ってきています。
しかし、こちらとしては、
4000万円まるまる残っているわけではないのは明らかで、
税務署に言われたとおり修正するのはちょっと抵抗があります。
この場合は、「税務署側で処分してください」と伝えてみることです。
「処分」というのは、更正処分(更正決定)のことです。
こうなると、彼らが、
「退職金4000万円のうち、いくら残っている」と
証拠集めをして、税務署長のハンコをもらわなければいけません。
時間も、手間もかかるし、税務署からすれば、
できれば、やりたくありません。
税務署は、修正申告を勧めてきますが、
それは、税務署自身が、更正処分(決定)に進みたくない、
ということなのです。
そうなると、税務署側の態度も変わってくるものです。
(福岡雄吉郎)
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