国税局との我慢比べ②
関与先 神戸商事(仮称)に、大阪国税局の資料調査課が
税務調査にやってきました。
神戸商事(仮称)が起こした不正事件は、
新聞、ニュースでも大きく報道され、
それをきっかけに税務調査に入られました。
一連の不正事件のなかでは、逮捕者も出ており、
国税局は、逮捕者が勾留している拘置所までも出向き、
詳細なヒアリングを行っていました。
もちろん、関係者への反面調査も詳細に行っており、
私たちのもとには、その情報も入ってきていました。
事前にしたごしらえをしていたこともあり、
税務調査が開始してから1カ月後の
9月末には、概ね、調査結果が出てきたようでした。
国税局側から提示された調査結果は、
7年前にさかのぼり、
指摘金額もかなりの金額になっていました。
通常、税務調査は、
過去3期分を見られることが多いですが、
本当に悪質であれば、
過去7期までさかのぼることができます。
今回の件は、悪質だと捉えられ、
7期前までさかのぼられました。
この事件は、神戸商事(仮称)の社長からすれば、
寝耳に水のニュースでした。
というのも、事件を画策していた役員が、
単独で不正を行っていたものであり、
ある意味、会社も被害者でした。
ただし、社長の立場からすれば、
そういう心境でしょうが、
世間一般、第三者から見れば、
「経営トップが全て悪い」となるものです。
社長からすれば、「はいそうですね」
と認めることなどできませんが、
税務当局は、これを会社の不正行為だと認定してきたのでした。
私は、わけあって、事件が起こったあとで、
この会社の役員になっています。
ただし、国税局との面談に
毎度出席はできませんので、
都度、社長から状況を報告してもらいました。
社長からは、「国税局側は、何だかとても急いでいるようです」
と連絡を受けました。
(福岡雄吉郎)
最近のコメント