納税猶予は名案でなく迷案②
納税猶予を考えている、考えてきた経営者にお会いして、
共通することが見えてきました。
それはみなさん、「無責任」ということです。
こういうと、納税猶予を考えている経営者に怒られそうです。
「何を言ってるんだ?!
せがれのことを考えて、俺の株式の贈与税や相続税を
払わずに済ませようというのに、何が無責任だ!」
「俺もさんざん色々と考えてきたが、
結局、いい対策はなかった。
だから、納税猶予しか残されていないんだ!
これまで色々と見聞きして出した答えだ!」
こういった声が聞こえてきそうです。
確かに、譲る側、先代からすると、
納税猶予は魅力的に映ることと思います。
何せ、自分の株式を移動させることで発生する
巨額の税金の支払いをせずに済むからです。
お子さんが納税したとしても、何十年後です。
ところが、譲る側と同時に、
譲られる側の声、本音も入ってくるのです。
「父は、納税猶予に前のめりですが、
私としては、気が進みません・・・」
こういう声が多いのもまた事実です。
言ってみれば、後継者からすると、「ありがた迷惑」なのです。
それでも、先代のパワー、圧力、押しつけに負けて、
納税猶予を受け入れざるを得ない、
のです。
(福岡雄吉郎)
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