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2024年3月

2024年3月29日 (金)

焦げ付きが増える⑤

複数の顧問先で、

売掛金が回収できていない、

貸付金が回収できていない、

そんな事例を目にすることが増えてきました。

 

事例②高輪商事(仮称)は、

出資金(貸付金)の回収が見込めなくなり、

相手先(出資先)を相手取って、訴訟を起こしました。

 

結果としては、会社は勝訴しました。

相手先からは、答弁書の提出も、

裁判所に出頭することもなく、無反応でした。

 

そのため、高輪商事の主張通りの

判決となりました。

 

そして、その後、資産や給与が差し押さえできますが、

この相手先は、事業を停止していて、

事業所は一切もぬけの殻、

調べ尽くしたところ、預金関係も、

こちらが差し押さえできる状況ではありませんでした。

他の債権者からも、返済訴訟を複数抱えている状況です。

 

このあとどうするか?は、

高輪商事内で、作戦会議中です。

 

一方で、税務処理に目を向ければ、

ここまでくれば、“貸倒損失”として、

処理することが可能です。

 

顧問税理士は、当初、

「会社が存続している限り、損金として処理することは難しい」

と言っていましたが、

「この状況で、どうやって回収できるというのか?!」

と確認すると、何も反論できません。

 

ここまでやれば、堂々と、

「これだけやったのだから、貸付金の回収は不可能。

よって、貸倒損失として処理します」

と言えるのです。

 

 

(福岡雄吉郎)

2024年3月28日 (木)

焦げ付きが増える④

複数の顧問先で、

売掛金が回収できていない、

貸付金が回収できていない、

そんな事例を目にすることが増えてきました。

 

事例②貸付金が返ってこない

多角化企業である、株式会社高輪商事(仮称)は、

創業会長の意向で、本業以外に、色々と手を出してきました。

 

その中には、当たったものもあれば、ハズレのものもあり、

一勝九敗といったところです。

それでも、出資する際は、本体に致命的な影響を与えるほどの

投資を行うわけではなく、かすり傷程度で済むくらいの

出資金額に抑えてきました。

 

このなかで、いま問題となっているのは、

ゴルフ関連の投資です。

 

「いまどきゴルフ?!」ですが、

創業会長には勝算があり、

数年前に、出資に踏み切りました。

 

しかし、当初の目論見は崩れ、

出資先の状況は芳しくなく、

資金繰りも相当苦しくなってきました。

ついには、開店休業状態になっています。

 

この出資は、2000万円ですが、

もはやこのお金が返ってくる見込みは、

極めてゼロに近くなっています。

 

高輪商事の方針としては、

1)できる限りの回収努力をする

2)回収できなければ、貸倒処理をして、損金に落としたい

です。

 

まずは、やれる限りの督促を行うことから

スタートしました。

 

電話、文書、訪問を繰り返しますが、

反応は、ありません。

 

文書については、

弁護士名義で内容証明を、

配達証明付きで送付しました。

 

経験上、たいていの場合は、

ここまですると、何かしらの反応がありますが、

出資先の社長は、完全に開き直っていて、

反応はありませんでした。

 

そこで高輪商事は、裁判することにしました。

 

(福岡雄吉郎)

2024年3月27日 (水)

焦げ付きが増える③

複数の顧問先で、

売掛金が回収できていない、

貸付金が回収できていない、

そんな事例を目にすることが増えてきました。

 

事例① 少額の売掛金回収が遅れています

 

福岡商店(仮)の社長に聞くと、

「督促はしていますが、

なんというか、もう開き直られちゃって、

督促しても効果がなくなっています・・・」

という返事が返ってきました。

 

こういうときは、文書です。

 

「いや、一応、文書も出してます。」

 

というので見てみると、

何度も、請求書を発送しているくらいで、

“督促状”とはいえない文書です。

 

こういうときは、プレッシャーを与えないと、

相手に響きません。次のようなかんじです。

 

「貴社が購入した、当社商品に対する買掛金は、●月●日現在、金××××円也となっております。当該残高については、再三にわたり請求しておりますが、本日までその支払がなされておりません。

よって、ここに残金の一括支払請求をいたしますから、●月●日までにお支払下さるよう催告いたします。

 もし、上記期日までにお支払がなく、かつ、誠意ある回答のない場合には、当法人として不本意ながら法的措置をとらざるを得ず、現在、顧問弁護士と今後の対応について協議を重ねております。

  • 月●日までに一切のご連絡がない場合、●●地方裁判所民事部宛で、貴殿を被告とする訴状を発送いたします。」

 

ご参考までに今後の大きな流れは、次の通りであります。

1)裁判所から貴殿に特別送達により訴状が郵送される

2)裁判所からは、指定期日に出頭すること、答弁書を1週間前までに出すこと、証拠などを準備して持参すること等を記載した呼出状が貴殿に届く

3)貴殿は、答弁書作成し裁判所へ提出するか、指定期日に裁判所に出頭する

4)放置すれば2週間から1ヶ月以内に、弊社主張通りの判決が言い渡される

5)判決が言い渡されれば、資産や給与が差し押さえられる

 

このような感じで文書を出すと、

すぐに連絡があり、効果てきめんです。

 

(福岡雄吉郎)

2024年3月25日 (月)

焦げ付きが増える②

複数の顧問先で、

売掛金が回収できていない、

貸付金が回収できていない、

そんな事例を目にすることが増えてきました。

 

事例① 少額の売掛金回収が遅れています

 

製造を営む福岡商店(仮)は、

自社で加工した商品を、

得意先である品川商事(仮)に販売しています。

 

品川商事(仮)は、いわゆる、

“3ちゃん企業”に毛が生えたような会社で、

小さな規模で、細々と事業を継続しています。

 

福岡商店と品川商事は、

先代からの付き合いで、

かれこれ30年近くの取引になります。

お互い、先代から後継者に

バトンタッチの時期に突入しています。

 

そんな取引関係でしたが、

昨年に入り、品川商事からの入金が

少し滞ってきたようです。

商売が厳しそうなことは、何となくわかっています。

 

このときに、どうすればよいでしょうか?

 

昔からの取引関係を気にして、

まぁまぁ、なぁなぁ、で、ふわっと終わらせるか・・・

 

こういう場合は、言い方に細心の注意を払い、

やはり、毅然とした態度をとるべきですね。

 

・回収不能の状況で、商品出荷は当然ストップすること

・回収未了分については、正式に文書等で申し入れ、

 覚書、約定書を交わすこと

 

この2点だけでも、全然違いますが、

これがなかなか、中小企業にとっては、ハードルが高いのです。

 

(福岡雄吉郎)

2024年3月24日 (日)

焦げ付きが増える

複数の顧問先で、

売掛金が回収できていない、

貸付金が回収できていない、

そんな事例を目にすることが増えてきました。

 

日経平均4万円超えといっても、

まだまだ中小企業にはピンと来ないのが実際です。

 

むしろ、日銀の金融緩和の終了で、

若干ながらも金利があがり、

さらには、連日のように大手でのベアが続くと、

体力のない中小企業の経営は、

窮地に追い込まれていきます。

 

とすると、何が起こるか、

得意先の経営悪化、不渡り、

売掛金、場合によっては、貸付金の回収不能、

という事態が増えてきます。

 

しかも、会社によっては、

いまなお、100日、120日、

いやもっと長い手形をもらっているところもあり、

受け取りサイトが長ければ長いほど、

債権回収のタイミングが遅れ、

結果、貸し倒れ、焦げ付き、という事態が発生してしまいます。

 

この状況に輪をかけるように、

中小企業というのは、

「督促」、「回収」が苦手です。

 

なぜなら、督促、回収をしっかりやるということは、

PDCAで言えば、Cの部分、

つまり、チェックを厳しくできないと、話にならないからです。

 

他社の事例を参考に、

貸し倒れリスクにどのように対応すべきか、

考えていきます。

 

(福岡雄吉郎)

2024年3月22日 (金)

小山昇氏の銀行対策はおかしい!➉

小山昇氏著「1%の社長しか知らない 銀行とお金の話し」

がよく売れています。

しかし、同氏の持論は危険です。

“銀行からは借りれるだけ借りておきなさい”

“借金をして常に潤沢な現預金を持ちなさい”

この論理は、

“とにかくお金があれば安心できる”

という、財務を勘違いしている中小企業の社長には刺さるでしょう。

しかしこの考え方は、経営における明らかなミスリードなのです。

 

➉業種業態の特性をまったく考えていない

 

著者である、小山氏が率いる武蔵野には、2つの事業があります。

ひとつは清掃やマットレンタルの事業、もうひとつはコンサルタント事業です。

いずれの事業も、手形は無い、回収が早い、各顧客の売上比率は低い、

在庫なく運転資金は要らない、固定資産は要らない、粗利益率が高い、

といった特徴があります。

総じていえば、日々の資金繰りに追われるような事業ではないのです。

加えて、

仮に顧客の1社から回収できなくとも、その被害額は小さいです。

カネ回りからすれば、いい事業をされているのです。

 

武蔵野の事業特性からすれば、運転資金を借りる必要もなければ、

わざわざ長期借入金で現預金を抱えておく必要もありません。

なのに、低金利をいいことに、多額の借入金をしているのです。

そもそも資金繰りに困らない事業特性なので、

財務体質は別にして、返済のことを無視すれば「安心」なのでしょう。

 

しかし、業種業態によって、その事業特性も異なります。

自社での経験をもとに銀行対策を一律に勧める小山氏の手法を取り入れると、

倒産リスクがどんどん高まる事業もあるのです。

 

たとえば卸売業です。

在庫が必要で、回収が受取手形になることもいまだに多く、

売上代金を回収するまで、かなりの時間がかかります。

それに卸売業は薄利多売で利益率が低いです。

そのため、売上のボリュームが必要になります。

となると、在庫も多く必要になり、運転資金もそれなりに必要です。

1社あたりの売上も大きくなります。

このような事業特性だと、常に資金繰りとの闘いです。

在庫と回収のバランスを考え、運転資金を最小限に押さえたいのです。

たとえ低金利であっても、稼いだお金を不要に流出させたくないのです。

 

とはいえ、長い経営のなかで起きる景気変動や不測の事態によって、

売り先が倒産して代金を回収できない、

仕入れが爆上りしても価格転嫁できずキャシュフローが厳しくなる、

などといったことが必ず起こります。

 

そんな時に、小山氏の言うとおりにしていたら、

必要もない借入金をしていてその返済はあるわ、金利支払いはあるわ、

で、資金繰りはますます厳しくなってゆきます。

“そういう時のための借入金での現預金だ!”

といったところで、所詮は借金です。

それに、資金繰りが日常的に厳しい事業特性の会社では、

余分に借りたお金はいつのまにか、資金繰りで消えてゆきます。

 

結局、そんな経営危機で倒産するのは、借金が多いからです。

借金が最小限で調達余力のある財務体質であれば、

マサカの坂で経営危機が到来したとしても、新たな資金調達はできます。

そのための、当座貸越枠であり、入出金における銀行取引なのです。

借り入れすることだけが、銀行取引ではないのです。

1社でも多く、

小山氏のミスリードから抜け出す中小企業が増えることを、

願うばかりなのです。

 

(古山喜章)

2024年3月21日 (木)

小山昇氏の銀行対策はおかしい!⑨

小山昇氏著「1%の社長しか知らない 銀行とお金の話し」

がよく売れています。

しかし、同氏の持論は危険です。

“銀行からは借りれるだけ借りておきなさい”

“借金をして常に潤沢な現預金を持ちなさい”

この論理は、

“とにかくお金があれば安心できる”

という、財務を勘違いしている中小企業の社長には刺さるでしょう。

しかしこの考え方は、経営における明らかなミスリードなのです。

 

⑨コメントをいただきました。

 

今回のシリーズを掲載していると、

武蔵野を知る方からコメントをいただきました。

コメント欄からも見ることができますが、

ここにも2点ほど掲載させていただきます。

 

“私が知ってる武蔵野会員企業の社長さんは、真面目に毎年毎年、銀行を読んで経営計画発表会をやっていましたが、前回は発表会後に直接「〇〇さんへは融資できません」と言われたそうです。

やっぱり財務面が健全じゃなければ、いくら経営計画発表会なんかでハッタリかましても無意味なんですよね。

ちなみに、その社長さんも小山の本とかラジオとかで紹介されている「上位会員」さんです。”

 

このコメントにあるように、

銀行支店長を招いて経営計画発表会を開催したからといって、

融資を受けられるわけでもなければ、無担保になるわけではありません。

要は、財務諸表ありきなのです。

次のようなコメントもいただきました。

 

“小山昇の本でも何度か紹介され、昔は武蔵野のWebサイトにも載っていた岐阜のA社は、経営者2代に渡って小山信者の会員企業でしたが、経営傾いて買収され、買収後に持ち直したかと思ったらコロナでトドメを刺されて倒産しちゃっていますね。

同じく会員のB社も、そこの社長は小山昇のネットラジオに何度も出たり本でも紹介されたりして、一回はフジテレビを巻き込んで東京湾で大規模な花火大会まで主催していましたが、2023年末あたりで会社のWebサイトは繋がらなくなって存続しているのかも不明になっています。

他にも色々と潰れちゃった会員企業があるっぽいですが、潰れる前には会員をクビにさせられちゃうので、「会員企業で倒産した会社は0!」と宣伝できるようです。”

 

いかがでしょうか。

知床の観光会社やビッグモーターなど、

表ざたになった倒産案件だけでも、複数あるのです。

私たちが知らない同様の倒産案件が多数あっても、不思議ではありません。

銀行にすり寄るような態度で借金を増やしても、

返済能力がなければたちまち倒産に追い込まれるのです。

とおりすがりのオッサン様、コメントを多数いただき、ありがとうございます。

ちなみに、いただいたコメントからすると、

今回とりあげた書籍の出版社も、武蔵野の会員企業とのことです。

 

中小企業の経営者の95%は財務への理解が不十分です。

その弱みにつけこんで、

自分たちのミスリードな指導を押し付けて会員企業に取り込み、

潰れそうになったら会員企業から切り離してゆく。

これはもう、経営指導の業界にいてほしくない、邪教集団です。

小山氏の指導で倒産を被る中小企業が増えないことを、祈るばかりです。

 

(古山喜章)

2024年3月20日 (水)

小山昇氏の銀行対策はおかしい!⑧

小山昇氏著「1%の社長しか知らない 銀行とお金の話し」

がよく売れています。

しかし、同氏の持論は危険です。

“銀行からは借りれるだけ借りておきなさい”

“借金をして常に潤沢な現預金を持ちなさい”

この論理は、

“とにかくお金があれば安心できる”

という、財務を勘違いしている中小企業の社長には刺さるでしょう。

しかしこの考え方は、経営における明らかなミスリードなのです。

 

⑧「無担保でお金を借りられる3点セット」はおかしい

 

この書籍には、「銀行から無担保でお金を借りられる3点セット」

という文章があります。その3点は、次の①~➂です。

①経営計画書を作成して金融機関に配付する。

②経営計画発表会に各銀行の支店長を招待し、自社の定性・定量情報を提供する。

➂定期的な銀行訪問を実施し、現状を報告する。

この①~➂を実施していれば、無担保で借りられる、というのです。

 

しかし実施には、この①~➂を実施したからといって、

無担保でお金を借りられるわけがありません。

決算書からみた銀行格付け(スコアリング)によって、

あまりにひどい財務状況であれば、無担保にはならないのです。

 

それに、財務体質に問題がなければ、無担保での融資は当たり前です。

金融庁は、財務状況に問題がなければ

担保に頼る融資をしてはならない、と指針を打ち出しているのです。

要は、上記の①~➂と無担保融資は何ら関係ないのです。

そもそも、

銀行に対して、借りる側がそこまで丸裸になる必要はありません。

取引先の1社なのですから、ほどほどの情報開示でよいのです。

 

さらに本のなかで、

“銀行は「武蔵野で学んでいる会社であれば安心だ」と考え、

 無担保で融資を受けられることがある。”

とあります。

が、そんなことは絶対にありません!

どこまでいっても決算書ありき、財務状況ありきです。

 

銀行マンが小山氏にそう言ったとして、

そんなものは、小山氏を喜ばせる社交辞令に決まっています。

銀行は小山氏の信者を増やして、

各信者の会社に融資をできればそれでOKなのです。

銀行の広告塔として、小山氏を利用しているだけなのです。

そんな銀行マンの社交辞令を本に書くこと自体、おかしいのです。

活字になれば、そうなんだ、と信じてしまう経営者が出てきます。

そうなると、その経営者はやがて借入金をどんどん増やしてしまいます。

危険な財務体質に陥る会社がまた増えてしまいます。

この書籍は財務がわからない中小企業経営者への、

完全なるミスリードなのです。

 

(古山喜章)

2024年3月19日 (火)

小山昇氏の銀行対策はおかしい!⑦

小山昇氏著「1%の社長しか知らない 銀行とお金の話し」

がよく売れています。

しかし、同氏の持論は危険です。

“銀行からは借りれるだけ借りておきなさい”

“借金をして常に潤沢な現預金を持ちなさい”

この論理は、

“とにかくお金があれば安心できる”

という、財務を勘違いしている中小企業の社長には刺さるでしょう。

しかしこの考え方は、経営における明らかなミスリードなのです。

 

⑦社長の個人宅購入時に会社が後ろ盾になるのはおかしい!

 

小山氏の言葉では、

“社長が自分の家を買う時は、「全額住宅ローン」で買うのが正しい。”

とあります。しかも、

“自分の場合は自宅購入について

役員会の同意を得て、その議事録を銀行に提出した。

銀行は、

会社が後ろ盾になっているので全額住宅ローンにしても心配はない、

と判断したので自分は融資を受けれた。”

と書かれています。

つまり、皆さんもそうすればいいのですよ、という書き方です。

 

ここでは、会社が後ろ盾になっているから、という表現ですが、

要は、会社が小山氏の住宅ローンの保証人になるから、

ということです。

自分の家を買うためのローンを全額銀行から借りて、

その保証を会社に押し付けているわけです。

そんなことは会社法のガバナンスからすれば、

善管注意義務における違反行為です。

取締役には、

善良なる管理者としての注意義務、があるのです。

私欲のために会社を利用してはならないのです。

 

自分の住宅ローンの保証人は会社におしつけて、

“自宅を買うなら全額住宅ローンで買いなさい”

などと勧められて実際にそのようにしたとして、

そんなこと、従業員が知ったら釈明できるのでしょうか。

この情報社会において、

そのような不正行為はやがて明るみに出るのです。

 

社長が自宅を買うとして、

必要ならば銀行から借りればいいとは思います。

しかし、その保証を会社に負わせるのは、あまりにも身勝手です。

返済能力を示して、借りられる範囲で借りるのが、王道です。

だから個人でのローン時には源泉徴収票など、

収入を証明できる帳票を提出するのです。

 

結局、小山氏のやり方は、どうにかして銀行に恩を売り、

会社がいつでもたくさん借りられるようにしておくべし、

という魂胆です。

そこには決算書での格付などありません。心情的に訴えているだけです。

そして、

会社でどんどん借りて、社長個人も会社の保証でどんどん借りなさい、

というのです。

そんな無謀なやり方で社長が個人の融資を受けるなど、

絶対にあってはならないのです。

 

(古山喜章)

2024年3月18日 (月)

小山昇氏の銀行対策はおかしい!⑥

小山昇氏著「1%の社長しか知らない 銀行とお金の話し」

がよく売れています。

しかし、同氏の持論は危険です。

“銀行からは借りれるだけ借りておきなさい”

“借金をして常に潤沢な現預金を持ちなさい”

この論理は、

“とにかくお金があれば安心できる”

という、財務を勘違いしている中小企業の社長には刺さるでしょう。

しかしこの考え方は、経営における明らかなミスリードなのです。

 

⑥お金さえたくさんあれば自己資本比率は低くていい、は危険すぎる!

 

小山氏の言葉では、

“できるだけ借入金をしてお金をたくさん持ちなさい。

 自己資本比率が低くても現預金をたくさん持っていれば、

 会社がつぶれることはありません。”

と言うのです。そのような考えは極めて危険です。

 

いくらお金がたくさんあろうとも、自己資本比率が低く、

負債のほとんどが小山氏の言うとおり借入金なら、

どうなるでしょうか?

毎月それなりの返済金が必要なはずです。

金利も必要です。

年間で言えば、かなりの金額になるはずです。

 

加えて、自己資本比率が低いということは、

毎年の剰余金が増えてこない、ということです。

剰余金が増えないということは、多くの業種において、

返済のための現預金も借入金でまかなうことになります。

返すために借りる、という状況に陥ります。

自己資本比率が低いうえに借入金だのみの自転車操業です。

そんな財務体質の会社が健全なわけがありません。

 

自己資本比率が低くて借入金が多くても、

健全に資金繰りが回るのは、不動産賃貸業のような、

減価償却費が大きな事業をされている業種のみです。

毎年の返済原資を、減価償却費でまかなえるからです。

 

そのような業種の場合は、借入金が多く、

資産には建物や付属設備などの固定資産が多くなります。

小山氏の言うような現預金が多いわけではありません。

稼ぐ資産が多く、減価償却費をたくさん計上することで、

剰余金は少なくても返済原資を確保できるのです。

だから自己資本比率が低くても資金繰りは回ります。

 

それでも、自己資本比率がいつまでも低いままでは、

銀行からの融資条件はよくなりません。

多額の借入金をするものの、

それでも自己資本比率が30%以上あればこそ、

銀行から好条件で融資を受けられるのです。

 

小山氏が言う、

“自己資本比率が低くても借りたお金がたくさんあれば会社はつぶれない”

という言葉を信じてそのとおりにしてしまうと、

それこそ中小企業は資金繰り地獄に陥り、

抜け出せなくなってしまうのです。

 

(古山喜章)

2024年3月15日 (金)

案ずるより産むが易し③

蔵前工業の株主は、次のようになっています。

 

蔵前友代社長 67%

投資育成会社 25%

安藤氏(仮)  2%

伊藤氏(仮)  3%

宇藤氏(仮)  3%

 

3名の株主に昨年秋に手紙を出しました。

 

手紙には、

・これまではよかったけれど、これかからどうなるか分からない

・特に、インフレが中小企業に与える影響は大きい

・賃上げもしていかなければならず、利益は出ない

・配当もいつまでできるか分からない

・現金があるうちに買い取らせてほしい

・税理士に評価してもらった金額は●●円

といった内容を盛り込みました。

 

過去には目をつむり、

決して感情的にならず、

はらわたは煮えくり返っていますが、

感謝の気持ちを表しました。

 

手紙を出したところ、安藤氏は、

「過去主人が、他の株主から買い取った金額は、

もっと高い金額だった!」などと言ってきたそうです。

 

過去の経緯は、私も把握していませんが、

安藤氏の勘違いだったみたいで、

丁寧に説明して納得してもらったそうです。

 

残り2名は、特に問題もなく、

買い取りに応じてくれたさそうです。

ということで、意外にあっさり、

買い取りに成功しました。

 

株式買取交渉でご相談を受ける場合がときどきありますが、

ほとんどのケースは、案ずるより産むが易し、

杞憂で終わるケースが多いです。

 

(福岡雄吉郎)

2024年3月14日 (木)

案ずるより産むが易し②

蔵前工業の株主は、次のようになっています。

 

蔵前友代社長 67%

投資育成会社 25%

安藤氏(仮)  2%

伊藤氏(仮)  3%

宇藤氏(仮)  3%

 

道代会長(仮称)、友代社長(仮称)が、

3回目の相談に来られました。

 

「今年こそは、この3名の株主から、

株式を買い取りたいです。」

そのためにアドバイスをしてほしい、ということでした。

 

道代会長は、蔵前工業の3名の株主に対して、

良い感情をもっていません。

 

3名の株主は、全て、元役員、従業員の奥様あるいは子供です。

もともと、元役員、従業員に株式を持ってもらっていましたが、

3名ともなくなり、奥様あるいは子供に引き継がれました。

 

道代会長が、先代から経営を引き継いだときに、

元役員、従業員との間で、

色々と確執があり、それが、今なお、感情的には、

受け付けなくなっています。

 

とはいえ、このままでは娘の友代社長がやりづらい、

ということで、意を決し、株式買取に関する手紙を書いて、

反応を見ましょう、となりました。

 

会長、社長からすると、どうしても、

3名の株主に対して過去の様々な感情が沸きあがります。

 

この文書については、株主の感情にも配慮して、

そこは、私が第三者の客観的な立場で、

若干のアドバイスをして、書き上げてもらいました。

 

そして、いざ勝負の時を迎えました。

 

(福岡雄吉郎)

2024年3月13日 (水)

案ずるより産むが易し①

都内台東区で製造業を営む

蔵前工業(仮称)の蔵前道代会長(仮名)は70歳、

その娘の蔵前友代社長(仮名)は45歳です。

 

蔵前会長、社長は人望に優れ、

事業経営は順調に推移してきました。

総資産は22億、純資産は20億、

自己資本比率は90%

 

売上高は10億円、経常利益は5000万円

毎期毎期、長い時間をかけて、

盤石の財務体質にもってきました。

 

経営は、道代会長から友代社長に大部分が引き継がれ、

道代会長にとって、残す宿題は、1つになりました。

それが、株主の整理、です。

 

蔵前工業の株主は、次のようになっています。

 

蔵前友代社長 67%

投資育成会社 25%

安藤氏(仮)  2%

伊藤氏(仮)  3%

宇藤氏(仮)  3%

 

道代会長の持株はゼロです。

 

上から2番目の投資育成会社は、

以前のブログでもご紹介しました。

 

一番問題なのは、

安藤氏、伊藤氏、宇藤氏3名の持つ株式です。

この3名の株主の存在が、

ずっと道代会長の頭の片隅にあり、

ご相談に来られたのです。

 

今回で、3回目のご相談でした。

最初の相談は、2年前でしたが、

次の相談は、1年前、そして今回です。

 

相談した当時は、「よし、この方針でやってみます」

となるのですが、やっぱり、いざやろうとなると、

ためらいが出てくるものです。

 

気付けば、2年が経過していた、というわけです。

 

(福岡雄吉郎)

2024年3月12日 (火)

働く人が集まらない!

今年の方針を各社に問うと

こぞってのテーマが「人手不足、賃金アップ,処遇改善」との課題があがり「どうする! どうする!」となります。

 

私は、何年も前からデフレ対策に悩み、インフレが来てくれないかと希望していました。

インフレモードになれば何がどうなるのかはわかっていたはずであります。デフレの時の悩みは販売単価が上がらない事であります。

「価格改定をしないと!」「販売単価を上げて売り上げ増にしたい!」と思っていたはずです。

 

今やインフレモードになったのです。

「皆が希望価格、値上げをしよう!」「どこも値上げを始めた!」と言うのです。

「値上げを飲まない得意先を切れ」

「あなたの会社の値上げを飲まないと仕方がない。他社にはできないのですから」と言わせろとアドバイスしてきたのです。

 

ちょっと待ってください・・・

あなたの会社「事務員、スタッフと言われる従業員は何人ですか?」「工場・現場従業員数は何人ですか?」

「経理・財務・運輸・物流・庶務・パート入れて30人います」

「では、4人カットとしなさい 26人にしなさい!」

「そんなこと・・ 売上も増えて、とってもじゃないが会社は回りません!」

 

能登の地震で被災した会社、私の関係先のスーパーは、物資は届いても社員が集まらなくてもやっています。

合理化というのは従業員半分でやるには「どうするか!」と考える事なんです。

今日20年前と比べて、事務の合理化が格段に進化してネットでやり、人口頭脳を使った「ノーライデイング」「ノーペーパー」じゃないですか!

従業員一人一人の机も要らない!  パソコン一台で仕事を進める時代です。

 

「経理出納係1人、人事総務1人 他の仕事は全部外注すれば4人で充分やれる」

人を減じれば給与など10%、20%とアップできるのです。従来のやり方で、人も減じないでは赤字になるだけです。

 

本当に真剣に従業員を減らして一人当たりの給与を上げようとしているのでしょうか?  絶対に必要な仕事だけをすればよいのです。

 

日本も変わっています。

東京の一流と言われるホテルを私はよく利用して思います。

  • 宿泊料が120%~150% 上がりました
  • チェックインが3時なのに 入室を待たされます

 (掃除が終わらないのです)

  • フロントで並ばされます (海外に似てきました)
  • メインダイニングに休日があります
  • 朝食に和食がなくなりました

どう 皆様は変えますか・・・・?

 

銀行の店頭に行ってみなさい! 昔日の銀行窓口とは全く変わってしまいましたよ!!

(井上和弘)

2024年3月11日 (月)

事業承継セミナーのお知らせ

6月に事業承継セミナーを開催します。

 

ICOコンサルティンググループとして、

これまで、数多くの事業承継をお手伝いしてきました。

また、いまもなお、たくさんの事業承継のご相談をいただきます。

 

特に最近は、承継に際してのトラブルを多く

見聞きするようになり、「まさか!」が多く発生しています。

 

その「まさか!」を少しでも減らし、

円滑に事業承継が行われるためにどうすべきか、

一日セミナーを開催します。

 

主な内容として・・・

1、経営者が人生で1回だけ手にできる《高額退職金と自社株対策》

  •   まず押さるべき、承継・相続対策の新動向
  •   一族の「承継スケジュール表」作成と意思決定
  •  「相続税ゼロ」への10年計画
  •    高額退職金支払い後の資金繰り対策

 

2.最新税制・会社法に即したノウハウ

  •    暦年贈与の活用
  •   「事業承継税制」を取り入れると引き継いだ者が苦労する

 

3.自社株の評価ルールと役員退職金算出のやり方

 

  • 財産10億で「税金はいくらか?」
  • 自社株と議決権
  • 意外と知らない「自社株の一物二価」
  • 税務調査で否認されやすいケースと対策

 

4、「高額退職金(3億~20億)」中小企業が揉めずに取得する手順

 ◎最高額を支払うステップ

 

◎「高額退職金」支給への反対意見の押え方

 

◎顧問税理士、税務署対策

 

◎少人数私募債活用で退職後の収入確保、会社の資金繰り対策

 

5、「自社株・名義株の承継対策」後継社長へ株式集中のさせ方

 

 ◎全国で相談頻発「少数株主トラブル」対応、分散株の買い戻し策

 

 ◎兄弟間の買い取り対策

 

 ◎独学は会社を滅ぼす「自社株」価格の引き下げ具体策と後継社長への

有利な売却の仕方

 

 ◎事業規模別、株価引き下げ10の対策

 

 ◎不況、赤字決算はチャンス

 

6、「種類株」「黄金株」による、わずか1株で全社を支配する承継策

 

◎「9つの種類株式」を知り、承継に活用する

 

 ◎発行の条件と手続きの実務手順

 

 ◎拒否権付株式(黄金株)と取得条項付株式を使った仕組み

 

 ◎顧問税理士が反対する場合の説得

 

 ◎非オーナー株主、ホールディング会社の活用

 

 ◎銀行への根回し、資金調達の工夫

 

 

6月26日(水)東京

6月28日(金)大阪

の開催となります。

 

※詳細は、こちらをクリックください。

事業承継「大型退職金と成功する株式承継の実務」 | 経営セミナー・本・講演音声・動画ダウンロード【日本経営合理化協会】 (jmca.jp)

 

ご参加をお待ちしております。

(福岡雄吉郎)

2024年3月 8日 (金)

小山昇氏の銀行対策はおかしい!⑤

小山昇氏著「1%の社長しか知らない 銀行とお金の話し」

がよく売れています。

しかし、同氏の持論は危険です。

“銀行からは借りれるだけ借りておきなさい”

“借金をして常に潤沢な現預金を持ちなさい”

この論理は、

“とにかくお金があれば安心できる”

という、財務を勘違いしている中小企業の社長には刺さるでしょう。

しかしこの考え方は、経営における明らかなミスリードなのです。

 

⑤短期借入金と長期借入金の違いをわかっていない!

 

小山氏の言葉では、

“借入金を長期でたくさん借りて現預金をたくさん持ちなさい。

 そうすれば、短期で借りるよりも流動比率が高くなり、

 信用力が高くなります。

 手元の現金が多ければ、不測の事態でも安心できます。”

と言うのです。

 

短期借入を長期借入に変えれば、流動比率は高くなります。

しかし、しょせんは借金です。

それに、小山氏の言葉は、

そもそも短期借入金と長期借入金の違いを理解していません。

 

短期借入金は、運転資金です。

原料を仕入れる、在庫を抱える、代金回収までの期間が長い、

などという場合の資金繰り策として、短期借入金があるのです。

仕入れから回収までのタイムラグを埋めるための借入金です。

短期借入金での融資決定権は、銀行支店長にあります。

返済期限は一年以内です。

 

一方、長期借入金は、

1年以上の長期にわたって稼ぐ資産を導入するための、資金調達です。

機械設備、建物、車輛・器具備品、土地などです。

返済期間が少なくとも5年以上の融資です。

長期借入金の融資決定権は、支店長ではなく本部審査です。

 

長期借入の審査時には、

どのような資産を購入するための借入なのか、

資金調達の目的を明確にしないといけません。

不正融資の温床となってはいけないからです。

もしも金融庁の銀行監査で

“なぜ資産の購入目的もないのに長期で融資しているのか。”

とチェックが入れば、有無を言わさず短期借入金に変更となります。

 

そもそも、不測の事態に備える安心のため、

という寝かせておくだけのお金を長期で借りること自体、

銀行融資における違反行為です。

金融庁における銀行に対する指針では、

必要でない過度な融資をしてはいけない、となっているのです。

 

小山氏の理論は、短期・長期の融資特性を無視しています。

そのようなことが彼の会社で成り立つのは、

“武蔵野のおかげで融資をたくさん獲得できている”

という銀行とのもたれあいがあるから、かもしれません。

その見返りに銀行から守られているのでは、と思えてしまうのです。

さらに勘ぐればそのために、

長期融資の目的を偽る文書が作成されているのではないか、

という不信さえ抱いてしまうのです。

長期で借りたお金を手元に置いておきなさい、

といったことを平気で勧める彼の考え方は、とても危険なのです。

続く…。

 

(古山喜章)

2024年3月 7日 (木)

小山昇氏の銀行対策はおかしい!④

小山昇氏著「1%の社長しか知らない 銀行とお金の話し」

がよく売れています。

しかし、同氏の持論は危険です。

“銀行からは借りれるだけ借りておきなさい”

“借金をして常に潤沢な現預金を持ちなさい”

この論理は、

“とにかくお金があれば安心できる”

という、財務を勘違いしている中小企業の社長には刺さるでしょう。

しかしこの考え方は、経営における明らかなミスリードなのです。

 

④なぜ、「当座貸越」活用のことが出てこないのか

 

私たちICOは、

何が何でも無借金であり続けるのがいい経営だ、

等とは考えておりません。

必要のない借入金を抱えるな!と言いたいのです。

 

とはいえ、

不測の事態で急な資金が必要になることもあるでしょう。

あるいは、一時的に賞与などで資金が必要になる、

ということもあるでしょう。

その場合のために、

取引先の銀行に「当座貸越枠」を持つことを勧めています。

A銀行で5千万、B銀行で3千万、など、

いつでもすぐに短期融資を受けられる契約を交わすのが、

「当座貸越契約」です。

 

そうしておけば、

日頃から借りているわけではないので、余分な金利が発生しません。

当座貸越枠を使って借りた時だけ、金利を払います。

なのに、

小山氏の本には「当座貸越」の記載がまったくありません。

とにかく、

“銀行からは常に借りておきなさい”

“借りてでも現金をたくさん持つのが正しい”

と書いています。

銀行にすれば嬉しくてしかたがない文章です。

銀行にとっては小山サマサマです。

 

しかし、

どうしてそこまでして銀行の肩を持とうとするのか。

そうしておけば少なくとも、

自分たちの会社は銀行から大切にされる、とでも思っているのか。

この構図は銀行と武蔵野のもたれあい経営ではないのか、

と勘ぐってしまうのです。

 

銀行を敵対視せよ、とは言いませんが、

そこまで気をつかう必要はなく、

銀行と互角に交渉できる財務体質を築いてゆけばいいじゃないか、

と考えるのです。

続く…。

 

(古山喜章)

2024年3月 6日 (水)

小山昇氏の銀行対策はおかしい!➂

小山昇氏著「1%の社長しか知らない 銀行とお金の話し」

がよく売れています。

しかし、同氏の持論は危険です。

“銀行からは借りれるだけ借りておきなさい”

“借金をして常に潤沢な現預金を持ちなさい”

この論理は、

“とにかくお金があれば安心できる”

という、財務を勘違いしている中小企業の社長には刺さるでしょう。

しかしこの考え方は、経営における明らかなミスリードなのです。

 

➂“自己資本比率より流動比率が高いほうが安全”なはずがない!

 

この本にはこう書いてあります。

“自己資本比率は低くてもいいので、流動比率を高くしたほうが安全”

小山氏の説明では、

自己資本比率は低くてもいいので、借入金をたくさんして手元現金を増やし、

流動比率を高くしたほうが倒産のリスクが少ない、

というのです。

 

つまり、

自己資本比率よりも流動比率が大事だ、

借入金が多くても現金が多いほうが倒産しにくい、

急に現金が必要なときに対応できない、

と言うのです。

この考え方は、私たちが言う「銀行サマサマ病」と同じです。

銀行の言いなりになっている思考です。

長期借入金をたくさんし、その現金を抱えていれば、

流動比率は上がるでしょう。しかし、しょせんは借金です。

 

一方、別の章では銀行格付けを語り、

“返済能力の配点が高く、銀行格付けでは重要視されている”と書いています。

そのとおりです。ICOでもそう書いています。

しかし、彼の言うとおりに借入金を増やせば増やすほど、

返済能力のひとつである債務償還年数の指標は悪化するのです。

さらに言えば、

彼が重要という「流動比率」の銀行格付けにおける配点は、

たったの7点です。

「自己資本比率」と「自己資本額」で合計25点です。

明らかに自己資本比率のほうが大事なのです。

書いていることの整合性がまったくないのです。

 

このようなくだりもあります。

“自己資本比率が90%以上の会社がありましたが、

 資産の多くは在庫でした。”

つまり、在庫がいくらあっても役に立たない、と言いたいのです。

自己資本比率が高くても意味がない、と言いたいのです。

しかし、この例はおかしいです。

自己資本比率が90%超もあって資産の多くが在庫なら、

それは間違いなく粉飾決算で在庫を膨らましています。

まともな財務体質の会社ではありません。

そんな会社を説得の引き合いに出すのは、明らかなミスリードです。

 

倒産するのはみな、借入金が多い会社です。

借入の返済ができず、給与や仕入れの支払いもできず、

資金繰りに行き詰まって倒産するのです。

借入金がたくさんあったおかげで倒産しなかった、

などということはあり得ないのです。

現にコロナ融資を受けて生き延びても、

返済できずに倒産に至った会社がどんどん増えているのです。

読めば読むほど、

財務のことをまったくわかっていないのではないか、

と思えて仕方がないのです。

続く…。

 

(古山喜章)

2024年3月 5日 (火)

小山昇氏の銀行対策はおかしい!②

小山昇氏著「1%の社長しか知らない 銀行とお金の話し」

がよく売れています。

しかし、同氏の持論は危険です。

“銀行からは借りれるだけ借りておきなさい”

“借金をして常に潤沢な現預金を持ちなさい”

この論理は、

“とにかくお金があれば安心できる”

という、財務を勘違いしている中小企業の社長には刺さるでしょう。

しかしこの考え方は、経営における明らかなミスリードなのです。

 

②借入金をどんどん増やして返済能力が上がるはずがない

 

この本を読んでいると、

書いていることの辻褄が合わないことに気づきます。

ある章では、

“利息を払って現預金を増やし、余裕を持って事業に専念するほうが正しい”

と、借りられるだけ借りて現預金をたくさん持つこと勧めています。

一方、別の銀行格付けに触れる章では、

“債務償還年数が長いほど、

借入額が大きいことを意味しマイナス評価となる。”

と書いています。

“最も多く点数が割り当てられているのが「返済能力」です。”

とも書かれています。

 

しかし、小山氏の言うとおりに、

とにかくたくさん借りて現預金を持っていたならば、

「返済能力」など上がるはずがないのです。

本文では、返済能力のなかでも債務償還年数の指標に触れられています。

銀行格付けにおける債務償還年数の計算式は、

(長期・短期借入金)÷(営業利益+減価償却)=○○年

となります。

長短借入金合計を、直近の営業利益と減価償却で割ると、

何年で返す力があるのか、を評価する指標です。

10年を越えると黄色信号です。

計算式でわかるのは、借入金の額が増えるほど、

返済にかかる年数はどんどん増えてゆく、ということです。

 

そして解せないのは、

格付に使う経営指標と配点は一覧表で掲載しているものの、

各経営指標の計算式は、全く書いていないところです。

つまり、債務償還年数の計算式は書かれていないのです。

計算式を書くと、書いていることの辻褄が合わないからです。

そのかわりに、こう書いています。

“「儲かっているか」よりも、「現預金をどれだけ持っているか」を重視しています。”

要は、借入金であっても現預金がたくさんあれば、

銀行は返済能力が高いと判断する、かのように書かれてあるのです。

 

そう書いてもらえて大いに喜ぶのは、銀行です。

常にたくさん借りている会社のほうが銀行から信用されて借りやすい、

と書かれているようなものです。

貸借対照表をよく理解していない経営者も、

“借りてでも現預金をもっていたほうが銀行評価は高いんだ”

と誤った解釈をしてしまいます。

まさに、

銀行と結託しているのでは、と思えてしまう内容なのです。

続く…。

 

(古山喜章)

2024年3月 4日 (月)

小山昇氏の銀行対策はおかしい!①

小山昇氏著「1%の社長しか知らない 銀行とお金の話し」

がよく売れています。

しかし、同氏の持論は危険です。

“銀行からは借りれるだけ借りておきなさい”

“借金をして常に潤沢な現預金を持ちなさい”

この論理は、

“とにかくお金があれば安心できる”

という、財務を勘違いしている中小企業の社長には刺さるでしょう。

しかしこの考え方は、経営における明らかなミスリードなのです。

 

①“金利は保険料”“融資は保険受取金”とは、返す気がないのか

 

小山昇氏は書籍で銀行金利と融資について、こう書いています。

「金融機関に支払う利息は、保険会社に払う保険料と同じ。」

「金融機関から受け取る借入金は、保険会社から受け取る保険金と同じ。」

つまり、有事の際に保険金と同様の融資をさらに受けるために、

日頃から銀行借入をして金利を払っておきなさい、というのです。

月商の10ケ月から1年分くらいは借りてでも持っておきなさい、と。

そのおかげで、わが社はコロナ化にすぐに追加融資を受けて、

見事に乗り越えることができた、とも書いてあります。

 

コロナ禍の売上減で融資をすぐに受けたのは、

それまで借入金をたくさんしていた会社ばかりではありません。

政府主導のもと、すべての金融機関が一斉に融資を緩和しました。

借入金が多い会社を優先したわけでもありません。

政府の方針で各金融機関が動いただけです。

当然、

適度な借金の会社でサービス業、飲食業をしている会社にも、

素早くコロナ融資のお金が入ったのです。

もっといえば、無借金の会社にもです。

何も日頃の借入金が多いから、

追加融資をすぐに受けれたのではないのです。

 

そもそも、

「金融機関から受け取る借入金は、保険会社から受け取る保険金と同じ。」

という考え方がひどいです。

受取保険金は返済する必要がありません。しかし、

銀行融資は返済を伴います。

融資のお金が受取保険金と同じ、というのは、

返す気がないとしか、思えないのです。

ずっと借りっぱなしでいい、という考え方です。

 

銀行は、安定経営されている会社には、融資をし続けるでしょう。

銀行に取ったら一番助かるお客さんだからです。

しかし、そうではなくなった会社、例えばビッグモーターは、

多額の融資があっても、追加融資を断わられました。

安定経営の道が消えたからです。同社は小山氏の指導先でした。

 

結局、真の経営危機に陥った時に、

金利は保険料にもならないし、ましてや、

小山氏がいうところの受取保険金となる追加融資など、

ありえないのです。

それに今後、金利が上がってきたら、

“金利は保険料と同じ”などと言っていられません。

デフレでカネ余りの低金利だから、そう言えるだけなのです。

 

絶えず無借金であることが正しいとは、私たちも考えません。

経営に必要なお金は銀行から借りればいいし、その時には

好条件で調達できるよう財務体質を強くしておけばよいのです。

必要もないのに常に多額の借入金をして、金利を払い続けるなど、

銀行を喜ばせるだけです。

「銀行支店長がこの本の内容を認めた」

と書かれています。広告にも出ています。

あたりまえです。

この本のとおりに経営者が動いたら、一番儲かるのは銀行だからです。

続く…。

 

(古山喜章)

 

2024年3月 1日 (金)

納税猶予は名案でなく迷案⑤

Nouzeiyuyo

一番下の

「経営環境の変化に対応した減免」ですが、

いま、2代目への承継にあたって、事業承継税制を実行したとします。

 

この会社が将来、業績悪化で株価が下がっていたとして、

仮に、猶予された税金を支払わざるを得なくなった場合は、

下がった株価で計算された猶予税額を支払えばOKです。

 

以前、相談に来られた会社は、

まさにこれを使おうとしていて、

これから、役員報酬をアップさせて、

毎年赤字を生み続ける。

そして、意図的に株価を大きく下げることを考えていました。

こうなると、何のために経営しているか、

わけが分からなくなりますね・・

 

===

いま、2代目への承継にあたって、事業承継税制を実行したとします。

そして、これから20年後くらいに、3代目は事業承継税制を再度した場合は、

どうなるでしょうか?

 

この場合は、その後、会社の株価が大きく下がり、

さらに、猶予されていた税金を支払わなければならなくなった場合は、

2度目の事業承継税制の実行時の株価で税金は計算されます。

 

つまり、事業承継税制実行後に

株価がさがったとしても、それに対して配慮はされないのです。

 

 

(福岡雄吉郎)

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