小山昇氏の銀行対策はおかしい!⑨
小山昇氏著「1%の社長しか知らない 銀行とお金の話し」
がよく売れています。
しかし、同氏の持論は危険です。
“銀行からは借りれるだけ借りておきなさい”
“借金をして常に潤沢な現預金を持ちなさい”
この論理は、
“とにかくお金があれば安心できる”
という、財務を勘違いしている中小企業の社長には刺さるでしょう。
しかしこの考え方は、経営における明らかなミスリードなのです。
⑨コメントをいただきました。
今回のシリーズを掲載していると、
武蔵野を知る方からコメントをいただきました。
コメント欄からも見ることができますが、
ここにも2点ほど掲載させていただきます。
“私が知ってる武蔵野会員企業の社長さんは、真面目に毎年毎年、銀行を読んで経営計画発表会をやっていましたが、前回は発表会後に直接「〇〇さんへは融資できません」と言われたそうです。
やっぱり財務面が健全じゃなければ、いくら経営計画発表会なんかでハッタリかましても無意味なんですよね。
ちなみに、その社長さんも小山の本とかラジオとかで紹介されている「上位会員」さんです。”
このコメントにあるように、
銀行支店長を招いて経営計画発表会を開催したからといって、
融資を受けられるわけでもなければ、無担保になるわけではありません。
要は、財務諸表ありきなのです。
次のようなコメントもいただきました。
“小山昇の本でも何度か紹介され、昔は武蔵野のWebサイトにも載っていた岐阜のA社は、経営者2代に渡って小山信者の会員企業でしたが、経営傾いて買収され、買収後に持ち直したかと思ったらコロナでトドメを刺されて倒産しちゃっていますね。
同じく会員のB社も、そこの社長は小山昇のネットラジオに何度も出たり本でも紹介されたりして、一回はフジテレビを巻き込んで東京湾で大規模な花火大会まで主催していましたが、2023年末あたりで会社のWebサイトは繋がらなくなって存続しているのかも不明になっています。
他にも色々と潰れちゃった会員企業があるっぽいですが、潰れる前には会員をクビにさせられちゃうので、「会員企業で倒産した会社は0!」と宣伝できるようです。”
いかがでしょうか。
知床の観光会社やビッグモーターなど、
表ざたになった倒産案件だけでも、複数あるのです。
私たちが知らない同様の倒産案件が多数あっても、不思議ではありません。
銀行にすり寄るような態度で借金を増やしても、
返済能力がなければたちまち倒産に追い込まれるのです。
とおりすがりのオッサン様、コメントを多数いただき、ありがとうございます。
ちなみに、いただいたコメントからすると、
今回とりあげた書籍の出版社も、武蔵野の会員企業とのことです。
中小企業の経営者の95%は財務への理解が不十分です。
その弱みにつけこんで、
自分たちのミスリードな指導を押し付けて会員企業に取り込み、
潰れそうになったら会員企業から切り離してゆく。
これはもう、経営指導の業界にいてほしくない、邪教集団です。
小山氏の指導で倒産を被る中小企業が増えないことを、祈るばかりです。
(古山喜章)
« 小山昇氏の銀行対策はおかしい!⑧ | トップページ | 小山昇氏の銀行対策はおかしい!➉ »
「銀行交渉」カテゴリの記事
- 金利は上げなくて結構です④(2025.11.07)
- 金利は上げなくて結構です③(2025.11.06)
- 金利は上げなくて結構です②(2025.11.05)
- 金利は上げなくて結構です①(2025.11.04)
- 銀行交渉 死語の世界⑤(2025.09.05)

コメント取り上げていただきありがとうございます。
更に内情をお知らせすると、小山昇の本は会員企業が買うのと、小山昇が自社の武蔵野で買うのとで一定数が必ず売れるために、出版社からは喜ばれるようです。
小山昇が自分で言っていましたが、著者は出版社から直接買うこともできるそうですがそれはせずに、武蔵野ではわざわざ書店店頭で本を購入して書店の売上ランキングを上げているとのこと。
購入した本は、有料セミナーなどに行くと1~2冊無料で貰えたり、セミナー会場で売っていたりもしますw
投稿: とおりすがりのオッサン | 2024年3月21日 (木) 16時18分