今は本当に金利ある世界なのか④
2024年3月、マイナス金利が解除されました。
マイナス金利導入の2016年から、8年を経過しての解除です。
報道ではやたらと「金利ある世界」になった、と言います。
金利がすぐにもどんどん上がるかのように報道されています。
しかし、本当にそうなのでしょうか。
④金利が上がるので固定がよい、はウソ
新規の長期借入をしようとすると銀行の担当から、
「金利が上がるので固定がよいですよ。」
と言われる、というケースが増えてきました。
しかし、そんな言葉を信用することはありません。
まだ数年は、極端な金利上昇はないです。
日銀総裁の発言と実践からすれば、
そんなことにならないよう、じわじわ上げようとしています。
固定で0.3%や0.4%、というなら固定で構いません。
現状の固定金利の誘いを聞いていると、
固定で1.0%前後の金利を要求してくる、というケースが多いです。
高すぎます。
日銀が公表している、
新規融資の平均金利は今もまだ、0.6%程度です。
銀行員にすれば現状、
固定金利で融資獲得したほうが個人成績は上がります。
銀行員は常に、自分が得するほうを勧めてきます。
そう思って対応をすべきなのです。
“うちの銀行担当はわが社のことを親身になって考えてくれている。”
等と思ってはいけないのです。
彼らにはそれぞれに、ノルマがあるのです。
長期融資を受けるとして、今もまだ、
タイボ+スプレッドの変動金利で借りるべきです。
景気に準じて変動するのが、タイボ金利です。
タイボが上がってきたといっても、
前回に書いたとおり、1ケ月タイボは今、0.18%程度です。
まだまだ低いのです。
それが急激に上昇することはありえません。
タイボ0.18%が0.7%や0.8%になるには、
少なくとも3年くらいはかかります。
タイボ上昇の推移を見て、決めればいいのです。
今はまだ、上がり傾向に入っただけです。
実際にタイボの数値が公表されているのですから、
それを見て判断すべきです。
銀行員の言葉を、うのみにする必要はないのです。
(古山喜章)
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