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2024年6月25日 (火)

経営者を悩ませる専門家たち②

経営には意思決定が必要です。

自分自身で判断がしづらい時には、

周りの専門家の声にも耳を傾けます。

しかし、聞けば聞くほど悩みが深くなってゆく、

というケースが往々にしてあるのです。

しかも、その悩みの原因を聞いてゆくと、

専門家の経験不足、知識不足、ということがあるのです。

 

②高額退職金に反対する銀行

 

中国地区のある会社でのことです。

年商は15億円程度です。

先代社長に8億円の高額退職金を支給して株価を一気に下げる、

という株価対策を進めたときのことです。

剰余金は8億円強なので、

退職金支給でほぼ額面に近い株価に落とし、

後継者が先代の株式を贈与と譲渡で引き継ぐ、

という流れでした。

 

退職金の資金は手元現金では不足なので、

銀行から7億円を借りることにしました。

そして社長は8億円の退職金をもらったあと、

会社は少人数私募債を発行し、

社長はもらった退職金の一部を会社へ貸し、

そのお金を銀行へ返す、という考えでした。

 

取引の長いメガバンクに、社長が資金の相談をしたところ、

後日に銀行員から次のような提案がきたのです。

「御社の年商規模からして8億円の退職金は、

税務的に否認のリスクがございますので、

ここは安全を考えて退職金は4億円にされたらどうでしょうか。」

 

しかし、4億円の退職金支給では、株価は大して下がらず、

十分な株価対策にはなりません。

そのことを銀行員に言うと、その銀行員は言いました。

「後継者様には私どもが、

株式を買い取る資金をご融資させていただきます。」

その社長は言いました。

「それなら結構です。」

とお断りをされたのです。

その後、もうひとつの取引銀行である地方銀行へ、

同じ相談をしました。すると、

「承知いたしました。

 社長のお考えとおりにさせていただきます。」

となり、資金調達はその地方銀行に依頼したのです。

 

その後、その社長は言いました。

「うちはこれまで、メガバンクとのほうが取引や融資は多かったので、

 メガバンクへ先に相談しましたが、彼らは結局、

 自分たちがお金を貸すことしか考えていないですね。

 地方銀行の担当のほうが、親身に対応いただき、

 少人数私募債発行後に借りたお金の大半を返済することにも、

 快く応じてくれました。勉強になりました。」

 

このように、高額退職金を活用する際には、

その資金調達を銀行へ依頼する、というケースが多いです。

その時にも、銀行のなかには、

「自分たちはお金の専門家です。専門家の立場からしたら、

こちらのやり方のほうがいいですよ。」

と別の提案を持ち出し、経営者を悩ませることがあります。

概ね、より多く、より長く、お金を貸す方法を提案してきます。

 

ここで紹介した社長は、その提案をその場できっぱりと断りました。

しかし、銀行の提案を気にして、決断が遅れるケースもあるのです。

そのような場合はまず、他の取引銀行へ打診してみればよいのです。

そうすれば、ここで紹介したような銀行が見つかります。

規模が大きいだけの銀行より、お客の要望を聞いてくれる銀行と、

おつきあいをしてほしいのです。

 

(古山喜章)

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