銀行交渉に強くなりなさい➂
“銀行が金利を上げる交渉に来ました!”
というお声を聞く機会が最近増えました。
このような時こそ落ち着いて、
このブログやICOの書籍・セミナーで学んだことを思い出し、
銀行の言いなりにならない交渉をしてほしいのです。
➂それでも担保・個人保証を要求してくる
金融庁は銀行に対し、
1)担保に頼る融資をしてはならない
2)経営者の個人保証を求めてはならない
と融資業務の指針を出して指導をしています。
しかしそれでも未だに、
「設備投資の資金を借りようとしたら、
銀行から担保も個人保証も要求されました。」
という声を聞くことがあるのです。
金融庁の指導など、おかまいなしです。
ほとんどの銀行は今も、融資時に担保を抑えた、
個人保証を取り付けた、ということが個人の点数になるのです。
その点数が人事考課に繋がり、
銀行内での出世レースに大きく影響します。
だから、いまだに担保も個人保証も要求してくるのです。
それに、多くの経営者や経理担当者はまだ、
“担保や個人保証は必要だろう”と思っています。
大きな間違いです。
銀行員も経営者が知らないことをいいことに、
担保や個人保証を要求してくるのです。
ズルいのです。
先日も、自己資本比率67%の会社が、
設備投資の融資を依頼すると、
担保・個人保証を要求されました。
そこでその経営者は、
「うちの財務体質で担保や個人保証が必要なのか、
財務局に聞いてみます。」
と言うと、数日後に、
「担保も個人保証も、無しで構いません。」となったのです。
銀行は金融庁に頭が上がりません。
財務局は、金融庁の実務を担う機関です。
そこに申し入れされて、銀行名を出されたくないのです。
財務状況が良く、スコアリング(格付け)が正常ランクなら、
いまや担保も個人保証も要らない時代です。
そして、その知識を経営者が知らないと、
銀行のいいように丸め込まれてしまいます。
だから経営者は、
銀行融資に関する知識を蓄えておいてほしいのです。
(古山喜章)
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