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2024年6月14日 (金)

銀行交渉に強くなりなさい⑤

“銀行が金利を上げる交渉に来ました!”

というお声を聞く機会が最近増えました。

このような時こそ落ち着いて、

このブログやICOの書籍・セミナーで学んだことを思い出し、

銀行の言いなりにならない交渉をしてほしいのです。

 

⑤銀行用語を言ってやりなさい

 

銀行には、銀行内で使う業界用語がたくさんあります。

そのような言葉を中小企業の経営者は知らないはず、

と思っています。

そのため、その用語を使われた銀行員はドキッとします。

“えっ、どうしてこの社長はこの言葉を知っているのか。

 これはちょっと、あなどれないな。

 他の会社のようには進まなさそうだ。”

と銀行員は感じるのです。

 

そのなかのひとつが、「有償解除」です。

土地や建物についている担保を外してもらう時に使います。

例えば、含み損のある土地を子会社へ売る時です。

 

その土地が銀行の担保に入っているとき、

“担保に入っているからその土地は売れない。”

と中小企業の経営者は考えがちです。

そのような場合に、

「子会社へ土地を売って含み損を吐き出すので、

 担保の有償解除をお願いします。」

と言って使うのです。

子会社でお金を借りて親会社から土地を買い、

親会社はそのお金を銀行へ借入金の返済にあてます。

借入金は消えて、担保は外れます。

この一連の流れを、有償解除と言うのです。

 

要は、借入金が親会社から子会社へと、

つけかわるのです。

で、その際にもひとつ、

「子会社では担保は無しでお願いします。」

と交渉します。

「しかし、何らか保証がないと…、子会社への融資を通しにくいです…。」

と銀行担当が言うのなら、せいぜい、

「では、親会社が保証人になります。」

と言って交渉すればよいのです。

 

銀行員しか知らない、と思っている言葉を使われると、

その銀行員はちょっと焦ります。

“手の内を知られているかも”と思うのです。

それだけでも、銀行交渉を優位に進めることができます。

銀行に対して無知では、交渉になりません。

言われるがままになってしまいます。

それでは稼いだお金が流出するばかりです。

そうならないためにも、

銀行交渉に関する知識を身につけてほしいのです。

 

(古山喜章)

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