「金利ある世界」に踊らされてはいけない➂
7月末、日銀の決定会合で金利を0.25%引き上げる、
ということが決定発表されました。
「金利ある世界」になった、とマスコミもネットも、
危機感をあおるように報道しています。
しかし、まだまだ慌てることはないのです。
➂銀行の言葉を鵜呑みにしてはいけない
この最近、特に地方銀行から、
「当座貸越の金利を上げさせてほしい」
「短期借入金の金利見直しをさせてほしい」
等と言ってきた、という声を度々聞く機会がありました。
マイナス金利が解除となり、
メガバンクがじわじわと新規融資の金利を上げてきました。
それに便乗する形で、
地方銀行が金利を上げようとしているのです。
マスコミやネットニュースでの「金利ある世界になった。」
との印象もあるので、銀行の言葉を聞くと、
「そうですよね。」となりがちです。
しかし、先日も書いたように、
まだまだ、大した金利の上げ幅ではありません。
特に、タイボ(東京の銀行間取引金利)+スプレッド(上乗せ金利)
の形で金利の設定をしているのなら、
「タイボそのものが0.2%くらい上がっているんだから、
何も見直す必要がないじゃないですか。これで十分でしょ。」
と言えばよいのです。
タイボ+スプレッドの形ではない設定だったとしたら、
「うちのスコアリング(格付け)で上げる必要あるんですか?
自己資本比率は何%かおわかりですか?」
くらいは言い返してよいのです。
さほど財務体質が良くもない、という会社なら、
「いやいやいや、ちょっと日銀が金利を上げただけで、
日経平均が大暴落しているんですよ。
日銀はびびってしまって当分、金利を大幅に上げることなんて、
絶対にしないですよ。
これから金利が大きく上がる理由を教えてください。」
と言い放ってもよいのです。
要は、銀行の言葉を簡単に鵜呑みにしない、
ということなのです。
(古山喜章)
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