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2024年8月 6日 (火)

「金利ある世界」に踊らされてはいけない②

7月末、日銀の決定会合で金利を0.25%引き上げる、

ということが決定発表されました。

「金利ある世界」になった、とマスコミもネットも、

危機感をあおるように報道しています。

しかし、まだまだ慌てることはないのです。

 

②デフレ環境は終わっている

 

東京の銀行間での取引金利であるタイボ

Tokyo InterBanking  Offered  Rateの略称)は、

過去15年、0.1%前後での低迷を続けました。

経営者は、この超低金利に慣れてしまい、

0.3%程度に上昇しただけで、慌ててしまうのです。

 

しかし、これまでの15年間は、完全にデフレ環境でした。

賃金は上がらず、物価も上がらず、

あらゆる価格は上がるどころか低価格競争が横行しました。

それがコロナ禍以降、変わってきたのです。

インフレとまではいいませんが、デフレは終わったのです。

 

取り巻く環境が変わった以上、

金利が若干上がるのは当然です。

あらゆる価格が上昇しているのですから、

融資の利息が上がるのは、無理からぬところです。

 

価格転嫁が遅れている会社ほど、

物価や金利の上昇という、環境変化に対応するのが

厳しくなります。

回収の遅れも響いてきます。

回収が遅くなるほど、運転資金が必要になります。

運転資金が必要になると、

短期借入金が発生し、その金利が上昇している分、

負担が思うくなってきます。

 

デフレの際に、

回収を早くするということを実行できた会社や、

物価高騰でも値上をうまくできている会社は、

慌てていません。

やはり、変化の波が襲ってくる前に、

何事も先行的に取り組んでおく必要があるのです。

 

(古山喜章)

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