簿外資産を蓄えなさい➂
貸借対照表には記載されない資産を、簿外資産と言います。
決算書には記載されない資産なので、
言い方を変えれば、会社の埋蔵金です。
この埋蔵金がいくらかでもあれば、
不測の事態の際に、助かるのです。
➂生命保険の簿外資産を確認しなさい
生命保険で支払う保険料のうち、
損金計上できる金額が簿外資産として積みあがります。
しかし、
現状どれだけの簿外資産が生命保険で積みあがっているのか、
把握できている会社は少ないです。
毎月チェックする必要はありませんが、
半期に一度か一年に一度は、確認しておいてほしいのです。
気が付けば、返戻率のピーク時期を過ぎていた、
ということになると、あまりにももったいないのです。
半分損金、半分資産の生命保険であれば、
解約しても、思ったほどの益金計上にはなりません。
解約返戻金から資産計上の金額を差し引いた額が、
利益計上となるからです。
しかし、全額損金を活用した生命保険であれば、
解約返戻金が全額、利益計上されることになります。
金額が大きい場合、解約時の利益対策が必要になります。
誰かの退職金とぶつける。
新たな生命保険に加入して、その4割を損金計上する。
広告宣伝や販促費とぶつける。
など、それなりの出口対策が必要になります。
あるいは、
原材料高騰や、労務費・光熱費・運搬費などの上昇による、
利益補填として活用するのもよいでしょう。
要は、簿外資産を蓄えて放置するのではなく、
うまく使ってほしいのです。
特に生命保険の簿外資産は、
ピーク時を過ぎると目減りするのです。
そのためにも、
簿外資産の現状認識を、定期的に行ってほしいのです。
(古山喜章)
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