身の丈に合わせる②
身の丈に合わせる、ということは、
経営においても、大事なことだと感じます。
「なぜ、即時償却をしないのですか?」
と銀行出身の役員に質問すると、
損益がブレると、銀行からの見た目がよくない。
また、取引先からの見た目も良くない。
そのように回答されました。
今度は、取引先について質問します。
「取引先が、いちいち、御社の決算書をみるんですか?」
「えぇ、見ます」
「本当ですか?!
では、質問ですが、帝国データとか、
東京商工リサーチは、何利益を見るんですか?
特別損失を出したら、点数がさがるんですか?」
「・・・」
「私の顧問先で、帝国データの点数を気にして、
赤字にするのを嫌がっていた経営者がいました。
でも、退職金10億円出して、赤字にしました。
点数下がったと思いますか?
下がってないですよ!」
「格付け会社が見てるのは、営業利益、経常利益ですよ!」
「じゃあ、もう一つ質問です。
御社は、帝国データは何点ですか?」
「・・・確か、自分の会社の点数はとれないはずでは・・・」
「そうです、だから、他の会社は何するか、知っていますか?」
「・・・いえ」
「他の会社は、お互い取り合うんですよ。
それで自分の会社の点数を把握するんですよ。」
取引先からのみられ方が大事と言いながら、
色々と質問してゆくと、つっこんだ実務は、
何も把握してないのです。
この役員は、メガバンク(緑)出身です。
私は、面談後に、後継者に伝えました。
「あの方は、御社の番頭としてはつりあっていない。
品が良すぎて、将来、あなたが色々とやりたいことが、
進められるのか?」
中小企業が付き合うべき相手は、
大企業、メガバンク出身のスマートな方ではなく、
オーナーと一緒に、泥臭く汗をかいてくれる方だと、
私は考えます。
(福岡雄吉郎)
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当社にはここ15年あまり帝国データが毎年来ます。
建前とは別に、口頭で自社の評点をこっそり教えてくれます。
投稿: 13期生 | 2025年4月17日 (木) 16時45分