M&Aで事業承継する前に整えてほしいこと④
後継者の不在により、
事業を継続させるにはM&Aを活用することが最適策である、
というケースが実際に、増えてきています。
私たちICOでもM&Aの仲介業務をさせていただく、
という事例がいくつも出てきております。
とはいえ、M&Aで事業承継するにしても、
今の財務体質のままでは、買い手がつきづらい、
ということが見受けられるのです。
④借入金の整理をしておきなさい
M&Aでの事業承継のみならず、
整理しておいてほしいのが、借入金です。
まず、
銀行から借りて過剰な現預金を持っているなら、
余分な借入金は返済してほしいのです。
それだけで、自己資本比率が高まります。
会社をM&Aで譲渡する際に、
売る側としたら、少しでも高く売りたいのです。
であるならば、財務の健全性をアピールできる、
自己資本比率を高めておいてほしいのです。
銀行借り入れではなく、社長や経営陣からの借入金、
という場合もあります。
この場合も、きれいに返済し整理をしておいてほしいのです。
会社を買う側からしたら、買ったあとにも
その会社の借入金が残っているのは、
うれしいものではありません。
経営者自身が貸し付けていれば、資本制の借入金と
みなして返済せずに放置することも可能です。
しかし、会社の株式を譲渡してしまえば、買った会社にとって、
前経営者からの借入金は、単なる負債でしかないのです。
M&Aでの事業承継を検討するある会社では、
生命保険を解約して、経営者からの借入金を全額返済しました。
その分、自己資本比率も高まり、健全性が向上したのです。
売る側の会社はとにかく、財務内容を身ぎれいにし、
買う側にとってより魅力的に見えるよう、整えてほしいのです。
会社を買う側も、そのほうが安心でき、
対価を支払う決断が気持ちよくできるのです。
(古山喜章)
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