銀行交渉 死語の世界③
顧問先での銀行交渉の話しを聞いていると、
「いまだにそんなこと言うの?」
という場面に出会うのです。とはいえ、
こちらが無知であれば、死語の世界ともいえる
銀行用語の言いなりになってしまうのです。
③担保なしでは借りれない
銀行からお金を借りるのに、
“担保は必要でしょう”
と思いこまれている経営者がいまだにおられます。
お金を借りる会社の財務状況にもよりますが、
基本、今は担保なしでお金を借りることができるのです。
銀行を管理する金融庁も銀行に対して、
「担保に頼る融資をせず、融資先の事業性を評価しなさい。」
と指導しています。
事業性とは、その会社の将来性から見た業績予測、
とされています。
しかしそんなこと、現状の銀行員が判断できるはずもありません。
銀行員が融資先から預かった決算書は、すぐに審査部に回されます。
そしてデータ入力され、格付(スコアリング)が決まります。
金融庁が発足した時以来、そうなっているのです。
そのようななかで、
決算書を読んで事業性を判断できる銀行員など、
育つわけがありません。
だから結局、新規融資の際には
「融資に際して担保設定をお願いします。」
と言ってくるのです。
そこでこれが当たり前と思っている経営者は、
「わかりました。そうですよね。」
と、あっさり受けてしまいます。
しかし、担保なんて要らない時代だと認識している経営者は、
「いまどき担保なんて必要なんですか?
○○銀行は担保は要らないといっていますよ。」
と言い返します。
お金を借りるのに担保は絶対に必要、
などというのは、死語なのです。
そのことを理解して、銀行交渉に臨んでほしいのです。
(古山喜章)
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