回収で資金繰りは大きく変わる②
さまざまな会社の決算書を拝見していると、
売上代金の回収は、会社によって異なることがよくわかります。
中小企業の経営にとって、
回収は早いほうが資金繰りは安定しやすいです。
なのに、早い回収もあれば、遅い回収もあるのです。
②現金回収・キャシュレス決済
現金でしか支払えない、という商売は減ってきましたが、
まだまだ存在します。
大手のスーパーマーケットやドラッグストアなどでも、
現金支払いのみで、その分お安くしています、
という店舗が複数あります。
他にも、飲食店や理容室、パチンコホールなど、
現金オンリー商売はやはり、
日銭が入るという資金繰りのメリットが大きいです。
ただし現金支払いの場合、
現金管理や不正防止にコストがかかる面もあります。
これまで現金商売だったところに増えてきたのが、
キャッシュレス決済です。
クレジットカードやその他の電子マネーです。
当日に入金はないですが、月に2回か1回、
締めて10日後か15日後に入金される、
というケースが多いです。
中には、営業日で3日後の入金、
というキャッシュレス業者もあります。
現金商売ほどではないものの、回収は比較的早いです。
「クレジットで支払われて、その紐づけ口座にお金が不足していたら、
代金を回収できないケースもあるんじゃないですか。」
と質問した経営者がおられました。
クレジット決済の場合、
その代金はクレジット会社が支払ってくれます。
カード利用者からの回収は、クレジット会社が行うのです。
なので、クレジット利用で未回収になる、ということは、
ほぼありません。利用者からの回収責任は、
カードを発行したクレジット会社にあるのです。
交通系などの電子マネーにしても、
チャージされている金額枠での利用に限られます。
利用代金は電子マネー会社から振り込まれます。
これも、販売店側での未回収は発生しません。
手数料はかかりますが、現金管理の手間がない、
回収不良のリスクはない、締め後1ケ月以内に入金される、
ということを考えれば、キャッシュレス決済も、
資金繰りには有効な手段なのです。
(古山喜章)
« 回収で資金繰りは大きく変わる① | トップページ | 回収で資金繰りは大きく変わる③ »
「財務・会計・キャッシュフロー」カテゴリの記事
- もうこんなことはやめましょう 11(2025.10.28)
- 来年から要注意⑤(2025.10.24)
- 来年から要注意④(2025.10.23)
- 来年から要注意③(2025.10.22)
- 来年から要注意①(2025.10.20)

コメント