もうこんなことはやめましょう⑨
令和も7年目に入りました。
デフレからインフレ環境へと移行し、
AIを使うような時代になってきました。
経営環境が日々新たに進化する中、
「もうこんなことはやめたほうがいい」
ということが、経営の中にはたくさんあるのです。
⑨例外だらけの賃金制度はやめましょう
多くの中小企業は、賃金制度のなかで、
等級・号数の賃金表を運用しています。
能力に応じて等級が上がり、号数が上がることで昇給してゆきます。
等級に応じて役職を与えます。
人材が豊富であればこの制度で運用できます。
しかし、人材が不足しているのが中小企業です。
等級など関係なく、役職を与えたり、給与の号数を上げたりします。
そういう例外人材がじわじわと増えてきます。
要は、賃金表では運用しきれないのです。
しかも賃金環境がどんどん上昇する現在の環境では、
ますます運用しづらいです。
もはや無意味とも言える状況です。
それなら、現在運用している賃金表などやめればいいのです。
賃金表を使うという規定だと、それに従わねばなりません。
“人事考課に応じて昇給する”だけでいいのです。
昇給の仕組みとして、
A評価は昇給あり、B評価はなし、でもいいのです。
昇給したい人には、それぞれに応じてしたいだけの昇給を与える。
なしの人は昇給しない。
といったやり方でも、違法ではないのです。
賃金表を使って公平に昇給する、というのは、
いくら上げたところで、そうたいして賃金が上がらない
デフレ期だからできたことです。
毎年のように賃金相場がグンと上がる環境下では、
デフレ時代の賃金制度にもとづいていては、対応しきれないのです。
来年も再来年も、平均時給1500円になるまで、
賃金は上がり続けるのです。
その環境に耐えれる賃金制度へと転換する時期なのです。
運用すれば例外だらけになる賃金制度など、もうやめてほしいのです。
(古山喜章)
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