なぜ、期ズレが起こるのか?③
税務調査において、
期ズレは、決算月の前後2か月程度が見られることが
多いとお伝えしました。
期ズレで結構多いのが、
修繕費や即時償却のように
金額が膨らむものです。
不思議なことに、9月決算の会社なら、
9月ギリギリに工事完了、
あるいは、9月ギリギリを納入日にしている会社が多くあります。
ところが、最近は特に、工期や納期が、当初想定より
後ろにずれ込みます。
特に工事は、作業員の手配が難しいこともあり、
結構、スケジュールが伸びます。
システムの構築についても同様で、
スケジュール通りにいかないことが多いのです。
そうなると、経営者としては、
「今期で損金にならないと、
税金を余分に払わなくてはいけない。
それは避けたい」
自然とそのように考えるようになります。
そこで、「まぁ、ばれないだろう」とタカをくくって、
期ズレを起こしてしまう、
というわけです。
例えば、9月決算の会社で、
工事完了が令和7年10月8日だったとします。
物件の引渡書、検収書の日付は、
当然ながら、令和7年10月8日で受け取ります。
これを、令和7年9月期の決算で処理をしてしまうと、
期ズレになります。
税務調査で否認されます。
なぜなら、引渡書、検収書の日付が10月8日だからです。
と、ここで、頭をはたらかせる経営者は、
一歩先を考えます。
(福岡雄吉郎)
« なぜ、期ズレが起こるのか?② | トップページ | なぜ、期ズレが起こるのか?④ »
「節税対策&決算対策」カテゴリの記事
- なぜ、期ズレが起こるのか?⑤(2025.10.10)
- なぜ、期ズレが起こるのか?④(2025.10.09)
- なぜ、期ズレが起こるのか?③(2025.10.08)
- なぜ、期ズレが起こるのか?②(2025.10.07)
- なぜ、期ズレが起こるのか?(2025.10.06)

コメント