取得条項を活用しなさい③
経営に関するトラブルで多いのが、株に関するトラブルです。
なかでも、経営に不都合な人物が株を持っている、
というケースのトラブルが多いです。
それはいずれも、普通株式のままになっている、
ということがトラブルの要因です。
そうならないために使えるのが、
「取得条項付き株式」という種類株式なのです。
③兄弟で株式を持つ場合
ある顧問先でのことです。
姉妹で株式を、創業者である父から承継することとなりました。
創業者は高額退職金を受け取り、株価を大きく下げたあと、
姉妹は経済的負担が少ない額で、父から株式を買ったのです。
その株式譲渡の際に、
創業者が持つ株式すべてに、「取得条項」を付けました。
「取得条項」が付いた株式を、創業者は二人の娘に譲渡したのです。
姉妹にはそれぞれ、夫・子供がいました。
普通株式のままだと、姉妹のどちらかに万一のことがあれば、
その株式は相続財産として、夫のものとなります。
そうなった場合、
それでは困るので、会社が買いもどすことが必要になります。
それが、すんなり買いもどせればいいのですが、
うまくゆくかどうかはわからないのです。
そのようなことになると困るから、ということを、
創業者の父と姉妹に説明しました。
その結果、譲渡の際に「取得条項」を付けるよう提案し、
定款変更をしたのです。
創業者である父は、「取得条項付き」株式を、
二人の娘に譲渡したのです。
これで姉妹は互いに安心されたのです。
もし普通株式のまま譲渡し保有しているとお互いに、
“もしどちらかに不慮の事故があったら株はどうなるんだろう”
という不安を抱えたままになります。
実際に、そうなってしまう悲劇が、
世の中には数多く起こっているのです。
姉妹経営、兄弟経営で株式を保有する場合、
そのような不安を持たぬよう、「取得条項」を活用してほしいのです。
(古山喜章)
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