金利は上げなくて結構です③
中国地方で食品製造業を営む、
広島食品(仮称)は、夫婦2人で創業し、
年商30億円まで事業を拡大してきました。
ある日、花子専務は、メインバンクの地方銀行に
電話をかけました。
専務 「あのぉ~、来年会社に入る息子が、
来週末に東京から戻ってくるので、
ご挨拶にいきたいのですが、どうでしょうか?」
支店長からも快諾してもらい、
当日、息子の一郎氏(仮名)を連れて、
メインバンクに挨拶にいきました。
そこで、花子専務にとって想定外だったのは、
支店長室の前で、立ち話で挨拶を済まされたことでした。
支店長室に入り、ソファに座り、ゆっくり話ができると思っていたのに、
軽くあしらわれた格好になったのです。
これに憤慨した花子専務は、
次の日に電話をして、クレームを伝えます。
「あのぉ、これまで、銀行さんには結構協力してきたと思うんですけど、
昨日の対応というのは、あまりに・・・
息子の前でとんだ恥をかかされました。」
口調はやわらかいですが、
ふだん、元気いっぱいで愛想の良い花子専務の
落ち着いてゆっくりした声ほど恐ろしいものはありません。
そのまた次の日、支店長と副支店長がやってきます。
「先日は、失礼しました。
以前、ご案内していた短プラ連動の金利引き上げの件、
現在、当行内で検討しており、
金利を引きあげずに済むように検討しています。」
このように言われたのです。
そこで、花子専務らしい一言が。
「いやいや、これで金利を上げてもわなかったら、
私が先日の件をダシにして、
金利交渉をした、というように見えてしまいますよね。
それは、私としても本意ではないので、金利は引きあげてください」
このように伝えました。
つまり、
銀行は、金利は上げません
専務は、金利を上げてください
となんとも、奇妙なやりとりになったのです。
(福岡雄吉郎)
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