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財務・会計・キャッシュフロー

2022年1月 6日 (木)

2022年のうちに進めておきたいこと③

年始にあたり、今年のうちに進めておきたいことを、

書かせていただきます。

 

③受取手形、支払手形の廃止

 

中小企業の資金繰りを悪化させる要因のひとつが、

回収期間の長さです。

なかでも、受取手形をもらって回収すると、

締め後4ケ月、5ケ月などとなるケースもあります。

これでは短期借入金が増えるばかりです。

 

そもそも手形の商習慣があるのは、

世界でも日本、韓国、イタリアのみです。

グローバル基準では存在せず、

負債を早く払える会社ほど、優秀な会社なのです。

その流れをくんでか、日本政府もようやく、

手形を廃止する方向へ動き始めました。

 

2024年 決裁期限を最長120日から60日に短縮

2026年 紙の手形を廃止

 

紙の手形が廃止なので、電子手形は残りますが、

方針の流れからゆくと、

電子債権もやがてはなくなるものと思われます。

顧問先の会社でも昨年、

取引先に手形の期限短縮の記事を見せて、

「手形の期限も縮まりますし、

いまのうちに手形でなく、掛け取引に変えていただけませんか。」

と申し入れて、あっさり変更になったことがありました。

締め後90日後の回収が30日後に変わったのです。

 

これだけでも、資金繰りはずいぶんとラクになります。

同時に、支払手形の発行もやめることができたのです。

手形は万一不渡りを起こすと、二度目で銀行取引は停止です。

そうなると、商売は事実上、できなくなるのも同然です。

「一度目なら大丈夫」

と思うかもしれませんが、実際は違います。

 

不渡りを出したことを知った取引先は、

危険を感じて現金回収にしか応じなくなったり、

取引きを急遽やめたりします。

巻き添えをくらうのはイヤだからです。

結局、一度目の不渡りで倒産に陥る企業が多いのです。

手形を発行する、ということには、このようなリスクがあるのです。

 

手形の怖さを知らずに運用する経営者は、

いまとなっては時代遅れであり、財務への理解が乏しいのです。

時代の流れは手形の廃止です。

その動きに合わせて手形をやめて、

回収も支払いも、健全な体質へと生まれ変わってほしいのです。

 

(古山喜章)

2022年1月 4日 (火)

2022年のうちに進めておきたいこと①

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

年始にあたり、今年のうちに進めておきたいことを、

書かせていただきます。

 

①即時償却制度の活用

 

機械設備、建物附属設備(内装、空調、照明等)、ソフトウェア等、

購入した事業年度で全額を一気に償却できる制度です。

アベノミクスの一環として、導入されました。

2年間の時限立法として開始され、延長を繰り返しています。

その期限が、令和5年3月31日(来年の3月末日)です。

 

更なる制度延長があるかどうかは、今のところわかりません。

それであれば、制度を使える今のうちに、

可能な限り、活用することなのです。

 

即時償却制度を活用した会社は一様に、

そのありがたさを口に出されます。

あるメーカーの社長が言いました。

「利益が出ているときに全額を償却することで、

キャッシュフローがこんなに違うとは、思いもしませんでした。」

特にその会社では、

コロナ禍に入った当初、売上高が激減したのです。

「即時償却のおかげで、

中間納税も例年に比べると極端に少なくてすみました。

売上が下がっているときに、あれは助かりました。」

と、マサカの坂においても、即時償却の恩恵を実感されたのです。

 

「即時償却を使わなくても、

どうせ全額償却されるのだから、一緒ですよ。」

という会計事務所の方が、今もおられます。

それは、数字だけでしか考えない人の発想です。

数字とお金は違うのです。

 

例えば100万円を誰かに貸したとして、

「今年一気に100万円返してもらうのも、

 20年かけて5万円ずつ返してもらっても、一緒ですよ。」

と言うようなものです。

20年もかけて返してもらったら、返してもらった気になりませんし、

結局その100万円は、使えません。眠ったままです。

しかし一気に返してもらえれば、そのお金をまた別のことに使えます。

お金を回せるのです。

 

お金にさほどの余裕がない中小企業にとって、

投資を早く回収できることほど、ありがたいことはないのです。

早期に回収できれば、更なる投資にも活用できるのですから。

即時償却制度の期限は令和5年3月31日に迫っています。

今年のうちに活用し、

カネ回りのよい経営を、目指してほしいのです。

 

(古山喜章)

ICOメンバーによる、新年のあいさつ動画は、こちらから。

2021年11月19日 (金)

掛に埋蔵金あり②

創業70年を超える老舗商社での出来事です。

 

「売掛金の回収は徹底しています」

と自負する会社の売掛金の帳簿のチェックをしたところ、

思いもよらないことが分かりました。

 

「会長、調べてみたのですが、

Aという得意先については、

ここ数年、売掛金残高が▲30,000,000円となっています。

この残高の動きも長らくなさそうですが、

このAの内容について、お分かりですか?」

 

会長

「A・・・?

そんなところ、あったかなぁ。

いますぐは分からないので、調べますわ。

しかし、売掛金が▲30,000,000円って、

どういうことですか?」

 

「売掛金のマイナスなので、前受金でしょうね。

Aという先から、前金でもらっていて、

それがそのまま帳簿に残っているということです。

しかし、そんなこと、ありえます?」

 

会長

「経理に調べてもらったところ、

グループの再編を行ったときか、

あとは、システムを入れ替えたときに、

手続がしっかりできておらず、

帳簿上で残っているだけだそうです。

いまは、当然ですが、実際の残高はありません。」

 

「歴史の古い会社だと、こういうことは、たまにありますね。

しかし、“ない”ということなら、これを正しい処理にしましょう。

これを処理すると、利益が30,000,000円増えますが・・・」

 

会長

「ちょうどよかった!今期は、業績があまりよくないので、

それだけ増えてくれるなら、ありがたい。

いやぁ、助かった!!」

 

このような感じで、

自社の帳簿を細かく調べてみると、

思わぬ事実を発見することがあります。

 

決算前に是非一度、ご検討ください。

(福岡雄吉郎)

2021年11月18日 (木)

掛に埋蔵金あり

創業70年を超える老舗商社での出来事です。

 

「問屋は、在庫と売掛金の管理が

特に注意が必要と思いますが、

どのようにされていますか?」

 

会長

「在庫も売掛金も結構厳しく管理してますね。

特に、売掛金の管理については、

先代のときから厳しく言ってまして、

結構自信を持ってますねぇ。」

 

「へぇ、そうなんですか?

過去に痛い目にあったことがあるとか?」

 

会長

「はい、そうなんです。

何千万円単位で貸倒が発生したことがあって、

そこから管理に厳しくなったんです。」

 

「だいたい、皆さん過去に痛い目にあわないと、

厳しくしないものですよね。

今はしっかりやっているとのことですが、

一応、私のほうでも、チェックさせてもらっていいですか?」

 

会長

「えぇ、構いませんよ。

ただ、調べても何も出てきませんよ。」

 

「わかってます、何も出てこないことを確かめるんです」

こういうとき、私は、

売掛金の得意先別の明細をもらって、

動きのあるものないものを確かめます。

 

とても簡単な方法ですが、

中小企業の経理部がそれをやっているかというと、

やっていない会社もときどきあるのです。

 

そして、この会社をチェックしたら、

思いもよらないことが分かったのです。

 

(福岡雄吉郎)

2021年10月29日 (金)

やっぱり無借金がいい ⑤

コロナ禍で、

借入金が増えた決算書を見る機会が増えました。

やむ得ない借入金もあれば、

必要ないのに不安で借りた借入金もあります。

しかし、どこまでいっても借入金は返済が必要です。

長く経営を続けるには、やっぱり無借金がいいのです。

 

⑤無借金は、資金調達を最もしやすい財務体質です

 

「無借金だと、銀行はすぐに貸してくれない。」

今もそう思い込んでいる社長がおられます。

過去の経験から、

無借金にしない根底には、その思いがこびりついています。

 

設立まもないスタートアップ会社なら、

銀行も慎重になるでしょう。

しかし、そうでなければ、今はそのような時代ではないのです。

銀行有利の時代はとっくに終わり、カネ余りなのです。

借り手有利の時代なのです。

 

加えて、今は無借金でも、過去には銀行借入があった、

という会社も多いでしょう。

急にお金を借りるといっても、その銀行とは、

過去の借入金や現状の入出金など、

長い経緯のなかで何らかの取引があるはずです。

スタートアップ会社とは、違うのです。

 

それに、無借金であっても、その銀行の担当者が時折会社に来ては、

「社長、いつになったらまた借りてもらえるんですか。」

「いやぁ、いまはお金があるし、必要あればこっちから連絡するから。」

などと、挨拶程度のコミュニケーションがある、

というケースが多いはずです。

 

そのようなケースであれば、

無借金状態で融資を申し入れれば、

銀行担当者は喜んですぐに動いてくれます。

あるいは、無借金だけれど、当座貸越契約を結び、

融資を受ける枠だけは確保している、

という状況であれば、必要あればすぐにでも借りれます。

 

要は、無借金だと銀行が貸してくれない、

ということは、ありえないのです。

借金があるより、借金がないほうが、会社の財務としては、健全です。

健全な会社に貸さず、健全さが弱い会社に銀行が貸したがる、

ということはありません。

 

財務体質がより健全な会社ほど、

貸したお金が確実に返済されると、銀行は判断します。

加えて、銀行がその会社の存在を認識しており、

これまでにも何らか関わりがあった、となれば、

銀行は融資のお声がかかれば、すぐにでも貸したいのです。

 

しかも、銀行はリスクの低い会社に貸したいのですから、

無借金であることは、銀行交渉の上で、大いなる強みなのです。

金利は低く、個人保証なし、担保なし、繰り上げ返済あり、など、

要望する条件を、自信をもって伝えれるのです。

資金調達が必要になったとしても、好条件を確保しやすいのです。

当然、倒産リスクも低いです。

だから、やっぱり無借金がいいと考えるのです。

 

(古山喜章)

2021年10月28日 (木)

やっぱり無借金がいい ④

コロナ禍で、

借入金が増えた決算書を見る機会が増えました。

やむ得ない借入金もあれば、

必要ないのに不安で借りた借入金もあります。

しかし、どこまでいっても借入金は返済が必要です。

長く経営を続けるには、やっぱり無借金がいいのです。

 

④返済がない分、キャッシュリッチを維持しやすい

 

ようやく借入金体質から脱却し、

今も無借金を続けている社長がポツリと言いました。

「借金がなくなったとたん、

 お金がどんどんたまってきました。お金が減らないんです。」

お金が減らないとは、ありがたい話しです。

 

その社長は、30代で先代から会社を引き継ぎ、

以降30年近くにわたって、借入金が絶えませんでした。

それがようやくなくなったのです。

長年にわたって利益を出し続けたことや、

売上回収期間を縮めて資金繰りを改善するなどで、

無借金になったのです。

 

その会社では、

30年近く毎月、借入返済でお金が出てゆきました。

それが当たり前だと思っていた、毎月の返済がなくなったのです。

短期借入金を借りなくても、

資金繰りに困らない財務体質になったのです。

 

そうなると当然、お金が出てゆかないので、貯まります。

「無借金というのは、こんなにもありがたいものかと実感してます。

 こうなると、二度と借入金をしたくない、となりますね。」

「気持にもゆとりがでてきました。

 借入金があったときは、

世の中で〇〇ショックのような事が起こったときや、

 毎月の売上高が思うようにいかないと、

 それだけで資金繰りが心配になり、

金策に時間を費やすことが多かったです。」

と、言っておられたのです。

 

経営は人、もの、カネ、と言いますが、

先立つものは、カネなのです。

日ごろからお金の心配をしなくてもよい、

というのは、社長にとって、とてもありがたい事なのです。

 

その会社はメーカーなので、

貯めたお金を設備投資に回しています。

即時償却制度も活用しているので、全額減価償却でき、

またキャッシュが残りやすくなります。

銀行返済がなくなったことで、

一気にキャッシュリッチな会社になったのです。

だから無借金を、お勧めするのです。

 

(古山喜章)

2021年10月27日 (水)

やっぱり無借金がいい ③

コロナ禍で、

借入金が増えた決算書を見る機会が増えました。

やむ得ない借入金もあれば、

必要ないのに不安で借りた借入金もあります。

しかし、どこまでいっても借入金は返済が必要です。

長く経営を続けるには、やっぱり無借金がいいのです。

 

③総資産が過剰に膨らまず、自己資本比率も高い

 

できるだけ少ない総資産で経営しなさい、

と言い続けおります。

確実に言えるのは、借入金が増えれば増えるほど、

総資産は膨らむ、ということです。

借入金の分だけ負債が増えるのですから、当然です

 

しかも、借入金が増える形で総資産が膨らめば、

自己資本比率は確実に下がります。

自己資本比率は、

総資産額に占める、自己資本額の割合です。

資本金と毎年の純利益の積み上げである

自己資本比率は、総資産額の33%以上であってほしいのです。

 

中小企業の財務は、

いつでも銀行からよい条件で資金調達できるよう、

すぐには倒れない、強い体質にしておいてほしいのです。

その最たる経営指標が、自己資本比率なのです。

 

銀行は、融資先や当座貸越枠を設けている会社の

決算書を毎年入手し、そのデータをもとに、

概ね10段階で格付け(スコアリング)をしています。

お金を貸しても安全な会社と、そうでない会社を、

決算書データからランク付けするのです。

その格付け(スコアリング)において、

重点的な指標となるのが、自己資本比率なのです。

 

自己資本比率が高い、ということは、

銀行にとって、倒産リスクが低い会社なのです。

金貸しである銀行がお金を貸すのに、

倒産リスクが低い会社にお金を貸したいのは、当然なのです。

 

加えて、格付け(スコアリング)が低く、

リスクの高い会社に銀行がお金を貸した場合、

銀行は貸倒引当金を多く積む必要があります。

そうなると銀行の業績悪化要因となります。

できる限り、銀行はそれをしたくないのです。

 

会社は無借金であれば、それだけで、

高い自己資本比率を維持しやすいでのす。

それは、銀行からの資金調達に強い会社の証しなのです。

銀行にすれば、

こんな会社にお金を貸したい!という会社なのです。

 

そのような存在であれば、マサカの坂など、

いつなんどきでも資金調達がしやすいのです。

無借金であることは、自己資本比率向上に繋がり、

銀行交渉に対して有利な立場を維持できる、

大きな手立てとなるのです。

 

(古山喜章)

2021年10月26日 (火)

やっぱり無借金がいい ②

コロナ禍で、

借入金が増えた決算書を見る機会が増えました。

やむ得ない借入金もあれば、

必要ないのに不安で借りた借入金もあります。

しかし、どこまでいっても借入金は返済が必要です。

長く経営を続けるには、やっぱり無借金がいいのです。

 

②マサカの坂がきても、精神的に追い込まれることはない

 

コロナ禍に陥った時、

無借金の会社の社長たちは言いました。

「何はともあれ、

借金がないことのありがたさをしみじみ感じました。」

「これで借入金があったら、今、自分はどんな風になっていたか、

 ちょっと想像がつきません。」

 

先がまったく見えず、入ってくるお金がないときに、

それでも決まって出てゆくお金があるのは、

社長にとって恐怖でしかありません。

給与もそうですが、銀行への借入返済も同じなのです。

とにかく金策に追われる日々が続くことになるのです。

 

コロナ禍に突入した直後、

銀行が融資先に様子伺いに参じました。

「経営への影響はどんな感じでしょうか。

 何かございましたら、遠慮なくお申し付けください。」

とはいうものの、実際は、

この会社にどこまで融資を続けていいものか、

銀行は値踏みをしていたのです。

 

当然、これは危ない、と感じる先には、

積極的な融資もしませんでした。

融資の多くは、破綻時でも保証協会が100%補填する、

コロナ融資ばかりでした。

 

“何かあったときのために”と、

普段から過剰な借入金で現預金を抱え、

コロナ禍で直撃を受けた会社は、どうなったでしょうか。

実際には、そんなものでは足らず、

新たにコロナ融資を受けていた会社も多かったのです。

コロナ融資の返済は3年後からですが、

その以前から抱えていた融資は、そのまま返済が続いたのです。

 

それなら、余計な融資はなく、

必要な金額だけ全部コロナ融資で調達し、

3年間は返済なし、のほうが、

当面の金策に追われることもなく、ラクだったのです。

マサカの坂を、甘くみていたとしか、言いようがないのです。

 

お金の窮地に陥った時、

迫る借入返済や給与支払いをどうするか、

そのとき社長は、精神的に追い詰められてゆきます。

数億円もの個人保証をし、自宅を担保に入れていれば、なおさらです。

このような局面で、一家離散が増え、自殺者が増えたのです。

バブル崩壊のときも、そうだったのです。

 

普段から無借金であれば、

マサカの坂でも、精神的にはずっと楽です。

どうせいつかは経験するマサカの坂なら、

やはり無借金でむかえてほしいのです。

 

(古山喜章)

2021年10月25日 (月)

やっぱり無借金がいい ①

コロナ禍で、

借入金が増えた決算書を見る機会が増えました。

やむ得ない借入金もあれば、

必要ないのに不安で借りた借入金もあります。

しかし、どこまでいっても借入金は返済が必要です。

長く経営を続けるには、やっぱり無借金がいいのです。

 

①実質無借金は、無借金ではない

 

「うちは実質無借金ですよ。」

そうおっしゃる社長がおられます。

決算書を拝見すると、

借入金を大きく上回る現預金を抱えているのです。

「返そうと思えばいつでも返せるので、

 実質的に無借金とおんなじですよ。」

と言われるのです。

 

「いつでも返せるんなら、すぐに返せばいいじゃないですか。」

と言うと、

「そうなんですけど、まあ、いつでも返せますから…。

 それに、銀行とのおつきあいですよ。」

等となり、そもそも返すつもりがないのです。

で、本当にお金が必要になったときには、

「返さずに持っていてよかった。」

と思うのかもしれません。

 

しかし、それまでに、

余計な金利を払い続けていたことや、

総資産を膨らませて格付け(スコアリング)を悪く

していたことに、気づいていないのです。

借入金が多いために自己資本比率も悪くなるので、

帝国データ等の外部評価も下げることになるのです。

 

結局、よくよく聞いていると、実質無借金ですと言う社長は、

無借金だとすぐに銀行から借りれないと思っている、

当座貸越があれば問題ないのに知らない、

等といったことがわかってくるのです。

つまり、財務や銀行借入への、知識が不足しているのです。

 

実質無借金と本当の無借金となら、

本当の無借金のほうがよいに決まっています。

なのにそうせず、実質無借金という名目のもとに

借金を抱え続けるのは、健全な財務とは言えないのです。

無借金にすればなぜいいのか、書いてゆきたいと思います。

 

(古山喜章)

2021年10月 1日 (金)

賢い資金繰り ⑤

経営にはマサカの坂がつきものです。

その際にまず気になるのが、当面の資金繰りです。

どんな業界であろうと、長く経営を続けていれば、

「マサカの坂」に必ず見舞われる時が来るのです。

そのためのお金の備えは、今のうちに済ませてほしいのです。

災害は、忘れたころにやってくるのです。

 

⑤ネット販売でクレジットカード払いを増やす

 

ネット販売で何かを買う際、

多くは注文時にカード決済します。

買う側も、クレジットカードで決済すれば、

そのお金が引き落とされるのは、ずっと先になります。

なので、あまり抵抗なくカード決済できるのです。

 

売る側は、売った代金を、

クレジットカード会社から受け取る形になります。

要は、お客の支払いをクレジットカード会社が立て替える、

という形になるのです。

で、クレジットカード会社はお客の口座から徴収するのです。

なので、カード払いにしておけば、

カード会社が破綻しない限り、とりっぱぐれはないのです。

 

ある会社で、カード払いできるようにすればいい、と提案すると、

「カードの引落口座に残高が不足していたら、

 売り上げが回収できません!」

と言った方がおられました。

しかし、代金はクレジットカード会社が立て替えるので、

そのような心配は無用なのです。

 

クレジットカード会社からの入金サイクルは基本、

末日締めの翌月下旬入金、が多いです。

現金売上ほど早くはありませんが、比較的早く回収できるのです。

それに、オプションで月2回入金といった対応も受けています。

 

加えて、通販サイトを活用できれば販路拡大に寄与します。

特に過疎化が進む地方の小売店舗等においては、

その地方での商いだけでは、先細りが見えています。

昨年も、ある地方で土木建築資材販売を営む会社が、

ヤフーを通じてネット通販を始めました。

 

「こんな商品、どうかなぁと思ってましたが、

小さな工務店や個人客からの注文が全国各地からきて、

 今では月間数百万円になってきました。」

とのことなのです。

これまでの商いだと、売り先はその地域の土木建築会社です。

掛売上が基本で、手形払いがまだまだ根付いていたのです。

要は、回収まで時間がかかっていたのです。

 

それが、通販だとクレジットカード決済で、

従来に比べてずっと回収が早いのです。

「資金繰りもラクになるので、今後ますます力を入れてゆきます!」

と、過疎地でありながらの新たな販路獲得に、

その経営者は今後の生き筋を見出しておられたのです。

 

回収が長くて困る、というのなら、

回収条件を縮める交渉も必要ですが、

ネット通販という、新たな販路開拓による、

資金繰り改善も、検討の余地がある方法なのです。

 

(古山喜章)

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