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人事・労務

2022年11月 4日 (金)

給与制度の変革時代④

「今の給与制度のままでは、

 これからの環境変化に適応しきれない」

と感じておられる中小企業の経営者が多いです。

30年間のデフレが終わりつつある昨今、

給与制度は変革の時代に入ろうとしているのです。

 

④人数を減らし賃金を上げ、人材確保力を高めなさい

 

顧問先の会社で、来年新卒採用の初任給を聞きました。

水道工事を主たる事業とする会社です。

経営者が言いました。

「今回はぐっと上げて、303,000円です。」

「えっ!30万ですか!」

「それぐらいしないと、今の世の中、

水道工事屋に新卒なんてきませんよ。」

と言われ、まあ、それもそうだな、と納得してしまいました。

 

「ということは、他の社員もそれなりに、給与を上げるんですか?」

「まあ、そうなるでしょうね。」

その会社は、顧客のニッチなニーズに対応する、高収益体質です。

そもそも、これまで高額の賞与を支給しています。

その部分を世間並みに抑えれば、基本給を大幅に上げても、

トータル的な労務費でいえば、そう大きく上げずに対応できる、

というわけなのです。

社員にしても、賞与が減っても月齢給与が上がり、

年収ベースで変わらなければ、不満は出ないのです。

 

今後、賃金相場は間違いなく大きく上がります。

その相場に大きく乖離がある給与では、人材を確保することは、

とうていできないのです。

では、今の人数で給与を大きく上げれるか、と言えば、

多くの中小企業は対応できないはずです。

冒頭にあげた会社も、少人数で運営する形にしたからこそ、

新卒初任給を大きく上げることができたのです。

 

人数を1割減らし、給与を1割上げる。

まずはこの数字を目標に、

デジタル化、システム化、機械化、ロボット化、

などにより、生産性を向上させることです。

 

加えて、提供する商品・サービスの価値を高め、

売上総利益を上げるのです。

「あんたとこやないと困る。」

と顧客から言われる存在になることです。

それが、商品力であり、粗利益となるのです。

 

粗利益を上げ、人員数を減らし、賃金を大きく上げる。

その際の給与制度は、

業績貢献度の大きい立場・役割ほど、大きく報いる制度にする。

高コスト時代となる今後、

人材確保力の強い会社が、より強い会社となってゆくのです。

 

(古山喜章)

2022年11月 2日 (水)

給与制度の変革時代➂

「今の給与制度のままでは、

 これからの環境変化に適応しきれない」

と感じておられる中小企業の経営者が多いです。

30年間のデフレが終わりつつある昨今、

給与制度は変革の時代に入ろうとしているのです。

 

➂職能資格型より、職務資格型が現実的

 

中小企業を含めて日本の多くの会社は、

今も職能資格制度による給与体系で運営しています。

それが、「Aさんは〇等級の〇号俸」という形で

基本給を決める仕組みです。

1等級から2等級へと等級が上がるには、

人事考課や昇格試験を連携させます。

 

そして、各等級に所属する社員から、

その等級に見合った役職者を選びます。

3等級は主任・係長、などと、能力と役職をひもづけているのです。

その等級の人物は、その役職となる仕事の能力がある、

という考え方です。

なので、まずは係長なら係長に該当する等級になることが、

先決になります。

 

しかし、大企業はともかく、

中小企業の場合、そもそも有能な人材が少ないです。

その等級から選ぶ、というほど潤沢な人員状況ではありません。

 

「店長は3等級なんですが、他に3等級の社員がいません!」

出店が続いた小売業の会社で、このようなことがありました。

「じゃあ、2等級の山田さんを3等級に上げて店長にしよう。」

と、等級昇格のルールなどおかまいなしに、

無理くりに3等級にあげて店長にしたのです。

その後もそのような人事が乱発し、

イレギュラーな対応ばかりになっていったのです。

 

結局、その会社では

「うちにこの制度では、実態とそぐわない。」となりました。

変わって始めたのが、職務資格型です。

店長になれば3等級、という具合に、

職位を優先する制度に変えたのです。

そうすれば、待遇も職位に合わせて変わります。

役職を降格すれば、給与も減ります。

 

「うちにはこのほうが使いやすい。」

となり、今も職務資格型の給与体系で運営されているのです。

「職能資格型はなじまない」

「処遇に不具合が多々生じている」

という会社は、役職で等級を決める、

職務資格型の給与制度への見直しをお勧めしたいのです。

 

(古山喜章)

2022年11月 1日 (火)

給与制度の変革時代②

「今の給与制度のままでは、

 これからの環境変化に適応しきれない」

と感じておられる中小企業の経営者が多いです。

30年間のデフレが終わりつつある昨今、

給与制度は変革の時代に入ろうとしているのです。

 

②何歳まで年齢給を引き上げるのか

 

呼び名はさまざまですが、

給与の一部に「年齢とともに増える部分を設けている。」、

という中小企業は多いです。

よくあるのは「年齢給」と言う名称です。

 

〇等級の〇号俸で設定された基本給に、

年齢給をプラスする形です。

極端な場合、〇等級の〇号俸が変わらずとも、

年齢が1歳増えれば、給与全体が少しながら増えます。

 

この「年齢給」を何歳になるまで引き上げてゆくのか、

については、各社いくつもの考え方があります。

55歳まで、50歳まで、45歳まで、等々。

多いのは、50歳まで、くらいのパターンです。

 

しかしこの「年齢給」も、昨今の賃金事情において、

足かせになっています。

40歳を過ぎるころには、

成長する人材とそうでない人材はほぼ、見えてきます。

なのに、50歳まで年齢給を引き上げる仕組みの場合、

成長しない人材にも、50歳まで年齢給が加算されてゆくのです。

で、若い社員に振り向ける給与の原資が足らない、

という状況に陥ってゆきます。

 

年齢給が引きあがるのはせめて、35歳までにしたいところです。

その程度までなら、年齢を追うごと、

実務経験で習熟が高まるスキルはあるでしょう。

しかしその先は、

「本人の貢献度に応じて加算する。」でいいのです。

 

50歳まで年齢給が加算される、等という仕組みは、

年功序列型そのものです。

これから若い人材を獲得育成するのに、

入社時から10年くらいまでの給与を魅力的にしておかないと、

人材確保はできませんし、定着もしません。

 

中小企業の給与原資は限られているのです。

どの世代に対してより厚く報いて有効活用するのか、

見直す時期に差し掛かっているのです。

 

自社の給与における年齢加算が何歳までになっているか確認し、

必要あれば、「年齢給」の制度を見直してほしいのです。

 

(古山喜章)

2022年10月31日 (月)

給与制度の変革時代①

「今の給与制度のままでは、

 これからの環境変化に適応しきれない」

と感じておられる中小企業の経営者が多いです。

30年間のデフレが終わりつつある昨今、

給与制度は変革の時代に入ろうとしているのです。

 

①現状の給与制度は機能しているか

 

日本の給与制度は今もほとんど、年功序列型です。

そして、その仕組みの多くは、

「あなたの基本給は、〇等級の〇号俸です。」

という、職能資格制度で運用されています。

 

年功序列型の職能資格制度の原点は、

国家公務員に適用してきた給与制度です。

それを民間にも適用し始めたのが、1950年代です。

その後70年にわたって多くの会社で運用されてきました。

 

しかし現状は、

「うちの給与制度のままでは、これからの時代に適応できないし、

 こんな制度では、若い人たちの給与を上げれず、人も採れない。」

と、多くの中小企業経営者が悩まれているのです。

 

約30年間、デフレ環境が続きました。

賃金を上げる必要はほとんどなく、多少の弊害があるものの、

年功序列型でかろうじてしのげたのです。

大きなベースアップはほぼなく、

申し訳程度に賃金を上げることで、デフレ環境に対応できたのです。

が、そのデフレも終わりが見えてきました。

 

しかし、

賃金を上げなければならない、という環境に変わってきました。

その途端、

“この給与制度では耐えられない”となってきたのです。

年功序列型は、年齢を重ねればどこまでも、

上がり幅に差はあるものの、給与が上がり続ける仕組みです。

仕事のできない社員も、多少とはいえずっと給料が上がるのです。

 

そこで大手企業で増えつつあるのが、「ジョブ型」や「職務型」です。

従来の年功序列型はやめて、

「仕事内容や役割に応じた賃金制度にしよう。」

という動きです。

 

かつては特定の大企業だけがそのような仕組みに変えようとしました。

が、うまくゆかず、年功序列型に戻したりしていました。

しかし今回は様子が違います。

そうしなければいけない、

という足並みが企業間でそろい始めているのです。

その動きは中小企業でも同様です。

 

デフレからインフレモードに移るなか、

どのような給与制度に変革するべきか、考えてゆきたいと思います。

 

(古山喜章)

2022年7月 8日 (金)

福利厚生が見直されつつあります。⑤

バブルが崩壊してデフレに突入後、

従業員への各種福利厚生は、徐々に縮小されました。

しかし、インフレ期に入ろうかとする昨今、

福利厚生を見直し始めている中小企業が、

ポツポツと出始めているのです。

 

⑤従業員持株会制度の活用

 

中小企業における、従業員持株会制度の活用も、

まだまだ少ないのが現状です。

以前にも書いたとおり、

・議決権無し

・配当優先

・取得条項付き(分散防止)

の種類株式として活用すれば、立派な福利厚生として、

喜ばれます。

 

しかし、先日紹介した社内預金制度と同様、

「うちの会社に株を買ってくれる従業員なんていませんよ。」

という社長の声が、必ず聞こえてくるのです。

確かに多くの従業員はそうかもしれません。

 

それでも、中に一人、二人、

「銀行に預けるよりも、配当で5%もらえるならやります!」

という従業員が出てきます。

で、実際にその従業員たちが配当を受け取ると、

同僚に言い始めます。

「確実に得するよ!どうしてやらないの?」と。

すると、じわじわと増えてきます。

特に、そのような流れのなかで、独身の従業員は、

家族など誰の了解も必要ないので、

「じゃあ、私も参加します。」となります。

 

持株会のメンバーには、年に一度、業績報告の場を設け、

その期の配当を発表する儀式を行います。

種類株式にしておけば、その場が種類株主総会、

ということにもなります。

従業員の経営参画意識も高まります。

 

それに何より、従業員持株会が存在している会社は、

事業承継対策時に、高齢オーナーが持つ株式を、

移動させやすくなります。

“従業員持株会で活用するので持株会へ譲渡する”

という大義名分ができるからです。

オーナー保有の普通株式を無議決権の種類株式に転換し、

持株会へ譲渡すれば、額面で移動可能です。

 

特に、

先代やその奥様が高齢なのに、普通株式をたくさんお持ちなら、

従業員持株会を活用する策は、かなり有効な手立てとなります。

思い当たる節があるなら、ぜひとも、

検討いただきたい福利厚生のひとつなのです。

 

(古山喜章)

福利厚生が見直されつつあります。④

バブルが崩壊してデフレに突入後、

従業員への各種福利厚生は、徐々に縮小されました。

しかし、インフレ期に入ろうかとする昨今、

福利厚生を見直し始めている中小企業が、

ポツポツと出始めているのです。

 

④日常生活のサポート

 

採用面でのアピールになる福利厚生としては、

キャリアアップや日常生活をサポートするタイプのものが、

増えつつあります。

 

キャリアアップで導入が進んでいるのは、資格取得支援制度です。

資格取得に関する費用を福利厚生費として負担し、

資格取得後は、資格手当を支給する、というものです。

取得時の費用は、セミナー受講費、書籍代、受験料など、です。

手当額の大小を問わず、何らかの形で導入している企業は、

厚生労働省の調べでは、約48%と言われています。

 

しかしながら中小企業の場合、制度はあるものの、

資格手当の負担分だけ人件費が増えるので、

手当額としては、まだまだ少額な会社が多い、というのが実態です。

魅力ある福利厚生としてアピールしたいなら、

従業員数を減らして、その分、資格手当の金額を増額してほしいのです。

中途半端な金額の手当てでは、手間がかかるだけなのです。

 

キャリアアップで意外に進んでいないのが、

書籍購入に対する福利厚生です。

人材が成長するには、読書が欠かせません。

それなのに、経費で書籍を購入しているのは、

中小企業ではせいぜい、取締役か部長クラスまで程度です。

 

年間上限を定めるなどし、

一般社員クラスにこそ、広めてほしい制度です。

「うちの社員は本なんか読みませんよ!」

と思うかもしれません。

が、喜ぶ人が少数派でもいるはずです。

読書量や書籍内容がわかれば、

学び癖の有無や、興味・関心の方向もわかります。

自分の成長に熱心な人材を発掘できるだけでも、収穫なのです。

 

日常生活のサポート型福利厚生では、

託児所費用を支援する子育て支援制度や、

家事代行サービスを優待価格で受けれるなど、

夫婦共働きを前提とする内容のものが増えつつあります。

そのようなサービスを、

福利厚生として請け負う事業者も増えています。

こちらのベアーズなどは、そのはしりかと思います。

 

就職活動をする人にとって、福利厚生は比較しやすい項目です。

人材採用がますます厳しくなるこれからの時代、

入社を検討する人たちにとって魅力的な福利厚生を、

少しでも揃えておいてほしいのです。

 

(古山喜章)

2022年7月 6日 (水)

福利厚生が見直されつつあります。③

バブルが崩壊してデフレに突入後、

従業員への各種福利厚生は、徐々に縮小されました。

しかし、インフレ期に入ろうかとする昨今、

福利厚生を見直し始めている中小企業が、

ポツポツと出始めているのです。

 

③わが社には、社内預金制度があります

 

ある会社の決算書を拝見していると、

流動負債の預り金が妙に大きいことに気づきました。

「この大きい預り金は何ですか?」

と聞くと、その会社の社長は嬉しそうに答えました。

「わかりましたか。

 わが社には、社内預金制度があります。

 従業員からお金を預けてもらって、金利を払うんです。

 福利厚生のひとつとして取り組んでます。」

とのことだったのです。

 

気になるのは金利です。

「金利は5%にしています。

 銀行では絶対にない金利なので、従業員はみんな喜んでます。」

とのことだったのです。

 

その会社は年商60億円前後です。

社内預金で集まっている預金が、5~6千万円です。

5%の金利だと、年間250万円~300万円です。

お金を預けた従業員には年に一度、年払いで金利を払っています。

勤続5年以上なら、誰でも参加できる仕組みにされていました。

「喜ばれるかどうかわからない福利厚生にお金を費やすより、

 こっちのほうがいいですよ。」

とは、社長の言葉です。

 

金利は約20%の源泉分離課税です。

金利の支払い時に差し引き、税金は会社で納付しています。

給与所得ではないので、

社会保険等の算定報酬月額にも加味されません。

よく、景品や賞品・報奨金など、

金品やそれに近いものを福利厚生として支給すると、

「それは給与の扱いになります。」と言われます。

社会保険等の金額にも影響を及ぼします。

預金に対する金利なら、そのようなこともないのです。

 

また、その会社では、要望があればいつでも返金しています。

「返金を申し出る社員は、何か大きな買い物か子供の学費か、

 あるいは借金でもあったのか、そんなこともわかります。」

とのことなのです。

 

会社にとっては資金調達にもなり、従業員には喜ばれています。

このような仕組みや少人数私募債を、

従業員対象に取組んではどうか、と言うと、

「いやぁ、うちには会社にお金を預けるような社員はいませんよ。」

と返答されます。

しかし現実に、うまく活用されている会社もあるのです。

 

資金調達は銀行や経営者だけではありません。

少し大きな視野で資金調達を考えることも、

これからの時代には必要となります。

あまり役立っていない福利厚生があるのなら、

金利で報いる方法に切り替えることも、検討してほしいのです。

 

(古山喜章)

2022年7月 5日 (火)

福利厚生が見直されつつあります。②

バブルが崩壊してデフレに突入後、

従業員への各種福利厚生は、徐々に縮小されました。

しかし、インフレ期に入ろうかとする昨今、

福利厚生を見直し始めている中小企業が、

ポツポツと出始めているのです。

 

②特別休暇を与える

 

サラリーマンの男女に、

どのような福利厚生がほしいか、というアンケートをすると、

上位に入るのがこの「特別休暇」が欲しい、という答えです。

要は、休日が増えてほしい、と考える働き手が多いのです。

 

多いのは、

誕生月に特別休暇を1日付与する、バースデー休暇です。

あと、じわじわと事例を見かけるのが、

人間ドックと抱き合わせにした、ヘルスケア特別休暇です。

特別休暇を1日付与して、人間ドックの費用も福利厚生で負担する、

といったものです。

 

40歳以下なら人間ドックの必要性をあまり感じませんが、

40歳を超えた社員だと、健康面を気にする人が増えるものです。

その人たちに合わせた福利厚生として活用する、

という中小企業が出てきています。

 

とはいえ、

1日程度の「特別休暇」なんていらない、という社員もいます。

その場合は、「特別休暇」か、その月だけの「バースデー特別手当」か、

と、選べるようにしている会社もあります。

その会社では、「特別手当」を15000円に設定しています。

休暇はいらないから、15000円の手当てを受け取るほうがいい、

という従業員も、それなりにおられるようです。

 

従業員の価値観も多岐に渡る時代です。

かつてあった社員旅行や大宴会、保養所の活用など、

会社から一方的に押し付けるタイプのものは、好まれないようです。

 

1週間程度の大型特別休暇を提供できれば、

それにこしたことはありません。

が、中小企業では限界があります。

少なくとも、

福利厚生としてのメニューを増やす、という考え方でいいのです。

1日か2日の特別休暇を付与し、加えて、

有給休暇は100%消化しています、

ということであれば、会社の魅力も増します。

 

これからは、人材確保がますます厳しくなる時代です。

通常の公休日以外に、「特別休暇」の導入も、

検討していただきたいのです。

 

(古山喜章)

2022年7月 4日 (月)

福利厚生が見直されつつあります。①

バブルが崩壊してデフレに突入後、

従業員への各種福利厚生は、徐々に縮小されました。

しかし、インフレ期に入ろうかとする昨今、

福利厚生を見直し始めている中小企業が、

ポツポツと出始めているのです。

 

①自動販売機によるサービス活用

 

先日、建設業を営む会社の方が、

「敷地内の飲料の自販機を半額以下にして、

 ベンダーに払う不足分は福利厚生にすることにしました。」

と、お聞きしました。

「これからの暑い時期は特に、喜ばれています。」

と言うのです。

 

通常設置されている自販機よりも若干安く買える、

という自販機は、以前からも時々見かけます。

なかには、特定のメダルを支給して、

そのメダルを使えば無料、という形式にしている例もあります。

 

ここ数年で出てきたもので言えば、

ICタイプの社員証をかざせば、

キャッシュレスで買えるという、オフィスペイですね。

オフィスペイ|仕事場をキャッシュレス化、無人オフィス運営 (officepay.jp)

しかも、その社員証で月額1000円分を買える、

等と管理部門で個々に設定できて、福利厚生として活用できる、

という点で、デジタル時代に適した形になっています。

 

タイムカードをデジタル化していればこそできる、

新たな福利厚生サービスです。

アナログ型の紙のタイムカードでは、こんなことはできないのです。

 

自動販売機で最近新たなことに取組んでいるのは、

サントリーです。

「社長のおごり自販機」というのが広がりつつあります。

【公式】2人でタッチすると無料になる!?社長のおごり自販機 | サントリー (suntory.co.jp)

これもICタイプの社員証を活用するタイプです。

社員2人で社員証をかざせば、1人1本、ドリンクが出てきます。

2人で、というのは、

コミュニケーションを活性化させるため、だそうです。

 

サントリーは他にも、「ボスマート」という仕組みも始めました。

【サントリー公式|ボスマート】飲料自販機で軽食が買える!? (suntory.co.jp)

自販機の横にお菓子などの軽食を置き、自販機で支払います。

以前からある「オフィスグリコ」の自販機版みたいなものです。

ただ、オフィスグリコは、現金を箱に入れる仕組みです。

そうなると、管理部門での現金管理が発生します。

自販機と社員証を使えば、現金管理は不要です。

 

このように、自動販売機を活用して福利厚生に、

という例がじわじわと増えています。

「賃金を今すぐには上げづらいけれど、それくらいないなら…。」

という経営者の気持ちが反映されています。

物価が上昇する今、従業員の経済事情も厳しいのです。

なんの策もなければ、従業員の不満は膨らむばかりです。

 

加えて、

インフレに突入すれば、いずれは賃金を上げることになります。

しかし、現状でも何かできることに取組むことで、

従業員退職の抑止力や、採用面でのアピール要素には、なります。

そのような点で、福利厚生は今時の形で、増えてくると思われます。

見直しが始まりつつある新たな福利厚生を、紹介してゆきます。

 

(古山喜章)

2022年4月 1日 (金)

労務制度の常識を見直すときが来た⑤

大企業でのジョブ型雇用が進むなど、

労務制度がかわりつつあります。

中小企業においても、

これまで当たり前のようにあった取り組みを、

見直す時がきているのです。

 

⑤社内での副業を手当てにせよ

 

会社の中には、

あまり引き受けての無い仕事がいろいろとあります。

○○推進プロジェクト・委員会のリーダー、

会社行事の幹事、

朝礼の司会やスピーチ、などです。

で結局、いつもと同じメンバーが引き受ける、

と言った状況に陥ります。

 

要は、

“自分の仕事以外でそんなの引き受けたくない。”

“そんなこと、たいへんそうでイヤだ。”

“何の見返りもないのに、引き受ける気にならない。”

といった気持ちがあるのです。

 

何のためかわからない定期昇給をするくらいなら、

実際に必要だけど、みんなやりたがらない仕事をしてくれる人に、

手当を出すべきだと考えるのです。

そのほうが、引き受ける本人も納得できるし、力も入ります。

 

そもそも会社には、どの部署にも属さない仕事があるものです。

例えば、デジタル化です。

中小企業では専門の部署などありません。

概ね、総務などの管理部門が担うことになります。

とはいえ、専門知識や実務が不足しているケースが多いのです。

なら、社内で副業としてできる人を募り、

しっかりと手当てを出してあげればいいのです。

 

先般も、ある会社でこのようなことがありました。

ホームページに採用の為の動画を掲載することになりました。

どのような商品・サービスを提供しているかの動画です。

“どこか動画を作ってもらえる会社を知りませんか。”

といった相談がありました。

外部に依頼すれば高くつくし、仕事内容を伝えるなど、

結局は誰かが深く関わる必要があります。

 

“まずは社内で動画を作れる人を探してみたら。”

と言ったところ、

“若い女性従業員でいました!”となり、

その方に動画作成してもらい、謝礼金を渡したのです。

仕事内容も十分わかっているので、簡単にできたのです。

動画を作成した本院は大喜びです。

今どき、動画作成をして発信する20代、30代は、

いくらでもいるのです。

 

このように、

会社内には、何らかの一芸をもった社員がいるのものです。

その力を発掘して活用し、手当や謝礼を出してあげればいいのです。

持てる力を発揮して手当てをもらえる社員にすれば、

自分の能力を認めてもらえた喜びがあります。

モチベーションも上がるのです。

 

いわば、社内副業制度のようなものです。

会社にとって実利があることに協力してもらえる社員にこそ、

手当てを出すべきで、家族手当や皆勤手当てなど、

意味のない昔ながらの手当ては、もうやめるべきなのです。

 

(古山喜章)

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