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銀行交渉

2018年10月18日 (木)

銀行に決算資料をむやみに渡さない

「銀行の言うがままに、
決算資料を全部出さないでください!」
と、言い続けています。
格付け(スコアリング)に使うのなら、
損益計算書と貸借対照表で十分です。
細かな科目明細一式まで、むやみに渡す必要はないのです。
すると今度は、ある会社で、
損益計算書と貸借対照表以外の資料を求める、
丁寧な文書を銀行が用意してきたのです。

その内容がまた、3つの銀行で三者三様なのです。
A銀行は、求める資料が明確で限定的です。
B銀行とC銀行は、内訳明細一式と、幅広いです。
しかもB銀行とC銀行は、資料の必要性について、
決算内容把握の精度を高めるため、
新たな提案に活かすため、
などとあります。
要は、新たな融資に繋げたいだけなのです。
営業の匂いがプンプンする感じなのです。

A銀行は、有利子負債と人件費の明細のみだったのです。
おそらく、3つの銀行の中でのシェア確認と、
その会社はサービス業なので、人件費の増減確認、
といったところだと思われます。

不思議なもので、文書で出されると、
「提出しないといけないかな。」
と思ってしまいがちになります。
銀行も、その心理をうまく読んでいます。

結局、A銀行に、B銀行とC銀行を、
合わさせることにしました。
ただ、提出するからには後日、
「あの明細で何かわかりましたか?」
と聞いてほしいのです。
特に大したことがわったわけでもないのなら、
「じゃあ次回からは要らないですよね。」
と、釘を刺してほしいのです。
そうしないとまた来年になると、
「昨年いただいた資料をいただけますか?」
となります。
そうなる前に、止めておきたいのです。

(古山喜章)

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2018年9月27日 (木)

金利が下がりました!

①中間決算前に返された困るのは銀行担当者です

ある会社の社長が、
銀行金利を下げる交渉をしていました。
既存の取引銀行は4行です。
4行の平均金利は、1.6%でした。
「いまどき1.6%は高すぎますよ!」
との我々の指摘を受け、動き始めたのです。

最も交渉が停滞したのは、
都道府県の名前がついた第一地銀でした。
他の3行は交渉の結果、0.7%まで下がりました。
私にすれば、それでも高いと感じるのですが、
まずは半分以下には下がったのです。

しかし問題の第一地銀だけは、
「うちでは1%以下の金利は出せないです。」
と言い張られていました。
「じゃあ、他の銀行から借りておたくの借入は返します。」
と言ってみてください、と社長に伝えました。

数日後、「0.7%に下がりました!」
との連絡を受けました。
結局、1%以下にはできない、など、ウソだったのです。
社長は
「あまりにも簡単に態度を変えるのでびっくりしました!」
と驚いていました。

しかし、「おたくには返します。」
と社長が第一地銀の担当者に伝えたのは、
9月上旬だったのです。
9月末は、銀行の中間決算があります。
8月下旬以降は、融資担当者が借入のお願いに回る季節です。
そんな時に、「返します。」と言われて、
担当者は青ざめてしまったのだと思われます。

それでなくとも、
融資額のノルマを確保することに追われるのに、
返済された分までカバーすることは、
いくら第一地銀とはいえ、地方では至難の技なのです。

銀行交渉を仕掛けるときには、
相手がどのようなタイミングなのか、
ということを知ることも、大事な要素なのです。

日銀が毎月公表している平均金利を見ると、
7月末で0.73%です。
なので、0.7%だと、まだまだ平均レベルの金利です。
今回取り上げた会社が、
本当に強い銀行交渉の腕を修得するのは、
まだまだこれからなのです。

(古山喜章)

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2018年9月 6日 (木)

スルガ銀行問題は他人事ではない②

スルガ銀行問題では、
個人の預金データを改ざんし、
本来なら返済能力のない人物にまで、融資を行っていました。
これが世にいう、不適切融資、です。
似たようなことは、中小企業でも行われています。
決算書を拝見すると、
どう考えても返済能力が欠けているのに、
銀行が資金をジャブジャブ貸している、
という状況を目にする機会があるのです。

なぜ、そこまで貸すのか?
追及すると、見えてくることがあります。
なかでも多いのが、
経営者の個人資産を銀行がおさえこんでいる、
という例です。

経営者が個人所有する土地・建物を担保にとる。
経営者個人の預金を定期に入れさせて拘束する。
このような状況に陥っているのです。
銀行にすれば、会社の財務状況が悪くても、
いざとなったら経営者個人から回収すればよい、
として、会社への融資が行われているのです。

しかし、そのような会社の多くは、
もうこれ以上借りれないくらい、借りています。
長期を返すために短期を借りて、返済資金に充てたりしています。
短期借入のコロガシで、生命維持装置が作動しているだけです。
これは、安倍政権の金融緩和政策のもと、
銀行に現預金がジャブジャブ入ってきているから、
できていることです。

しかし、いつかその蛇口は締められてゆきます。
そうなれば、
「もう次回は短期での融資はできませんので。」
と銀行から告げられます。
となると、慌てて他の銀行へ出向きます。
しかし、そこでも、
「御社の財務状況では、融資はできかねます。」となります。
資金調達ができなくなるのです。
資金調達ができなければ、返済ができません。
返済できなければ、約定違反です。
約定違反が起これば、銀行は即座に回収に入ります。
押さえていた不動産や預金をすべて、債権回収に充当します。
経営者は身ぐるみはがれた状態になります。
事業どころではありません。当然、事業は破綻します。

さらに、経営者の家族内でもめごとが起こります。
離婚や一家離散が発生します。
経営者は行方知れずになります。
あるいは、自ら命を絶つ経営者もいます。
だから金融庁は、銀行が個人保証をとることで、
経営者個人を路頭に迷わせるな、と、
個人保証を禁止しいてるのです。

結局、財務体質にそぐわない、借り過ぎが原因なのです。
借り過ぎでも約定書に印鑑を押し、
破綻への道を自ら歩んでいるのです。
行き過ぎた借入金を抱えることほど、こわいものはないのです。

(古山喜章)

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2018年9月 4日 (火)

スルガ銀行問題は他人事ではない

スルガ銀行問題が、収まりません。
創業家である岡野家の資金流用問題まで噴出しています。
前金融庁長官の森氏が
「スルガ銀行はこれからの地銀のモデルだ!」
と声を上げていただけに、
“森のおそまつ”といった様子になってきました。

スルガ銀行問題は、
個人の預金データを改ざんし、
本来なら返済能力のない人物にまで、
融資を行ったことです。
これが世にいう、不適切融資、です。
誰もが、
「それはヒドイ!」と言います。

しかし、似たようなことは、中小企業でも行われています。
決算書を拝見すると、
どう考えても返済能力が欠けているのに、
銀行が資金をジャブジャブ貸している、
という状況を目にする機会があるのです。

銀行は、返済能力の高い低いを、
「債務償還年数」という経営指標で評価します。
計算式は次のとおりです。
(短期借入+長期借入+社債)÷(営業利益+減価償却費)
(3億円÷6千万円)なら、5年、となります。
単位は(年)です。

債務償還年数が7年以内なら、問題ありません。
8年~15年なら、黄色信号です。
融資を受けれても、
銀行は「ああだこうだ」といろいろ条件を求めます。
15年~20年は、赤信号です。
銀行はできれば貸したくありません。
まず、高額は厳しくなります。
20年超だと、まず貸しません。

なのに、計算すると15年や20年超の会社でも、
融資を受けている状況が目に付くのです。
特に地方の銀行です。
それだけ、貸す先が、無いのです。
貸す先がふんだんに有るなら、
債務償還年数のルールに基づいて評価し、
返済能力が低い会社には、貸さないのです。

危ないのは、
その状態が数年以上も続いている会社です。
しかもそのような会社の融資条件は、悪いです。
普通なら借りれないのに、借りれているのですから、
交渉もろくにしていません。
銀行員の言うがまま、の条件です。
当然、金利は高く、担保・個人保証はびっちり取られています。

このような会社は、
今の経済環境が変わったらどうなるのか、
ということについて、次回に書かせていただきます。

(古山喜章)

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2018年8月30日 (木)

1ケ月TIBOR(タイボ)が上がりました。

TIBOR(タイボ)は、
東京の銀行間で日々、お金の貸し借りをする際の金利です。
Tokyo Interbank Offered Rate の頭文字をとったものです。
「東京銀行間金利」と言います。

融資を受ける際、
TIBOR(タイボ)+スプレッド(上乗せ金利)
で交渉しなさい、と言い続けております。
この金利設定にすると、
TIBOR(タイボ)が基準金利となるのです。

TIBOR(タイボ)は毎日、公開されています。
日本経済新聞なら、19ページあたりに、
コール市場の相場数値として、掲載されています。
1週間、1ケ月、2ケ月、3ケ月など、
TIBOR(タイボ)にはいくつか種類があります。
金利交渉で最もよく使われるのは、1ケ月TIBOR(タイボ)です。

この1ケ月TIBOR(タイボ)の数字が、
約5ケ月ぶりに上昇しました。
今年の4月5日以降、ながらく0.05364%だったのが、
8月21日に、0.05545%となり、
8月28日には、0.06455%となりました。

グラフで見ると、こんな感じです。
Tibor_180829

2016年の9月から2017年の9月までの約1年間は、
0.03%でまったく動きがありませんでした。
2017年の9月下旬以降、数か月ごとにじわじわ動き始めました。
グラフで見ると、右肩上がりの形で上昇しています。

ただそれでも、
マイナス金利が導入される直前が0.13%でした。
それに比べると、まだまだ、
「金利が上がってきてたいへんだ!」
というほどのレベルではありません。
とはいえ、
おそらく、このような形で時間をかけて、
上昇傾向を描く動きを見せるだろうと、考えています。
TIBOR(タイボ)が上昇すれば当然、
他の金利も上がります。
TIBOR(タイボ)は、金利動向を読む上での、
大切な指標となるのです。

今は超低金利です。
しかしその時代の終わりは、やがてやってきます。
突然ではなく、このような予兆を見せて、脱してゆくと思われます。
低金利ありきで借入金が過剰になっている会社には、
今後コツコツ上がる金利が、
ボディブローのように資金繰りを締め付けてゆきます。

TIBOR(タイボ)がマイナス金利以前の水準に戻っても、
問題のないような財務体質に、しておいてほしいのです。

(古山喜章)

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2018年8月28日 (火)

銀行金利 あの手この手

銀行は融資先がなくて困っています。
地方になるほど、その現状は深刻です。
加えて、地方であろうと銀行にもライバルが存在し、
他行よりも金利を下げなければ、融資を獲得できない時代です。
それでも、あの手この手でなんとかして、
うま味を得ようとするのも、銀行なのです。

ある経営者から、
「銀行からの提案書に、わけのわからない手数料が入ってます。」
とお聞きしたので、みせていただきました。
そこには、融資の金利とは別に、
「融資取扱い手数料」という項目がありました。
初回のみですが、
結局その分を加味して計算すると、金利は0.1%上がる計算です。

そうです。体のいい、金利のかさ上げです。
金利は金利で何%なのかを明記し、その下の空欄に、
「融資取扱い手数料」を書いてあるのです。
パッと見て他の銀行の提案と金利だけを見比べていると、
その取扱い手数料のことは、忘れがちです。
銀行も、そのことをわかって書いてきているのです。
金利を上げづらいので、意味不明の手数料を上乗せしているのです。

「これは金利と同じなんだから、
取扱い手数料という名目は無しにして、
金利としてきっちりと書いてもらってください。」
と経営者にお願いして、銀行に申し入れをしてもらいました。
すると、銀行からは、
ピッタリ0.1%上がった金利で提示されてきました。

おそらく、
多くの銀行で同様のパターンの手数料記載が、
増えてきていると思われます。
これまでにも、同じような手口で、
若干の金利上乗せ行為はありました。
しかしこの最近は、その上乗せ額がじわじわと増えてきています。
見せかけの金利を下げる分だけ、
逆に意味不明の手数料を増やしているのです。
それだけ、銀行も金利の消耗戦に入ってきている、
ということです。

もし、そんな状況を銀行の提案書に見かけたら、
「わけのわからない手数料はなしにして、
きっちり金利の数字で勝負してください。」
と言ってほしいんのです。

(古山喜章)

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2018年8月 7日 (火)

支店長室に通されることが、何よりうれしかった

お金を貸す側の銀行が圧倒的に強かった時代、
借りる側の中小企業は、必死でした。
その当時を知る社長と話していると、
「どうしてあんなことで喜んでいたのか…。」
と振り返る方が多いのです。

「はじめて支店長室に通されたときには、
 それは嬉しかったですよ。」
とおっしゃる社長に時折出会います。
共通するのは、
ようやく銀行からの厚い信頼を得ることができた、
という満足感です。

「それまで窓口対応だったのが、
 “支店長室へどうぞ”と言われて、
 行員のみなさんが元気よく”いらっしゃいませ!”
 と挨拶される中を歩いて支店長室へ入るとき、
 何とも言えないステイタスを感じたんですよね。」
あるいは、
「ようやくここまで来た。認められた。
という感じになりました。」
などと、おっしゃるのです。

「しかしそれじゃあ、銀行と条件交渉なんて、ないでしょう?」
とおたずねすると、
「そりゃもう、支店長室で対応を受けるという、
特別扱いで舞い上がってますから、
こちらからの要望なんて、まったくなかったです。
もう、言われるがままの条件で借りていました。」
と、当時を振り返られるのです。
貸してくれるだけでもありがたかったのに、
支店長室に招かれて商談をするなど、
実にありがたく感じていた、などとおっしゃるのです。

しかしその一方で、反省もされます。
「今になって考えてみたら、
 財務状況が良かったから対応が変わったんだな、
 とわかります。
 別に、信頼が厚くなった、とかじゃなかったんですよね。」
そうです。

要は、この会社にはたくさん貸して、金利を高めに設定しても、
大丈夫そうだな、と財務諸表をもとに、判断されただけです。
しかも相手はお金を貸すプロです。
借りる側が、どのような対応を受ければ喜ぶのか、
十分に心得ているのです。
中小企業の社長は、特別扱いに弱いのです。

見事なのは、銀行の交渉術です。
誰もが入ることはできない、と思われていた、
銀行支店長室に中小企業の社長を通すことで、
社長たちに有無を言わせず、高金利の条件を獲得していたのです。
その作戦や、あっぱれ、なのです。

しかし、時代は変わり、
貸す側の銀行は圧倒的に弱い立場になりました。
なのに、今でもかつての時代を引きずり、
「あそこの銀行はいつも支店長室に案内してくれる。」
などと、大きな勘違いをしている社長も、おられるのです。
そのような方々には、
「それは向こうのペースに囲い込まれているだけですよ!
 今は逆に、支店長を社長室に呼んで、相手を油断させる時代ですよ!」
と言ってあげたいのです。

(古山喜章)

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2018年8月 2日 (木)

金融庁の長官が変わると、どうなるのか?②

金融庁の長官がこの7月に、森氏から遠藤氏に変わりました。
前任の森氏は、
「個人保証や担保に頼る融資から脱却せよ!
 事業性を評価して融資せよ!」
と声をあげ、改革を推し進めていました。
しかし、銀行の現場はそう簡単に変わりませんでした。
で、その原因は「金融審査マニュアル」にある、とし、
平成30年度末での廃止を決定しました。
新たな遠藤長官体制も、その路線の踏襲を表明しています。

「金融審査マニュアル」は、
不良債権化するかもしれないような融資を、
銀行がしていないかどうか、
チェックするためのチェックリストです。
金融庁は、この「金融審査マニュアル」に基づき、
各銀行の融資審査や各融資の内容を、
重箱の隅をつつくように審査をしました。
その審査員は、銀行から大いに恐れられていました。
銀行が金融庁サマサマ病に陥った、大きな要因のひとつです。
ドラマ「半沢直樹」に登場した金融審査の場面では、
片岡愛之助がネチネチした審査官を演じていました。

しかし、そもそもが不良債権を減らすためのマニュアルです。
銀行は金融審査対策として、担保や個人保証を取りまくったのです。
そうすれば、不良債権のリスクを回避できるからです。
実際には不良債権が激減した現在も、
担保や個人保証に頼り切っているのです。
これではダメだ、と森前長官は判断し、マニュアル廃止に動いたのです。

一方、そうなると気になるのは、格付け(スコアリング)です。
不良債権対策のひとつとして約20年前に導入され、
金融マニュアルにも“適格に運用すべし”の記載があります。

「金融マニュアルがこの年末に廃止になれば、
 格付け(スコアリング)の仕組み運用は、なくなるんですか?」
と、金融行政に関わる方に聞いてみました。
その答えは、
「それはないですね。
 マニュアルは廃止しても、格付けの仕組みは残りますよ。」
とのことでした。さらに、
「マニュアルはなくなっても、
融資先の財務状況を判断する仕組みは必要です。
決算データで機械が判断するのをやめると、
 困るのは銀行員ですから。」
と語ってくれました。
つまり、
格付け(スコアリング)の仕組みは、変わらず続くのです。

金融審査マニュアルの運用は、この12月で終わります。
それにあわせて、かつての金融審査部門はすでに、
金融庁の組織図からなくなりました。
もちろん、金融庁から銀行に対する、
別の形での審査・アドバイスは今後も存在します。

それでも、従来の金融審査がなくなり、
一番ホッとしているのは、銀行マンです。
「金融審査がなくなって、よかったですね!」
と、支店長クラスの銀行マンには、言ってあげてほしいのです。

(古山喜章)

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2018年7月19日 (木)

銀行格付は、P/LとB/Sがあればよい

「銀行に出す決算書は、
本当にP/L・B/Sだけでよいのでしょうか?
という声を、ある経営者からお聞きしました。
「決算書の内訳明細まで、銀行に提出する必要ないですよ!」
と、私が述べていたことを受けての質問です。
要は、
損益計算書と貸借対照表だけでよいのですか?
というわけです。

先日、某地方銀行の元頭取にお話しを伺う機会がありました。
で、聞いてみました。
「中小企業が銀行に毎年提出している決算書ですが、
 内訳明細まで出す必要はありませんよね?」
すると、元頭取から次のような返事をいただきました。
「損益計算書と貸借対照表だけでいいですよ。
 内訳明細とかほしがるのは、売り先や買い先、
 取引銀行や株主内訳を知りたいからですよ。
 銀行員には、その情報がひとつのおてがらになるんです。
 格付けをするには、
 損益計算書と貸借対照表だけで、できますから。」

さらに、
「損益計算書と貸借対照表を提出して、
 前年から財務状況があからさまに悪化しているなら、
 内訳明細を求められて提出することになるかもしれません。
 そうでない限りは、
 損益計算書と貸借対照表だけでいいですよ。」

いかがでしょうか?それでも、
「去年まで提出していたものを、今回から提出しないなんて、
 銀行から何か怪しまれませんか?」
とおっしゃる方がおられます。
「そのときは、
 外部の指導を受けて必要以上に出さないことにしました、
 と言ってください。」としております。でもさらに、
「いやぁ、銀行に対してそんな態度でいいのかどうか、
 いまだに不安なんです。」
とおっしゃる経営者がおられました。
資金調達に苦しんだ経営者ほど、
銀行への態度や姿勢を変えれないものです。

しかし、
銀行員はそのようなことも承知のうえで、
決算書以外の情報入手を企み、
当然のように内訳明細の提出を要求してくるのです。
決算書の内訳明細にあるのは、重要な機密情報です。
それを今までそうだったから、と、
安易に提出しないようにしてほしいのです。

(古山喜章)

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2018年7月17日 (火)

なぜ、部積み両建て預金をするのか

東京を地盤とする地銀の東日本銀行が、
不適切な融資を企業に対して行っている、
として、金融庁から業務改善命令を受けました。
具体的には、
必要以上の資金を融資して定期預金に入れさせる、
いわゆる、部積み両建てを行っていた、というものです。
加えて、根拠のない融資手数料も得ていた、とされています。

金融庁が、銀行に対して不適切と指摘するのは、
金融機関の監督指針に記載されている項目に基づきます。
「銀行監督上の評価項目」のなかの「業務の適切性」という部分です。
そこで記載しているのは、大きく次の5つです。
①過度な協力預金
②過当な部積み両建て預金
➂銀行業務に含まれない商品の紹介
④銀行関連会社との取引の強要
⑤銀行の決算時期をまたがる不要な融資
いかがでしょうか?
「うちでもありますよ!」という項目があるかもしれません。

「これからの地方銀行は、会社の事業性を評価すべし!」
と金融庁は声を上げるものの、実態はまだまだこのとおりなのです。
各銀行員は、厳しいノルマをクリアするためなら、
ダメとわかっていても、上記の不適切行為に手を染めてしまうのです。

しかしその一方で、
なぜそのような不適切融資を経営者が了承してしまうのか、
ということです。
不要な資金を借りて定期預金に積み、不要な金利を払う。
定期預金なので、使うにも解約が必要です。
いわば、拘束された預金です。
当然、借入金が増えて、総資本が膨らみます。
総資産経常利益率や自己資本比率も悪化します。
ムダな金利を払う上に、財務体質も悪化させます。
そんなことを、経営者はなぜ了承してしまうのか?

結局、
「そうしておけば、何かあったときに現預金が多く安心だ。」
「銀行の言うとおりにしておけば、ウチが欲しい時にいつでも借りれる。」
などという、誤った認識を持っているのです。
それは、バブル時代の銀行交渉で経営者の身についてしまった、
銀行サマサマ病の後遺症であるのか、
あるいは、昨今の「借りれるだけ借りておきなさい!」
という類のミスリード本による、悪影響なのです。

歩積み両建ての場合、
銀行にすれば、お金を保管している口座が変わっただけです。
それで金利をもらえて、預貸率が上がるなら、言うことなしです。
要は、中小企業の経営者を、いいように扱っているだけなのです。

あの手この手でだましてお金を貸す銀行が、一番悪いです。
が、経営者自身も、銀行交渉や財務に関して、
正しい知識を得ることを、怠らないでほしいのです。
そうすることで、
銀行の術中にはまらないように、してほしいのです。

(古山喜章)

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