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銀行交渉

2024年11月29日 (金)

銀行が強気になってきても屈しない⑤

「銀行が借り換え時に金利を上げてきました!」

という声をよく聞くようになってきました。

『主要銀行の業績が向上してきた。』

『金融関連の株価が上がってきた。』

という記事も見かけます。

銀行を取り巻く環境がやや変わってきたのです。

 

⑤銀行交渉はやはり、財務体質ありきです。

 

銀行交渉に必要なのは、これまでのおつきあいや、

借入額の多さなどでは、決してありません。

財務体質であり、決算書の内容ありき、なのです。

 

事実、自己資本比率が30%を軽く越えている、

という盤石な財務体質の中小企業への融資条件は、

日銀が公表している平均金利値よりも、ずっと低いのです。

 

9月の新規融資における平均金利値は、

メガバンク0.86%、地方銀行0.935%、です。

しかし、同時期に新規融資を受けた顧問先では、

タイボ+スプレッド(0.15)0.5%程度という条件が、

メガバンクでも、地方銀行でもあったのです。

 

タイボ(TIBOR)は東京の銀行間における、

お金を融通しあう金利で、毎日公表されています。

現状、よく使われる1ケ月タイボの数値が、0.36%です。

0.36%+0.15%=0.51% となります。

同時期の平均値0.9%程度から比べると、かなり低いです。

 

それは結局、財務体質が強く、

銀行における格付(スコアリング)の順位が高く、

複数銀行での交渉に及んでいるので、この結果になるのです。

何も努力をせずに、このような提案を受けているのではないのです。

 

銀行は今後、金利を下げてでも貸したい会社と、

高い金利でなければ貸さない会社を、

はっきりとわけてくる局面に入るかと思われます。

そうなればなるほど、決算書の内容が重視されます。

だからやはり、特に資金調達需要がある会社ほど、

財務体質の強い会社にしておいてほしいのです。

 

(古山喜章)

2024年11月28日 (木)

銀行が強気になってきても屈しない④

「銀行が借り換え時に金利を上げてきました!」

という声をよく聞くようになってきました。

『主要銀行の業績が向上してきた。』

『金融関連の株価が上がってきた。』

という記事も見かけます。

銀行を取り巻く環境がやや変わってきたのです。

 

④交渉は絶対に複数の銀行でしなさい

 

銀行交渉も、仕入れ交渉と同じです。

1社との取引では、交渉しても条件が良くなることはありません。

なのに、銀行融資を1行に絞っている会社がたまにあります。

「どうしてこの銀行からしか借りていないんですか?」

とお聞きすると、返ってくる答えは概ね同じです。

「かつてこの銀行に大変お世話になったので…。」

という返答です。

 

「そうですか。それはいったいいつ頃のお話しでしょうか?」

「そうですね。バブルの頃ですかね。」

「ところで、その当時の銀行員は、今もおられるのでしょうか?」

「いや、皆さんすでに退職されました。」

このような会話が、本当にあるのです。

経営者はその地域に根差して留まりますが、

銀行員は異動もあれば、退職もあります。

ましてやバブル期のことなど、今の銀行員は、知る由もありません。

 

だから、そのような過去にとあらわれることなく、

複数の銀行と交渉をすることです。

その駆け引きがあるから、条件が徐々に良くなるのです。

特にこれからの時代、銀行はますます、

財務体質の強い会社に多くのお金を貸したい、と考えます。

安全な会社に多く貸し、やや危険な会社には金利を上げて貸す。

この流れが鮮明になってきます。

 

中小企業であれば、

メガ1行、地銀1行、政府系1行、あるいは、

地銀2行、政府系1行 の3行での交渉をしてほしいです。

そのなかから、脱落してゆく、抜けてゆく銀行が出てきます。

そうなると、2行での交渉に絞ってゆけばよいです。

最初から2行だと、どちらかが手を引いた時に、

困ってしまうケースがあるからです。

 

「うちはここ数年、今の2行で交渉しています。」

というケースがあります。

そのような場合でも、

新たな銀行が飛び込み営業などに来る場合があれば、

「ちょうそいいところに来た!」

と、声がけして交渉の土俵に上げればよいのです。

 

銀行がやや強気になってきている昨今だからこそ、

複数銀行との交渉を欠かさないでほしいのです。

 

(古山喜章)

2024年11月27日 (水)

銀行が強気になってきても屈しない➂

「銀行が借り換え時に金利を上げてきました!」

という声をよく聞くようになってきました。

『主要銀行の業績が向上してきた。』

『金融関連の株価が上がってきた。』

という記事も見かけます。

銀行を取り巻く環境がやや変わってきたのです。

 

➂格付(スコアリング)を意識しなさい

 

銀行は融資先の会社を格付(スコアリング)します。

正常先、要注意先、破綻嫌煙先、実質破綻先、破綻先、

と大きく5段階に分けられます。

正常先と要注意先はさらに細かく分けられ、

全体で概ね10段階に格付(スコアリング)されます。

 

決算書の数字をもとに、銀行の審査部でデータ入力が行われ、

経営指標に配点を付けて点数化し、格付(スコアリング)します。

あくまでも決算書です。

支店長とのつきあいや、おつきあいでの借入金など、

何の関係もありません。

ましてや、

お金を借りている会社の方が借りやすい、

等というコンサルタントの声はウソです。

完全なるミスリードです。

 

使う決算書は、損益計算書と貸借対照表です。

その数値を使ってデータ化され、格付(スコアリング)されます。

だから、

決算書を確定させる際には、このことを意識してほしいのです。

なかでも、銀行が最も重視するのは、次の2点です。

・自己資本比率:純資産÷総資産

・債務償還年数:銀行借入金÷(営業利益+減価償却費)

 

自己資本比率は、財務体質の安定度を図る指標です。

この数字が30%以上あれば、不況の嵐が吹いても、

そう簡単には倒れません。

銀行は、倒れにくい会社に貸したいのです。

 

債務償還年数は、貸したお金を何年で返す力があるのかを

見る経営指標です。

10年を越えると黄色信号です。

この計算の分母で使う利益は、営業利益です。

純利益や経常利益ではないのです。

営業利益は本業の利益、と言われます。

本業でどれだけの利益を出しているのか、を重視しているのです。

 

銀行は、毎年の決算書を元に、

自己資本比率が下がり傾向にないか、

債務償還年数が長くなっていないか、をチェックしているのです。

だから、決算書を確定する際には、

できる限り営業利益が大きくなる工夫をしてほしいのです。

そして、自己資本比率は30%以上を確保してほしいのです。

 

(古山喜章)

2024年11月26日 (火)

銀行が強気になってきても屈しない②

「銀行が借り換え時に金利を上げてきました!」

という声をよく聞くようになってきました。

『主要銀行の業績が向上してきた。』

『金融関連の株価が上がってきた。』

という記事も見かけます。

銀行を取り巻く環境がやや変わってきたのです。

 

②平均金利をおさえておく

 

何事もそうですが、交渉をする際に、

相場を知っておくことはとても大切です。

銀行交渉であれば、金利の相場です。

 

日本銀行が1ケ月ごとの平均金利を公表しています。

『日銀 平均金利』と検索すれば、出てきます。

今のところ、最新の公表資料は2024年9月のものです。

こちらです。)

過去6ケ月の新規融資の平均金利が記載されています。

その推移をみておくと、

上がり気味か、横這いか、などがわかります。

 

長期と短期で分かれていて、

メガバンク、地方銀行、第二地方銀行、

信用金庫と別に記載されています。

ここに記載されている数値が、平均の金利相場です。

 

平均ですから、この数値よりも高い金利もあれば、

低い金利もあるのです。

当然、財務体質が強い会社への融資金利は本来、低くなります。

それでも、銀行も駆け引きなので、

「この社長にはこの程度の金利を提示しても受けるだろう。」

と考えます。

 

そうなると、財務体質は高いのに金利は平均より高い、

ということも十分にありえるのです。

しかし、相場を知っていれば、

「うちの自己資本比率でその金利はないでしょう。」

と言い返すことができます。

もちろんその際に、

「○○銀行の提案は〇〇%で来ていますよ。」

と、ライバルの数字を言えればなおよしです、

それも、馬鹿正直な数字を伝える必要はありません。

時にはハッタリでもいいのです。

 

金利の交渉をするのであれば、

まずは日銀のデータを印刷し、いつでも見せれるように、

手元に置いてほしいのです。

 

(古山喜章)

2024年11月25日 (月)

銀行が強気になってきても屈しない①

「銀行が借り換え時に金利を上げてきました!」

という声をよく聞くようになってきました。

『主要銀行の業績が向上してきた。』

『金融関連の株価が上がってきた。』

という記事も見かけます。

銀行を取り巻く環境がやや変わってきたのです。

 

①メガバンクが強気になってきた

 

メガバンクの業績が好調です。

金利の収益も上向いています。

しかしその多くは、企業側の交渉負けではないか、

と感じています。

「金利ある世界になってきた」という風潮のおかげで、

経営者の頭の中も、

「昨今、金利は上がっても仕方がない。」

との思い込みがあり、高い金利提示を安易に受け入れている、

といったことがあるのでは、と思うのです。

 

特にそう感じるのは、メガバンクの対応です。

メガバンクは大企業やファンド、国策的な案件等を、

相手にした融資が増えています。

もちろん、金利は以前よりは若干上がっています。

大きな金額を貸す案件が増えてきたのです。

となると、メガバンクは大型案件に顔が向くのです。

 

中小企業への数億円や数千万円の融資など、

金利が高ければ扱うものの、そうでなければ相手にしたくない、

といった感じになるのは当然のことなのです。

なので、メガバンクを中心に、強気の提案が増えてきた、

と感じるのです。

 

デフレ時でマイナス金利政策の折には、

メガバンクも地銀もほぼ同じ土俵での交渉でした。

しかし、昨今の局面では、

中小企業は規模の見合う銀行を中心に考え、

銀行交渉するべきです。

メガバンクから数億円規模の融資を受けようとしても、

高い金利の条件提示をされるだけです。

それなら、規模の見合う地元の地銀や

他府県からの越境地銀を相手に交渉するほうが、

いい条件に収まります。

 

ただし、それはどこまでいっても、

強い財務体質があってのことです。

業績の白黒が明確化しつつある今こそ、

銀行交渉においては、借りる側の財務体質がますます大切なのです。

 

(古山喜章)

2024年8月 9日 (金)

「金利ある世界」に踊らされてはいけない⑤

7月末、日銀の決定会合で金利を0.25%引き上げる、

ということが決定発表されました。

「金利ある世界」になった、とマスコミもネットも、

危機感をあおるように報道しています。

しかし、まだまだ慌てることはないのです。

 

⑤環境に見合う値上をしなさい

 

そもそも金利が上がるということは、

景気が上向く中でのことです。

景気動向を探りながら、日本であれば日銀が金利を上げてゆきます。

とはいえ、

金利上昇の時期を誤ると、景気はまた落ち込みます。

そのバランスが難しいが故に、急な金利の大幅上昇はありえません。

 

金利を気にする以前に、今の経営環境のなかで、

適正な利益を確保できるよう、商品・サービスの

値上が進んでいるかどうかです。

原材料、労務コスト、光熱費などはもはや、

デフレ環境の価格ではないし、戻らないのです。

 

この変化した経営環境のなかで、

粗利益(売上総利益)と営業利益を確保するから、

金利が上昇しても耐えられるのです。

値上げが行き届かなければ、

粗利益も営業利益も減るだけです。

中小企業はまだまだ、そのような状況の会社が多いのです。

 

もちろん、

売り物を変える、売り物を絞り込む、売り先や売り方を見直す、

ということも必要です。

しかし、現状の商品別や売り先別で見た時に、

今の売値で適正な粗利益を維持できているか、です。

「そこがまだ不十分です。」

「はっきりした分析ができていないです。」

という状況を打破してほしいのです。

 

私たちの顧問先でも、社長自らが価格交渉に動きだし、

成果を上げている中小企業がいくつもあります。

そのためにこれまで、

商品力を磨き、ライバルへの優位性を高めてきたのです。

そして何より、中小企業の値上げには、

社長自身が動き、先方のトップや役員陣と交渉することです。

営業マンレベルの動きだけでは、値上げは思うように進みません。

 

これから上がるべく金利に備えるためにも、

今のうちにこの経営環境に見合う値上を、実現しておいてほしいのです。

 

(古山喜章)

2024年8月 8日 (木)

「金利ある世界」に踊らされてはいけない④

7月末、日銀の決定会合で金利を0.25%引き上げる、

ということが決定発表されました。

「金利ある世界」になった、とマスコミもネットも、

危機感をあおるように報道しています。

しかし、まだまだ慌てることはないのです。

 

④銀行はまだまだカネ余りです

 

7月27日の日経新聞で、

“2年連続で設備投資が最高額となった。年間33.3兆円!”

という記事がありました。

その設備投資をけん引するのは、自動車やIT産業です。

業績がよかった業界が、稼いだお金を原資に投資しています。

一見すると、経済が活発に動き出し、資金需要が高まってきた、

全国的に設備投資がどんどん動き出した、と思わせる記事です。

しかし、この数字は上場会社の調査結果です。

中小企業は価格転嫁も十分ではなく、

積極的な設備投資を行っている会社は、まだまだ少ないのです。

 

一方、7月4日に政府から、

コロナ禍での国家支出総額が公表されました。

令和元年から令和4年度までの数字ですが、

合計で約92兆円です。

実質的には令和5年の上半期までは支出しているので、

おそらく全部で100兆円くらいになると思われます。

 

約100兆円のお金がコロナ禍の5年間でバラまかれたのです。

コロナ融資、雇用調整金、医療補助金、等など。

それらはすべて、どこかの銀行に停滞しているはずです。

設備投資で動きだした年間33兆円どころではない金額です。

 

銀行には、まだまだお金が余っているのです。

それではまずいから、

「そろそろ設備投資はいかがでしょうか?今ならお貸ししますよ。」

などと売り込みに来るのです。あるいは、

「金利が上がる前に固定でお借りになられてはどうでしょうか?」

などと言ってきます。

 

銀行にはお金がまだまだ余っているし、

金利も小幅上昇はあっても、大幅上昇はまだまだ先です。

この株価大暴落で、その傾向はますます強いです。

本当に金利が上昇するのは、お金を借りたい会社が増えて、

銀行のお金が足らなくなってきた時です。

今はまだ全く、そのような局面ではないのです。

 

(古山喜章)

2024年8月 7日 (水)

「金利ある世界」に踊らされてはいけない➂

7月末、日銀の決定会合で金利を0.25%引き上げる、

ということが決定発表されました。

「金利ある世界」になった、とマスコミもネットも、

危機感をあおるように報道しています。

しかし、まだまだ慌てることはないのです。

 

➂銀行の言葉を鵜呑みにしてはいけない

 

この最近、特に地方銀行から、

「当座貸越の金利を上げさせてほしい」

「短期借入金の金利見直しをさせてほしい」

等と言ってきた、という声を度々聞く機会がありました。

 

マイナス金利が解除となり、

メガバンクがじわじわと新規融資の金利を上げてきました。

それに便乗する形で、

地方銀行が金利を上げようとしているのです。

マスコミやネットニュースでの「金利ある世界になった。」

との印象もあるので、銀行の言葉を聞くと、

「そうですよね。」となりがちです。

 

しかし、先日も書いたように、

まだまだ、大した金利の上げ幅ではありません。

特に、タイボ(東京の銀行間取引金利)+スプレッド(上乗せ金利)

の形で金利の設定をしているのなら、

「タイボそのものが0.2%くらい上がっているんだから、

 何も見直す必要がないじゃないですか。これで十分でしょ。」

と言えばよいのです。

 

タイボ+スプレッドの形ではない設定だったとしたら、

「うちのスコアリング(格付け)で上げる必要あるんですか?

 自己資本比率は何%かおわかりですか?」

くらいは言い返してよいのです。

 

さほど財務体質が良くもない、という会社なら、

「いやいやいや、ちょっと日銀が金利を上げただけで、

 日経平均が大暴落しているんですよ。

 日銀はびびってしまって当分、金利を大幅に上げることなんて、

 絶対にしないですよ。

 これから金利が大きく上がる理由を教えてください。」

と言い放ってもよいのです。

 

要は、銀行の言葉を簡単に鵜呑みにしない、

ということなのです。

 

(古山喜章)

2024年8月 6日 (火)

「金利ある世界」に踊らされてはいけない②

7月末、日銀の決定会合で金利を0.25%引き上げる、

ということが決定発表されました。

「金利ある世界」になった、とマスコミもネットも、

危機感をあおるように報道しています。

しかし、まだまだ慌てることはないのです。

 

②デフレ環境は終わっている

 

東京の銀行間での取引金利であるタイボ

Tokyo InterBanking  Offered  Rateの略称)は、

過去15年、0.1%前後での低迷を続けました。

経営者は、この超低金利に慣れてしまい、

0.3%程度に上昇しただけで、慌ててしまうのです。

 

しかし、これまでの15年間は、完全にデフレ環境でした。

賃金は上がらず、物価も上がらず、

あらゆる価格は上がるどころか低価格競争が横行しました。

それがコロナ禍以降、変わってきたのです。

インフレとまではいいませんが、デフレは終わったのです。

 

取り巻く環境が変わった以上、

金利が若干上がるのは当然です。

あらゆる価格が上昇しているのですから、

融資の利息が上がるのは、無理からぬところです。

 

価格転嫁が遅れている会社ほど、

物価や金利の上昇という、環境変化に対応するのが

厳しくなります。

回収の遅れも響いてきます。

回収が遅くなるほど、運転資金が必要になります。

運転資金が必要になると、

短期借入金が発生し、その金利が上昇している分、

負担が思うくなってきます。

 

デフレの際に、

回収を早くするということを実行できた会社や、

物価高騰でも値上をうまくできている会社は、

慌てていません。

やはり、変化の波が襲ってくる前に、

何事も先行的に取り組んでおく必要があるのです。

 

(古山喜章)

2024年8月 5日 (月)

「金利ある世界」に踊らされてはいけない①

7月末、日銀の決定会合で金利を0.25%引き上げる、

ということが決定発表されました。

「金利ある世界」になった、とマスコミもネットも、

危機感をあおるように報道しています。

しかし、まだまだ慌てることはないのです。

 

①慌てるほどの金利ではない

 

2024年度に入り、

東京の銀行間での取引金利であるタイボ

Tokyo InterBanking  Offered  Rateの略称)は、

過去15年にはなかった動きを見せました。

1月 4日 0.06545%

3月29日 0.19273% マイナス金利解除

7月 1日 0.19364% 4月以降しばらく停滞

7月31日 0.26000% 金利0.25%引き上げ決定

8月 2日 0.33636% 

 

年始からの7ケ月で、0.27%、上昇したことになります。

それも、この数日で一気に上昇しました。

しかし、

今から16年前の2008年、タイボは概ね0.7%でした。

その年のリーマンショック以降、タイボは大きく下がり始めたのです。

その超低金利が、これまでの約15年間、続いてきたのです。

こうなると、誰しも超低金利に慣れきっています。

少し上がっただけでも「金利が上がってきた!」と大騒ぎになります。

上がったとはいえ、リーマンショック前の半分なのです。

大騒ぎするほどのことではないのです。

 

おそらく、まだ上がるでしょう。

先般の日銀決定会合では、2025年も物価は上振れ、

2026年は横ばい、と予測しています。

その流れでいけば、日銀はさらに0.25%は上げてくると考えるのです。

 

おそらく、タイボは16年前の0.7%程度まで、

戻ってゆくことが予測されます。

とはいえ、その当時でも、

「銀行借入金利は、タイボ+スプレッド(上乗せ金利)で

 交渉しなさい!」

とICOでは言い続けていたのです。

 

タイボ金利が0.3%や0.7%になったからといって、

「固定に切り替えたほうがいい!」

と慌てて決断するほどのことではないのです。

そのまま欧米のように、

4%前後まで日本の金利が上がるかと言うと、

今の日銀ではそこまで金利上昇をさせることはない、

としか思えないのです。

 

長かった超低金利のデフレ基調とは、異なる経営環境に

なってきたのですから、金利が多少上振れるのは、当然なのです。

 

(古山喜章)

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