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銀行交渉

2019年6月11日 (火)

よその銀行からも借りてください。

「銀行がへんなこと言ってきたんです。」

と、ある経営者が言いました。

「何を言ってきたんですか?」とたずねました。

「商工中金から長期で1億円借りる段取りで進めていたんですが、

 その担当者から

 『3千万円くらいは、よその銀行から借りてもらえませんか?』

 と言ってきたんですよ。」

 

で、さらに伺いました。

「え!? 1億円のうち、3千万円ですか?」

「最初は『できれば別に』て言ってきたんですが、

 うちも余計な借入をする気もないし、

 結局、1億円のうちの3千万円でも構わない、

 ということになりました。

 なので、商工中金からは7千万円です。」

「わざわざ融資額を減らさせたんですか?」

「そうなんですよ。」

 

「なぜそうなのか、聞きました?」

「ええ、

商工中金だけの融資だと、民業圧迫だと言われるから、

と商工中金の担当者が言ってました。」

とのことだったのです。

 

一昨年に起こった、商工中金による不正融資事件の際、

「政府系なのに、制度融資以外にも融資しやがって!

 民業圧迫の報いだ!

 俺たちの客まで奪うな!」

と言わんばかりの体で、市中銀行から一斉にたたかれたのです。

そのことへの配慮、と言うことなのでしょうが…。

 

「でもそれって、ヤラセ番組みたいなもんじゃないですか!」

その経営者に言いました。

「そうですよね。」

「で、他の銀行に話したんですか?」

「取り引きのある地銀に話しました。」

「どうでした?」

「めちゃめちゃ喜んでました。」

「そうでしょうね。条件もほぼ、こちらの言いなりでしょ。」

「そうなんですよ。それはそれで、助かりました。」

 

つまり、

民間銀行に忖度して融資しなければいけない、

という状況に、商工中金は追い込まれている、

ということなのです。

資金需要が不足しているなかでの、

銀行間のねたみ・やっかみが、なせる出来事です。

『ねじれ融資』とでも言いましょうか。

 

商工中金からのみの資金調達を予定しているなら、

「民業圧迫って、言われないですか?大丈夫ですか?」

と、リスクをあおってみてほしいのです。

 

(古山喜章)

2019年5月23日 (木)

タイボの設定は、1ケ月にしてください

「銀行借入の金利は、タイボ+スプレッドでしなさい!」

と言い続けております。

 

タイボは,TIBOR(Tokyo InterBank Offered Rate)の略で、

東京の銀行間で日々取引されている金利のことです。

銀行員の間で、市場金利といわれるものです。

そのタイボ金利に、スプレッド(上乗せ金利)を加算します。

その条件で設定してもらいなさい、と言っているのです。

 

タイボには、1週間、1ケ月、2ケ月、3ケ月、6ケ月、1年

と、6種類がありました。

銀行金利の場合、多いのは、1ケ月タイボでの設定です。

で、かつては2ケ月、3ケ月、6ケ月、1年、となるほど、

タイボ金利も高くなっていました。

 

ちなみに、

今年の4月1日から、2ケ月タイボがなくなりました。

2ケ月タイボに関しては、この1年半ほど、妙な推移をしていました。

かつては、1ケ月タイボよりも2ケ月タイボの方が、高かったのです。

なのに、この1年半ほどは、1ケ月よりも2ケ月タイボの方が低い、

という妙な逆転現象が起こっていたのです。

2年ほど前に、2019年の3月で2ケ月タイボは廃止する、

と、タイボを取り仕切る全国銀行協会から各銀行に発信されており、

その後、運用が減り、そのような逆転現象が起こっていたのです。

 

このタイボも、その設定期間が短いほど金利が低い、

ということを知っておいてほしいのです。

「タイボ+スプレッドでできました!」

と聞き、「タイボの期間は?」と尋ねると、

「聞いてみます!」となり、

「1年でした!」ということがありました。

 

例えば、2019年5月21日であれば、

タイボ1ケ月は、0.05818

タイボ1年は、 0.13636 なのです。

2倍以上、違うのです。

 

銀行は、できるだけ長い期間のタイボ設定にしたがります。

しかも、条件提案書にはあまり詳しく書かないのです。

「TIBOR金利」「市場金利」などと書くのです。

で、内容をよくよくお聞きすると、6ケ月や1年だった、

ということが、これまでにも多々ありました。

 

なので、

「タイボ1ケ月+スプレッドでお願いします。」

と、言ってください。

タイボ1週間のほうがさらに金利は低いですが、

最初は1ケ月から設定し、財務状況がさらに向上するのなら、

「タイボ1週間に見なおしをお願いします。」

と交渉を進めてほしいのです。

 

(古山喜章)

2019年5月21日 (火)

決算後の銀行への対応 ④

そろそろ決算が確定します、

という会社が多い時期に入ってきます。

「銀行にはどう対応すればよいでしょうか?」

と気にされる経営者も多いです。

 

④借入金のない会社はどう対応するのか ~その2~

 

前回は、借入金はないけれども、当座貸越枠があります、

という場合のその銀行への対応を述べました。

今回は、無借金の状態で、

新たな銀行に新規に当座を開設し、

当座貸越枠を作る、あるいは新規借入をする、という場合です。

 

無借金ですから、基本、財務状況は良いはずです。

銀行にすれば、是が非でも取引きに繋げたい会社です。

その場合、「損益計算書」と「貸借対照表」だけでOKです。

「販売費及び一般管理費内訳」や「製造原価報告書」も、

渡さなくてよいです。

スコアリング(格付)だけなら、それでできるからです。

「スコアリングだけなら、あの配点表からすれば、

 貸借対照表と損益計算書だけでできるでしょ。」

と言えばよいのです。

その発言で、「並みの経営者とは違う」ということを

まともな銀行員なら察知するはずです。

 

5年分を要求されたら、「損益計算書」と「貸借対照表」のみ、

必要な分をお渡しすればよいのです。

但し、現状の決算状況が芳しくなければ、

その内情を把握すべく、しつこく要求してくることがあると思います。

その場合のみ、もったいぶって渡せばよいのです。

芳しくない、というのは、営業利益段階で収支トントン程度から、

それ以下の場合です。

 

それでも恐らく、初めての銀行であれば、

「損益計算書」「貸借対照表」のみならず、

その他の資料も要求してくると思われます。

その場合は、「損益計算書」と「貸借対照表」を、

最初にチラ見せすればよいのです。

渡さずに、まずは見せるだけにするのです。

 

自己資本比率が30%以上あり、

損益計算書の営業利益も10%近く以上あるようなら、

決算書を読める銀行員は、よだれがでる状態になるはずです。

顔に出さないものの「鉱脈を掘り当てた!」

と内心、うかれるはずです。

ここまで利益率がなくとも、数%以上の営業利益率を

維持しているのなら、まずは見せるだけでいいです。

とにかく、

スコアリング(格付)に、販管費内訳表や製造原価報告書は、

必要ないのですから。

 

損益計算書と貸借対照表をチラ見せして、

「こういう状況です。

 だからこれだけで十分じゃないですか、とおたずねしているんです。」

と言えばよいのです。で、

「もちろん、実際に当座貸越枠を使ったり、

新規借り入れをお願いすることになれば、

その際は、販管費内訳も製造原価報告書も提出して説明します。」

と伝えればよいのです。

 

今は借り手が有利の時代です。

特に決算書の内容が悪くなければ、銀行は絶対にくらいついてきます。

その有利な立場をうまく使って、有利な条件を獲得してほしいのです。

 

(古山喜章)

2019年5月14日 (火)

決算後の銀行への対応 ➂

そろそろ決算が確定します、

という会社が多い時期に入ってきます。

「銀行にはどう対応すればよいでしょうか?」

と気にされる経営者も多いです。

 

➂借入金のない会社はどう対応するのか ~その1~

 

借入金がない会社でも、大きく二つに分かれます。

まずひとつは、

借入金はないけれど、当座貸越の枠があります、

という会社です。

 

当座貸越は、1億とか2億とか、

金額の枠を設定して、いつでも使えるようにしておくものです。

枠設定した金額のなかで、借りた金額が短期借入金として処理されます。

当座貸越枠を使うのは基本、それを必要とするときだけです。

何らかの手付金など、急な資金需要が発生したときです。

 

この場合、

借入金がなくても、当座貸越枠を継続するため、

銀行は決算書内容の確認を必要とします。

なので、こちらから声をかけずとも、銀行側から、

「そろそろ決算書はできましたでしょうか?」

と言ってきます。

それを待てば結構です。

こちらから連絡して、銀行へ出向くまでせずとも構いません。

但し、これはあくまでも、当座貸越枠を使っていなければ、

の話しです。使っていれば、

借入金があるときの対応を、とる必要があります。

 

銀行員が会社へ来たら、渡すのは、

「貸借対照表」「損益計算書」と、付随する

「販売費及び一般管理費内訳」と、あれば「製造原価報告書」

までで結構です。

おそらく銀行員は、

「決算書一式全部いただけますでしょうか?

 各勘定科目の明細も全部、いただけますでしょうか?」

と言ってきます。

そこまで渡す必要はありません。

「当座貸越の枠設定の確認のためだけなら、

 どうしてそこまで必要なんですか?」

と言い返せばよいです。

 

銀行は、当座貸越枠を継続してもよいかどうか、

格付(スコアリング)の確認をするだけです。

それなら、各勘定科目の明細など、必要ないのです。

ここで丸々一式を渡す経営者が、まだまだ多いです。

「そうするものだと思ってました!」

「銀行に言われたら、必要なのだと思ってました!」

となるのです。

 

全部渡すから、その明細から資金需要や経営者の性質を読み、

よからぬ提案をしかけてくるのです。

前期に比べて、有価証券が増えているなら、

買う気があるとみて、提案してきます。あるいは、

同族判定の株主に、経営者の父や母が載っており、

そこそこの株数を持っているなら、事業承継の提案にやってきます。

決算書の明細を渡すということは、

提案のネタをさらけだすのと同じなのです。

 

当座貸越枠もなく、全くの無借金、あるいは、

現時点では全く取引のない銀行への対応、

となると、また別の対応になるのです。続く…。

 

(古山喜章)

2019年5月 9日 (木)

決算後の銀行への対応 ②

そろそろ決算が確定します、

という会社が多い時期に入ってきます。

「銀行にはどう対応すればよいでしょうか?」

と気にされる経営者も多いです。

この場合、対応といっても、一律ではありません。

まず大きく、銀行からの融資の有無によって、

決算確定後の銀行への対応は、異なるのです。

 

②銀行は経営者を信用していない

 

前回、借入金のある会社は、

決算確定後に銀行へ訪問して、

決算報告と業況見通しをお伝えしなさい、

と申し上げました。

 

そうしておくことで、銀行交渉時には、

自社が優良顧客であることを、アピールできるからです。

ではなぜ、そうしたほうがよいか、ということです。

理由は簡単です。

銀行は基本、中小企業の経営者を、信用していないのです。

「けしからん!」と思うかもしれませんが、

こちらも銀行を信用していないのですから、仕方がありません。

 

そのことを語るデータが、4月下旬、金融庁から発表されました。

金融庁から地域銀行に対する、

「経営者保証に関するガイドライン」

のアンケートの結果、がそれです。

アンケートの対象は、地域銀行105行です。

そのなかの質問に、

「ガイドラインに基づいて個人保証を外した場合の、

銀行のデメリットは何か?」

というものがあります。

 

その回答の52%を占めるのが、

「経営者への規律付けの低下に繋がるから」

というものでした。

(添付ファイルの7ページ)

ダウンロード - 2019kojinhosyou.pdf

わかりやすくいえば、

保証をとっておかないと、返済しないかもしれないから、

ということです。

 

いかがですか。なんとも失礼な回答なのです。

それも、なんという上から目線!

「貸してやっている」という姿勢を、ここに感じます。

しかもこの回答が52%を占めるのですから、

中小企業で個人保証を外すことが進んでいないのは、当然です。

 

さらにその根底にあるのが、

「返済されなかったら自分の成績にひびく」というものです。

結局は、銀行員自身の身を守るため、なのです。

 

個人保証に関する交渉をするのなら、

先のデータファイルを印刷して見せて、

「地銀の半分は、こう考えているらしいですね。

 お宅はどう考えているんですか?

 うちの財務体質からみても、そう思うんですか?」

と、たずねてみてほしいのです。

 

(古山喜章)

2019年5月 7日 (火)

決算後の銀行への対応 ①

そろそろ決算が確定します、

という会社が多い時期に入ってきます。

「銀行にはどう対応すればよいでしょうか?」

と気にされる経営者も多いです。

この場合、対応といっても、一律ではありません。

まず大きく、銀行からの融資の有無によって、

決算確定後の銀行への対応は、異なるのです。

 

①銀行融資を受けている会社の場合

 

要は、借金のある会社です。

設備産業・メーカーなど、業態上、借入金が必要になる会社、

卸売業など、在庫が必要で回収も時間がかかる会社、

などが、対象になります。

本体の会社では借りていないけれど、子会社で借りて、

親会社が保証をしています、という場合も同様です。

その場合は、

決算報告と今期の業況見通しを銀行に報告します。

 

その前に当然、営業利益が最大限になるよう、

決算書を整えて確定してください。

損益計算書では、

売上高に回せる雑収入は売上高にし、

特別損失に回せる経費は特別損失に計上しておきます。

銀行が最重要視する利益は、営業利益だからです。

 

貸借対照表では、経営者が貸しているお金があるなら、

「経営者借入金」となっているか、確認してください。

銀行は、決算書にある負債(借入金)を、何年で返済できるか、

債務償還年数を重視してチェックします。

債務書簡年数は、

 借入債務÷(営業利益+減価償却費)で算出します。

 

経営者が貸しているのに、長期借入金と貸借対照表にあると、

借入債務として判断されます。

「経営者借入金」とあれば、借入債務には入りません。

その分、借入債務が小さくなり、

「債務償還年数」も小さくなり、評価が上がるのです。

 

決算が確定したら、

支店長あてに約束をとりつけて、こちらから銀行へ伺います。

呼ぶのではありません。こちらから伺うのです。

で当日、決算状況と、本年度の業績動向を報告します。

特に、決算状況が芳しくなかったのなら、

おおげさにでもよいので、それは単年度のことで、

今年は業績が回復します、と言ってください。

来年には、支店長も変わっているかもしれないのですから。

 

とはいえ、銀行にこびへつらうのではありません。

上から目線で報告するのでもありません。

良い条件で融資を受け続けるには、

それなりの仁義を通し、優良顧客とみなされることを、

しておくのです。

 

なぜなら、

このようなことをする中小企業は、少ないのです。

よそがやらないことをしておくことで、

いざ条件交渉の時に、

「うちはよそに比べて、それなりの仁義を通しているはずですよ。」

と言い切れるのです。

決算報告は、その交渉時に向けての、

仕込みみたいなものなのです。

 

(古山喜章)

2019年4月 4日 (木)

投資不動産融資のアンケート結果が公表されました②

昨年のスルガ銀行を筆頭とする、

投資不動産への不正融資問題を受けて、

金融庁は昨年、各銀行へアンケートを行いました。

その結果が、

3月28日、金融庁のホームページで公表されました。

詳細内容は、こちらにアクセスしてご覧ください。

 

②銀行はますます窮地に陥っています

 

約1年前、投資不動産への、

スルガ銀行の不正融資が明るみにでました。

仲介業者の不適切行為だけでなく、

銀行も加担していたことが発覚し、大問題になったのです。

 

しかも、それはスルガ銀行だけでなく、

他の地方銀行でも同じ形の不正融資が続々とでてきたのです。

当然、金融庁は銀行に対して、

投資不動産への融資姿勢見なおしを促しました。

その結果、銀行は融資の大きな柱を失ったのです。

 

カネ余りのなか、平成27年度以降、

相続対策として投資不動産への融資は実績を伸ばしました。

平成28年度にマイナス金利が導入され、

法人融資はますます利幅を失い、各地方銀行はますます、

投資不動産に力を入れたのです。

 

と、もうひとつ、

同じ時期から銀行業績の柱となっていたのが、

生命保険の販売代行業務です。

全額損金商品を売り物に、手数料稼ぎをしまくったのです。

しかしそれも、ご存知の通り、この2月には国税庁からの

「お前らやりすぎだ!」との一喝が入り、

今や全額損金保険の商品が、すべてストップした状態です。

 

つまり銀行は今、最大の窮地に追いやれているのです。

投資不動産融資の高金利、

保険販売代行の大きな手数料、

という、ここ数年の稼ぎの大黒柱が、2本とも消え去ったのです。

となれば、借り手にとって、ますます有利な状態です。

 

これまでは

「その業界への融資は、うちでは控えています。」

と敬遠されていた業界でも、融資を受けられる可能性が出てきたのです。

銀行はもう、

そんなことを言っている場合ではなくなってきているのです。

加えて、低金利、個人保証・担保は無し、

保証協会も無し、くらいの条件は要求して当然の状態です。

 

これから設備投資を検討されている会社は、

このあたりの銀行の実情を踏まえたうえで、

強気の銀行交渉に取り組んでほしいのです。

 

(古山喜章)

2019年4月 2日 (火)

投資不動産融資のアンケート結果が公表されました①

昨年のスルガ銀行を筆頭とする、

投資不動産への不正融資問題を受けて、

金融庁は昨年、各銀行へアンケートを行いました。

その結果が、

3月28日、金融庁のホームページで公表されました。

詳細内容は、こちらを参照・印刷してください。

 

①銀行交渉で揺さぶる材料に使う

 

まず、この公表内容をどう読むか、です。

アンケート結果というものは、

会社内でもそうですが、公表する際にはある程度、

オブラートに包みます。

つまり、この公表内容より、

実態はもっとひどいものだと思われます。

 

アンケート結果から、

金融庁が問題視している要点は、次のとおりです。

(資料の3ページから4ページです)

・銀行営業マンが、不動産業者に改ざん行為を能動的に働きかけていた

・多くの銀行営業マンが、不正に作成されたデータを黙認して融資していた。

 

多くの不動産業者による不正行為に対して、

銀行のチェック機能がないどころか、それを助長していた、

ということが、アンケート結果からも、明るみに出ているのです。

特に、平成27年度以降、

相続対策として高齢者の富裕層、ならびに、

高収入の給与所得者を対象に、不正融資が極端に実績を伸ばしました。

 

しかも、銀行が紹介を受ける不動産業者に対して、

取引基準を設けているという答えは、14%という結果が出ています。

つまり、融資さえできるならなんでもいい、ということだったのです。

加えて、融資の相手は多くが相続対策の高齢者やサラリーマンです。

銀行交渉など、まったくの無防備な方々です。

それをいいことに、

不動産業者は投資物件の売価を吊り上げ、

それを銀行が高金利で全額融資する、

といったことが横行していたのです。

 

結局、銀行の営業マンにすれば、

事業性よりも目先の融資実績が欲しいのです。

支店長も同様です。

銀行にとって申し分のない高金利で設定しても、

交渉もされず、文句もない、となれば、

カネ余りの昨今、銀行が飛びつくのも、当然だったのです。

 

要は、声を挙げない借り手には、

めっぽう強気で仕掛けてきます。それが銀行です。

ということを申し上げたいのです。

銀行交渉の際には、この資料を机の上に出し、

「金融庁が公表したこの資料を読ませてもらったけど、

 ひどい内容ですね。

 金融庁が改善へ向けて躍起になるのも、無理ないですよね。

 おたくは大丈夫でしょうね。」

と、言い放ち、ゆさぶりをかけてほしいのです。

 

《銀行がどんなことをしていたのか、こっちはわかっていますよ。》

ということを、遠回しに伝えることで、

こちらの立場をより有利な状況に、立たせてほしいのです。

交渉は、心理戦なのです。

 

(古山喜章)

2019年3月 7日 (木)

手数料の「減免措置」を訴えなさい!

3月6日の日本経済新聞朝刊7ページに、
『銀行・自治体 崩れる蜜月』という記事がありました。
これまで長きにわたり、
都道府県の指定金融機関と承認された銀行は、
行政の公金を預かってきました。
それはかつて、
資金需要が多く、カネ不足の時代だったからこそ、です。
その時代、公金を扱うことができれば、預金量が増え、
融資や運用で、銀行は利ザヤをたんまり稼げたのです。
その指定金融機関となるため、銀行同士が地域内で競争し、
行政に対して、手数料等を優遇する「減免措置」を競ってきたのです。

しかし、時代はカネ余りとなり、多額の預金を獲得しても、
利ザヤを稼げなくなりました。
となると、格段の「減免措置」をしてきたことが、
銀行にとって大きな負担になってきました。
で、その指定金融機関であることをやめます、
と言い出したのが、三菱UFJ銀行なのです。

記事のなかで、銀行関係者の言葉として、
「自治体との取り引きでは、1件の振込手数料で、
 10円でも取れれば御の字」
とあります。
つまり、振込手数料は0円の、
超優遇「減免措置」がされていた、というわけです。

振込手数料だけではありません。
役所に設置するATMの費用は全部銀行負担。
役所の窓口で収納業務を行う人員も銀行負担。
銀行は公金の預金を獲得するため、
民間では考えられないレベルの優遇となる「減免措置」
をしてきたのです。
その補填を強いられてきたのが、民間人や中小企業です。
高金利と高額な手数料で、
行政への超優遇「減免措置」を可能にしてきたのです。

というよりも、いまだにそんなことをしていたのか、
とあきれる次第なのです。
であれば、中小企業のとる手段は、改めて、
各種手数料の「減免措置」を銀行に訴えることです。

特に、地域の指定金融機関となっている銀行なら、
今回の新聞記事を見せて、
「行政には、超優遇措置をして、
 うちら中小企業には、ヒドイ扱いですね。
 おたくから借りるのは、ちょっと考え直します。」
と、言いつけて、
更なる「減免措置」を獲得してほしいのです。

(古山喜章)

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2019年2月21日 (木)

金融庁にはどんな権限があるのか

銀行員の対応がヒドいのなら、
「財務局に聞いてみます、と言いなさい。」
と書き続けています。

財務局は、金融庁の下部組織であり、
金融庁業務を各地域で執り行う実働部隊です。
財務局へ駆け込む、というのは銀行にとって、
「金融庁に言いつけられる!」
という恐怖に直結するのです。

まさに、銀行は金融庁サマサマ病なのです。
では、銀行が恐れる金融庁とは、
具体的にどのような権限を持つのか、です。
大きく5点です。

①金融庁検査
②業務改善命令
③早期是正措置
④業務停止命令
⑤免許や登録の取り消し

①は、ドラマ「半沢直樹」でも登場した、金融庁による銀行監査です。
ヒアリングを体験した銀行マンに聞くと、
「生きた心地がしなかった。」
というくらい、個々の融資理由について、責めたてられるのです。

金融庁では、上記①~⑤の行政処分事例集も公表しています。
中身を見ると、最も多いのは、②の業務改善命令です。
その理由となるのは、
管理の不備や、金融庁による方針が徹底されていない、
というものばかりです。
そのなかの理由のひとつに、
「銀行による優越的地位の濫用」というものがあります。

私たちが
「財務局に行くと銀行に言いなさい!」というのは、
概ねこの「優越的地位の濫用」にあたります。
・個人保証を外さない
・融資と合わせて定期預金を要求する
・銀行の年度末に不要な融資を押し付ける
などといったことです。
これらは、業務改善命令の対象なのです。

で、あまりにひどいと、④業務停止命令に至り、
さらに劣悪だと、⑤免許や登録の取り消し、となるのです。
業務改善命令はいわば、
免許取り消しへの地獄の一丁目なのです。
だから銀行は恐れるのです。
最近では、スルガ銀行が不動産融資業務に関して、
6ケ月間の業務停止処分を受けました。

これからの時期、
銀行員は年度末の融資をお願いに来るはずです。
あまりにしつこいようであれば、
「それは優越的地位の乱用になって、
金融庁からの業務改善命令の対象になりますよ。」
と言ってやればよいのです。

(古山喜章)

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