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銀行交渉

2024年4月15日 (月)

小山昇氏の銀行対策はおかしい!(16)

小山昇氏著「1%の社長しか知らない 銀行とお金の話し」

がよく売れています。

しかし、同氏の持論は危険です。

“銀行からは借りれるだけ借りておきなさい”

“借金をして常に潤沢な現預金を持ちなさい”

この論理は、

“とにかくお金があれば安心できる”

という、財務を勘違いしている中小企業の社長には刺さるでしょう。

しかしこの考え方は、経営における明らかなミスリードなのです。

 

(16)銀行が担保をとるのは自分の評価のため

 

小山氏の本には、

「金融機関が担保を取るのは、その会社を信用していないから」とあります。

信用していない、というのは、

貸したお金を返済できない状況に陥るかもしれないから、とあります。

建前はそうです。しかし実際にはそうではありません。

財務体質が盤石で、自己資本比率が40%以上の会社でも、

銀行に担保を取られていることがあったりします。

その場合、その会社を信用していないから、ではありません。

それは、担当銀行員の成績のためです。

 

個々の銀行員にとって、

人事考課が自らの銀行員人生を大きく左右します。

その人事考課は、小さな得点の積み重ねです。

その得点のひとつが、担保を獲得することなのです。

個人保証を獲得する、従業員の口座を獲得する、といったことも同様です。

銀行員がお願いしてくることは全て、

その銀行員の人事考課に結び付いている、と思えばよいのです。

 

他にも、年次決算が終わると、

「決算書を一式、いただけますでしょうか。」

と銀行員が言ってきます。

ある、元銀行頭取の方に次のように聞きました。

「格付(スコアリング)するだけなら、損益計算書と

 貸借対照表があればできますよね。

 なのにどうして決算書一式を欲しがるんですか?」

その元頭取は言いました。

「それは、決算書一式をもらって帰ることが、

 その銀行員のおてがらになって、評価がいいからですよ。

 例えば、決算書一式で勘定科目の内訳を見れば、

 その社長は投資が好きで株や土地に手を出していることがわかります。

 それがわかれば、そのような提案をすれば成約しやすいですから。

 株式の状況がわかれば、事業承継の提案もできますしね。」

 

初めての融資でもなく、業績が悪いわけでもない。

そんな時でも、銀行員は平気で決算書一式を求めてきます。

長く融資取引がされている関係であれば、なおさら、

決算書一式など不要です。

結局それは全て、個人の人事考課の成績のためなのです。

会社の返済能力がどうかなど、二の次です。

それは、損益計算書と貸借対照表から算定される、

格付(スコアリング)で十分なのですから。

 

小山氏のこの本には、

『それは違うだろう』ということが多くあるのです。

銀行員が担保を要求してくるのは、信用していないからではなく、

自分自身の成績を良くするためなのです。

それに、

小山氏の言うとおりに借りられるだけ借りることのほうが、

格付(スコアリング)を悪化させ、信用を失ってゆくのです。

 

(古山喜章)

2024年4月 5日 (金)

小山昇氏の銀行対策はおかしい!(15)

小山昇氏著「1%の社長しか知らない 銀行とお金の話し」

がよく売れています。

しかし、同氏の持論は危険です。

“銀行からは借りれるだけ借りておきなさい”

“借金をして常に潤沢な現預金を持ちなさい”

この論理は、

“とにかくお金があれば安心できる”

という、財務を勘違いしている中小企業の社長には刺さるでしょう。

しかしこの考え方は、経営における明らかなミスリードなのです。

 

(15)借入金のない会社のほうがつぶれない

 

小山氏の本には、

「借入金のある会社のほうが、非常事態に強い」とあります。

では、借入金がない会社は非常事態に弱いのでしょうか。

小山氏いわく、日ごろから借入金がないと、

急に借りたくても借りることはできない、

だから借入金があるほうが強い、と言うのです。

 

今日明日に銀行から借りることはできないかもしれません。

しかし、当座貸越契約をしていれば、すぐに借りることができます。

倒産防止協会に加入していれば、解約金800万円はすぐに入ります。

子会社があれば、その会社の分も解約して使えます。

生命保険を解約すれば、解約金は3日で入ります。

会社で保有する上場株があれば、売却することもできます。

社長自身の蓄えを出すこともできます。

通常の銀行借入以外にも、

すぐにある程度の資金を調達できるようにする手立てはあるのです。

 

そもそも、マサカの坂で倒産するのは借入金が多い会社です。

それに、借入金頼みの会社は往々にして、それ以外の蓄えがありません。

銀行から

「これ以上の融資はできません。」と言われれば、それで終わりです。

借入金は返済しなければならないのです。

 

ICOの基本的な考え方は、次の通りです。

・倒産するのは借入金が多い会社

・金融機関も仕入れ業者のひとつとして交渉する

・必要な借金は健全な範囲内でしてもよい(純資産と同額まで)

・現預金は月商の半分でいい(現預金も在庫である)

・日頃から簿外の蓄えを備えておく(節税、保険など)

 

借入金に依存する財務体質は極めて危険です。

非常事態にお金があっても、しょせんは借入金です。

銀行は先行きのメドがたたなければ、平気で回収に動きます。

追加融資を打ち切る、サービサーへ売却する、破産申し立てをする、

といったことを、容赦なく仕掛けてくるのです。

中小企業を借金漬けにする小山氏のやり方では、

本当の経営危機を乗り越えることは絶対にできません。

 

全面的に銀行借入に頼るのではなく、自社の力でマサカの坂に備え、

有事の資金対策を確保しておいてほしいのです。

小山氏の書籍は、銀行を喜ばせるだけなのです。

 

(古山喜章)

2024年4月 4日 (木)

小山昇氏の銀行対策はおかしい!(14)

小山昇氏著「1%の社長しか知らない 銀行とお金の話し」

がよく売れています。

しかし、同氏の持論は危険です。

“銀行からは借りれるだけ借りておきなさい”

“借金をして常に潤沢な現預金を持ちなさい”

この論理は、

“とにかくお金があれば安心できる”

という、財務を勘違いしている中小企業の社長には刺さるでしょう。

しかしこの考え方は、経営における明らかなミスリードなのです。

 

(14)銀行はどんな手を使っても回収に動く

 

会社が資金繰りに追われ始め、

社長は精神的ダメージで、見た目にその症状が現れ始めます。

頭の中はもはや、資金繰りのことしかない状態となるのです。

その様子を見れば、銀行はすぐに全額回収の危機を察知します。

となると、銀行はどんな手を使ってでも、

貸したお金をできるだけ多く回収しようと、容赦なく動きます。

 

まず、銀行管理に陥り、

一切の支出に関して、銀行の承認が必要になります。

仕事をしていない親族などは、真っ先に辞めさせられます。

当然、あらゆる経費が最低限に絞られます。

まさに聖域なきコストダウンが行われます。

 

それでも全額回収の見込みがなければ、

銀行は貸しているお金を債権として、サービサーへ売却します。

概ね、貸しているお金の1割で売ります。

サービサーは、1割以上を回収できれば、それが儲けとなります。

経営者はサービサーからの回収に追い込まれてゆきます。

こちらのほうが銀行よりもさらに取り立てが厳しいです。

 

しかし、サービサーへの売却はまだましなほうです。

もっとひどいのは、

銀行が裁判所に破産の申し立てをしてしまうことです。

破産の申し立ては、債権者の立場であれば可能です。

“会社が破産したら、まったく回収できないのでは”と考えがちです。

それは違います。

社長が個人保証をして会社で借金をしていたら、

会社が破産すればその弁済は個人に及びます。

社長個人の預金、不動産、証券など、

銀行は社長の資産状況をある程度把握しています。

「これは会社を破産させて、社長個人から回収したほうが、

多く回収できそうだ。」

と銀行が判断すれば、破産申し立てに動くのです。

 

こうなれば、社長は身ぐるみはがされます。

家族全員が路頭に迷います。親戚関係も崩壊します。

このようなことが、実際に起こっているのです。

必要以上に借金が多いということは、

想像を絶する恐怖と精神的ダメージへのリスクを抱えることです。

そのような状況に陥ってほしくないのです。

だから、

小山氏の書籍にある通りのことを、絶対にしないでほしいのです。

 

(古山喜章)

2024年4月 3日 (水)

小山昇氏の銀行対策はおかしい!(13)

小山昇氏著「1%の社長しか知らない 銀行とお金の話し」

がよく売れています。

しかし、同氏の持論は危険です。

“銀行からは借りれるだけ借りておきなさい”

“借金をして常に潤沢な現預金を持ちなさい”

この論理は、

“とにかくお金があれば安心できる”

という、財務を勘違いしている中小企業の社長には刺さるでしょう。

しかしこの考え方は、経営における明らかなミスリードなのです。

 

(13)「実質無借金経営」など目指すな

 

この本には、次のように書いてあります。

“「実質無借金経営」を目指しなさい。

それは、返済しようと思えばいつでも返済できる状態。

現預金を増やして「緊急支払い能力」を高めておく。

目安は月商の3倍以上の現金。”

 

要は、いついかなるときも最大限の借入金をして、

現金をたくさん抱えておきなさい、と言うのです。

「返そうと思えばいつでも全部返せます。うちは実質無借金です。」

という中小企業の社長は確かにいます。

しかし、常に借入金で現金を抱えている中小企業の社長が、

一気に全部返したことを、見たことも聞いたこともありません。

そのような考えの人に、全部返す、などという発想はないのです。

借金をしてまで現金を抱えることへの、言い訳にすぎません。

 

こんなことを勧める小山氏は、本当の資金繰りの怖さを知らないのです。

借りられるだけ借りていた状態で、マサカの坂がきたらどうなるのか。

大震災がきた、〇〇ショックがきた、大口の取引先が倒産した、等。

売上高は激減します。

例え現金があっても、しょせんは借金なので、返済は発生し続けます。

給料や家賃などの固定費だけでも厳しいのに、そこへ返済金が加わります。

資金繰りはみるみるうちに厳しくなります。

 

あるいは、在庫がたくさん必要な商売や、

先にお金を支払って仕入れる海外貿易が必要な商売の場合も危険です。

要は、回収が遅い商売です。

「実質無借金」だから大丈夫、とたくさん持っていたはずの現金も、

気が付けば大量の在庫や海外仕入れの支払いに食われていきます。

お金があれば使ってしまうのが、中小企業の経営者なのです。

そこにマサカの坂が来たら、資金繰りは一気に悪化します。

 

「資金繰りが厳しくなるのは、借入金がなくても同じじゃないですか。」

という人がいます。全然違います。

まず、借入金がないので、すぐさまの返済金は不要です。

それに、財務体質が良ければ、すぐに取引銀行から資金調達できます。

しかもその時に返済条件を決めるので、状況を理解してもらいやすいです。

当座貸越契約があれば、なおのこと早く調達できます。

 

一方で、常日頃から限界まで借りている会社にマサカの坂が発生して、

銀行が新たに貸すことは、絶対にありません。

借金過多の社長はそれがわかると、これ以上は借りられない、という恐怖と、

お金がどんどん減ってゆく、という恐怖のダブルパンチです。

寝ても覚めても、資金繰りのことしか考えられなくなります。

精神的にどんどん追い込まれ、身体に異変が生じ始めます

血のションベンが出る。髪の毛が一気に白くなる。

円形脱毛症が起こる。顔面神経痛になる。

等など、さまざまな症状が表に出てきます。命がどんどん縮むのです。

 

経営危機に陥っても、無借金であれば、

資金調達の手立ては残されています。

それだけで、精神的なダメージはかなり浅くなります。

命が一気に縮むほどの異変までは、体に生じません。

それくらいの違いがあるのです。

それに銀行は、全額回収できないとわかると、どんな手を使ってでも、

少しでも多く回収しようとします。

その怖さについても、次回に書かせていただきます。

 

(古山喜章)

2024年4月 2日 (火)

小山昇氏の銀行対策はおかしい!⑫

小山昇氏著「1%の社長しか知らない 銀行とお金の話し」

がよく売れています。

しかし、同氏の持論は危険です。

“銀行からは借りれるだけ借りておきなさい”

“借金をして常に潤沢な現預金を持ちなさい”

この論理は、

“とにかくお金があれば安心できる”

という、財務を勘違いしている中小企業の社長には刺さるでしょう。

しかしこの考え方は、経営における明らかなミスリードなのです。

 

⑫銀行の言いなりで何が良いのか

 

この本には、次のように書いてあります。

「金融機関から「借りてください」と申し出があったら断らない。(無担保・無保証で)借入をして資金調達力を高めたほうが、財務の安全性・健全性を確 保できる。」

銀行から「借りてください」のお願いがきたら、

断らずに借りなさい、と言うのです。

なぜ、そこまで銀行の言いなりにならなければいけないのか。

 

さらに理解できないのが、その文章に続く文言です。

“借入をして資金調達力を高めたほうが・・・”

借入をしていないから、資金調達力が高いのであって、

銀行の言いなりにとことん借入をして、なぜ、資金調達力が上がるのか?

 

私たちICOが考える、資金調達力の目安は、

純資産と同額まで、です。

経営指標で言えば、ギヤリング比率100%までです。

ギヤリング比率=((長短借入金)÷純資産額)×100

純資産に対してどれだけの借入金があるか、

を示すのがギヤリング比率です。

 

小山氏は、たとえ借入金であろうと、

現預金の多いほうが資金調達力は高いと銀行は見る、

という考え方です。

それはかつてダイエーの中内さんが言った、

“借入金が多くなれば銀行はその会社をつぶせない”

という発想と同じです。

ダイエーをはじめ、

そのような発想の会社はことごとく倒産しています。

 

「借りてください」の申し出があったら断らない。

銀行に対してそのような考えの会社があれば、銀行員は大喜びです。

しかし、そのような状況はいつまでも続きません。

危険を察知したら、すぐさま回収に動き出すのも銀行なのです。

そもそも借りれば借りるほど、貸借対照表の負債が大きくなります。

各経営指標が悪化します。

銀行格付け(スコアリング)も悪くなります。

資金調達力は、どんどん下がるのです。

銀行借入に対してこのような危険思想を勧める小山氏の本は、

まったくもって、悪書なのです。

 

(古山喜章)

2024年4月 1日 (月)

小山昇氏の銀行対策はおかしい!⑪

小山昇氏著「1%の社長しか知らない 銀行とお金の話し」

がよく売れています。

しかし、同氏の持論は危険です。

“銀行からは借りれるだけ借りておきなさい”

“借金をして常に潤沢な現預金を持ちなさい”

この論理は、

“とにかくお金があれば安心できる”

という、財務を勘違いしている中小企業の社長には刺さるでしょう。

しかしこの考え方は、経営における明らかなミスリードなのです。

 

⑪「借金をする人=事業計画を立てられる人」は本当か?

このシリーズ、10回で終わるつもりが延長戦に入りました。

 

この本には、こう書いてあります。

「借金をする人=事業計画を立てられる人」

これが本当なら、

「借金をしない人=事業計画を立てられない人」ということになります。

そんなことは絶対にありません。

借金をせずに健全な財務体質でありたいから、事業計画を立てるのです。

その結果として、

常日頃から借金をしなくてもいい、健全な財務体質になったのです。

借金だらけの会社を承継して経営計画をたてて実践し、

血のにじむ思いで無借金にたどりついた後継社長が、

いくらでもいるのです。

そのような思いで経営をしてきた経営者にすれば、

小山氏のこの言葉は、暴言としか思えないのです。

 

そもそも中小企業を見ている限り、

事業計画を立てられない社長のほうが、無謀な借入金をしています。

返済原資となる、年間で生じるキャッシュを考えずに、

借入金がじわじわと増えているのです。恐ろしいです。

 

かつて、消費者金融のテレビCMで、

“ご利用は計画的に”というコピーがありました。

こちらからすれば、

「いやいや、

計画的にできないから、あなたのところで借りるんですよ。」

とツッコミたくなったのです。

それと同じです。

小山氏の本には、

「無借金にこだわると、ベンチャー精神が失われ、社内の活力が急速に失われてゆく」と書いてあります。

よくもまあ、そんな無責任なことを言うなあ、

と思わずにいられないのです。

借金体質の人は、借金をして現金を手中にすると、元気が出ます。

「よっしゃ!次こそは一発大当たりや!」と意気込むのと同じです。

 

無借金だと社内の活力がないのか、というと、

そんなことは全くありません。

従業員への待遇や職場環境も、充実させることにお金を使いやすいです。

借金が多く、常に資金繰りに奔走している社長の会社のほうが、

活力がありません。

従業員や職場環境のことなど、考えている余裕がないのです。

借金が多いということは、いつそのような状況に陥るかわからない、

ということなのです。

 

(古山喜章)

2024年3月22日 (金)

小山昇氏の銀行対策はおかしい!➉

小山昇氏著「1%の社長しか知らない 銀行とお金の話し」

がよく売れています。

しかし、同氏の持論は危険です。

“銀行からは借りれるだけ借りておきなさい”

“借金をして常に潤沢な現預金を持ちなさい”

この論理は、

“とにかくお金があれば安心できる”

という、財務を勘違いしている中小企業の社長には刺さるでしょう。

しかしこの考え方は、経営における明らかなミスリードなのです。

 

➉業種業態の特性をまったく考えていない

 

著者である、小山氏が率いる武蔵野には、2つの事業があります。

ひとつは清掃やマットレンタルの事業、もうひとつはコンサルタント事業です。

いずれの事業も、手形は無い、回収が早い、各顧客の売上比率は低い、

在庫なく運転資金は要らない、固定資産は要らない、粗利益率が高い、

といった特徴があります。

総じていえば、日々の資金繰りに追われるような事業ではないのです。

加えて、

仮に顧客の1社から回収できなくとも、その被害額は小さいです。

カネ回りからすれば、いい事業をされているのです。

 

武蔵野の事業特性からすれば、運転資金を借りる必要もなければ、

わざわざ長期借入金で現預金を抱えておく必要もありません。

なのに、低金利をいいことに、多額の借入金をしているのです。

そもそも資金繰りに困らない事業特性なので、

財務体質は別にして、返済のことを無視すれば「安心」なのでしょう。

 

しかし、業種業態によって、その事業特性も異なります。

自社での経験をもとに銀行対策を一律に勧める小山氏の手法を取り入れると、

倒産リスクがどんどん高まる事業もあるのです。

 

たとえば卸売業です。

在庫が必要で、回収が受取手形になることもいまだに多く、

売上代金を回収するまで、かなりの時間がかかります。

それに卸売業は薄利多売で利益率が低いです。

そのため、売上のボリュームが必要になります。

となると、在庫も多く必要になり、運転資金もそれなりに必要です。

1社あたりの売上も大きくなります。

このような事業特性だと、常に資金繰りとの闘いです。

在庫と回収のバランスを考え、運転資金を最小限に押さえたいのです。

たとえ低金利であっても、稼いだお金を不要に流出させたくないのです。

 

とはいえ、長い経営のなかで起きる景気変動や不測の事態によって、

売り先が倒産して代金を回収できない、

仕入れが爆上りしても価格転嫁できずキャシュフローが厳しくなる、

などといったことが必ず起こります。

 

そんな時に、小山氏の言うとおりにしていたら、

必要もない借入金をしていてその返済はあるわ、金利支払いはあるわ、

で、資金繰りはますます厳しくなってゆきます。

“そういう時のための借入金での現預金だ!”

といったところで、所詮は借金です。

それに、資金繰りが日常的に厳しい事業特性の会社では、

余分に借りたお金はいつのまにか、資金繰りで消えてゆきます。

 

結局、そんな経営危機で倒産するのは、借金が多いからです。

借金が最小限で調達余力のある財務体質であれば、

マサカの坂で経営危機が到来したとしても、新たな資金調達はできます。

そのための、当座貸越枠であり、入出金における銀行取引なのです。

借り入れすることだけが、銀行取引ではないのです。

1社でも多く、

小山氏のミスリードから抜け出す中小企業が増えることを、

願うばかりなのです。

 

(古山喜章)

2024年3月21日 (木)

小山昇氏の銀行対策はおかしい!⑨

小山昇氏著「1%の社長しか知らない 銀行とお金の話し」

がよく売れています。

しかし、同氏の持論は危険です。

“銀行からは借りれるだけ借りておきなさい”

“借金をして常に潤沢な現預金を持ちなさい”

この論理は、

“とにかくお金があれば安心できる”

という、財務を勘違いしている中小企業の社長には刺さるでしょう。

しかしこの考え方は、経営における明らかなミスリードなのです。

 

⑨コメントをいただきました。

 

今回のシリーズを掲載していると、

武蔵野を知る方からコメントをいただきました。

コメント欄からも見ることができますが、

ここにも2点ほど掲載させていただきます。

 

“私が知ってる武蔵野会員企業の社長さんは、真面目に毎年毎年、銀行を読んで経営計画発表会をやっていましたが、前回は発表会後に直接「〇〇さんへは融資できません」と言われたそうです。

やっぱり財務面が健全じゃなければ、いくら経営計画発表会なんかでハッタリかましても無意味なんですよね。

ちなみに、その社長さんも小山の本とかラジオとかで紹介されている「上位会員」さんです。”

 

このコメントにあるように、

銀行支店長を招いて経営計画発表会を開催したからといって、

融資を受けられるわけでもなければ、無担保になるわけではありません。

要は、財務諸表ありきなのです。

次のようなコメントもいただきました。

 

“小山昇の本でも何度か紹介され、昔は武蔵野のWebサイトにも載っていた岐阜のA社は、経営者2代に渡って小山信者の会員企業でしたが、経営傾いて買収され、買収後に持ち直したかと思ったらコロナでトドメを刺されて倒産しちゃっていますね。

同じく会員のB社も、そこの社長は小山昇のネットラジオに何度も出たり本でも紹介されたりして、一回はフジテレビを巻き込んで東京湾で大規模な花火大会まで主催していましたが、2023年末あたりで会社のWebサイトは繋がらなくなって存続しているのかも不明になっています。

他にも色々と潰れちゃった会員企業があるっぽいですが、潰れる前には会員をクビにさせられちゃうので、「会員企業で倒産した会社は0!」と宣伝できるようです。”

 

いかがでしょうか。

知床の観光会社やビッグモーターなど、

表ざたになった倒産案件だけでも、複数あるのです。

私たちが知らない同様の倒産案件が多数あっても、不思議ではありません。

銀行にすり寄るような態度で借金を増やしても、

返済能力がなければたちまち倒産に追い込まれるのです。

とおりすがりのオッサン様、コメントを多数いただき、ありがとうございます。

ちなみに、いただいたコメントからすると、

今回とりあげた書籍の出版社も、武蔵野の会員企業とのことです。

 

中小企業の経営者の95%は財務への理解が不十分です。

その弱みにつけこんで、

自分たちのミスリードな指導を押し付けて会員企業に取り込み、

潰れそうになったら会員企業から切り離してゆく。

これはもう、経営指導の業界にいてほしくない、邪教集団です。

小山氏の指導で倒産を被る中小企業が増えないことを、祈るばかりです。

 

(古山喜章)

2024年3月20日 (水)

小山昇氏の銀行対策はおかしい!⑧

小山昇氏著「1%の社長しか知らない 銀行とお金の話し」

がよく売れています。

しかし、同氏の持論は危険です。

“銀行からは借りれるだけ借りておきなさい”

“借金をして常に潤沢な現預金を持ちなさい”

この論理は、

“とにかくお金があれば安心できる”

という、財務を勘違いしている中小企業の社長には刺さるでしょう。

しかしこの考え方は、経営における明らかなミスリードなのです。

 

⑧「無担保でお金を借りられる3点セット」はおかしい

 

この書籍には、「銀行から無担保でお金を借りられる3点セット」

という文章があります。その3点は、次の①~➂です。

①経営計画書を作成して金融機関に配付する。

②経営計画発表会に各銀行の支店長を招待し、自社の定性・定量情報を提供する。

➂定期的な銀行訪問を実施し、現状を報告する。

この①~➂を実施していれば、無担保で借りられる、というのです。

 

しかし実施には、この①~➂を実施したからといって、

無担保でお金を借りられるわけがありません。

決算書からみた銀行格付け(スコアリング)によって、

あまりにひどい財務状況であれば、無担保にはならないのです。

 

それに、財務体質に問題がなければ、無担保での融資は当たり前です。

金融庁は、財務状況に問題がなければ

担保に頼る融資をしてはならない、と指針を打ち出しているのです。

要は、上記の①~➂と無担保融資は何ら関係ないのです。

そもそも、

銀行に対して、借りる側がそこまで丸裸になる必要はありません。

取引先の1社なのですから、ほどほどの情報開示でよいのです。

 

さらに本のなかで、

“銀行は「武蔵野で学んでいる会社であれば安心だ」と考え、

 無担保で融資を受けられることがある。”

とあります。

が、そんなことは絶対にありません!

どこまでいっても決算書ありき、財務状況ありきです。

 

銀行マンが小山氏にそう言ったとして、

そんなものは、小山氏を喜ばせる社交辞令に決まっています。

銀行は小山氏の信者を増やして、

各信者の会社に融資をできればそれでOKなのです。

銀行の広告塔として、小山氏を利用しているだけなのです。

そんな銀行マンの社交辞令を本に書くこと自体、おかしいのです。

活字になれば、そうなんだ、と信じてしまう経営者が出てきます。

そうなると、その経営者はやがて借入金をどんどん増やしてしまいます。

危険な財務体質に陥る会社がまた増えてしまいます。

この書籍は財務がわからない中小企業経営者への、

完全なるミスリードなのです。

 

(古山喜章)

2024年3月19日 (火)

小山昇氏の銀行対策はおかしい!⑦

小山昇氏著「1%の社長しか知らない 銀行とお金の話し」

がよく売れています。

しかし、同氏の持論は危険です。

“銀行からは借りれるだけ借りておきなさい”

“借金をして常に潤沢な現預金を持ちなさい”

この論理は、

“とにかくお金があれば安心できる”

という、財務を勘違いしている中小企業の社長には刺さるでしょう。

しかしこの考え方は、経営における明らかなミスリードなのです。

 

⑦社長の個人宅購入時に会社が後ろ盾になるのはおかしい!

 

小山氏の言葉では、

“社長が自分の家を買う時は、「全額住宅ローン」で買うのが正しい。”

とあります。しかも、

“自分の場合は自宅購入について

役員会の同意を得て、その議事録を銀行に提出した。

銀行は、

会社が後ろ盾になっているので全額住宅ローンにしても心配はない、

と判断したので自分は融資を受けれた。”

と書かれています。

つまり、皆さんもそうすればいいのですよ、という書き方です。

 

ここでは、会社が後ろ盾になっているから、という表現ですが、

要は、会社が小山氏の住宅ローンの保証人になるから、

ということです。

自分の家を買うためのローンを全額銀行から借りて、

その保証を会社に押し付けているわけです。

そんなことは会社法のガバナンスからすれば、

善管注意義務における違反行為です。

取締役には、

善良なる管理者としての注意義務、があるのです。

私欲のために会社を利用してはならないのです。

 

自分の住宅ローンの保証人は会社におしつけて、

“自宅を買うなら全額住宅ローンで買いなさい”

などと勧められて実際にそのようにしたとして、

そんなこと、従業員が知ったら釈明できるのでしょうか。

この情報社会において、

そのような不正行為はやがて明るみに出るのです。

 

社長が自宅を買うとして、

必要ならば銀行から借りればいいとは思います。

しかし、その保証を会社に負わせるのは、あまりにも身勝手です。

返済能力を示して、借りられる範囲で借りるのが、王道です。

だから個人でのローン時には源泉徴収票など、

収入を証明できる帳票を提出するのです。

 

結局、小山氏のやり方は、どうにかして銀行に恩を売り、

会社がいつでもたくさん借りられるようにしておくべし、

という魂胆です。

そこには決算書での格付などありません。心情的に訴えているだけです。

そして、

会社でどんどん借りて、社長個人も会社の保証でどんどん借りなさい、

というのです。

そんな無謀なやり方で社長が個人の融資を受けるなど、

絶対にあってはならないのです。

 

(古山喜章)

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