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銀行交渉

2021年2月19日 (金)

コロナで銀行の業績は向上しています④

ここ数か月、

銀行の業績上方修正の記事をたびたび見かけます。

コロナ融資額の増大による金利収入増、

保証協会の全面バックアップで与信費用縮小、

コロナ打撃企業の預金減で支払い利息減、など。

銀行にとってはプラス要素が重なっているのです。

コロナ禍の不安のなか、

現状の資金調達に問題がないか、再確認してほしいのです。

 

④社債の発行額が過去最高です

 

2019年、2020年と、

社債の発行額が2年続けて最高となりました。

社債は、会社が発行する債券で資金を集める、資金調達手段のひとつです。

特にソフトバンクやNTTなど、

上場会社が社債を発行しまくって、日銀や投資家が買い手となる、

という資金調達が増えた結果、発行額は過去最高を更新したのです。

 

一方、中小企業が銀行から狙われるのは、

「私共ですべて引き受けますので、社債を発行しませんか。」

という、“銀行引き受けの社債”です。

コロナ禍において、その誘いを受けた、

という声がいくつも聞こえてきたのです。

 

「社債にすれば、毎月の元金返済はなく、

 7年後の一括償還でよいので、資金繰りが安心ですよ。

 コロナもいつまで続くかわかりませんので、

 手元資金をとにかく厚くしておいてはいかがでしょうか?」

といったパターンで誘ってくるのです。さらに、

「御社のような優秀な財務状況の会社にしか、

 この提案はできないんです。」

と、プレミアム感を仕掛けてきます。

 

私たちは、

「銀行引き受けの社債なんて絶対にやるな!」

と言い続けています。

金利は低いかもしれませんが、

その他の手数料が半端なく高いからです。

保証協会の保証料も必要になります。

なんだかんだで、年間利息2%近くなる、

ということが往々にしてあるのです。

 

なので、この提案を受けた私共の顧問先では、

「社債なんてやりません。」

と一蹴しました。

しかし、何も知らない経営者なら、

「それもそうだな。社債というのもいいな。」

と銀行の誘いにまんまと乗せられてしまうのです。

 

低金利のいまどき、

銀行にすれば、社債はおいしすぎる商品なのです。

「ソフトバンクやNTTも、たくさん発行していますよ。」

などと、市中引き受けの社債の話しまで、関係ないのに持ち出すのです。

銀行にとって、先行き不安な今の時代は、

このような商品を提案する、絶好のチャンスなのです。

 

改めて、社債の誘いには安易にのらないよう、

十分にお気をつけいただきたいのです。

 

(古山喜章)

2021年2月18日 (木)

コロナで銀行の業績は向上しています③

ここ数か月、

銀行の業績上方修正の記事をたびたび見かけます。

コロナ融資額の増大による金利収入増、

保証協会の全面バックアップで与信費用縮小、

コロナ打撃企業の預金減で支払い利息減、など。

銀行にとってはプラス要素が重なっているのです。

コロナ禍の不安のなか、

現状の資金調達に問題がないか、再確認してほしいのです。

 

③強気の銀行マンが出始めました

 

銀行の業績向上を受けてか、

強気の銀行マンがまた、ぼちぼち出てきました。

先日も、

「融資を受けようとしたらこんなことを言われました。

 これって、先生方がセミナーで言っておられた、

財務局へ駈け込んでもいいレベルでしょうか?」

と相談してきた経営者がいました。

 

銀行へ申し入れた条件は、次のとおりです、

短期借入、タイボ(TIBOR)+0.1%、担保・個人保証なし。

その会社は、自己資本比率70%超、銀行からすれば超優良企業です。

 

資金繰りに困っているわけではありませんが、

試しに借りてみようと思い、取引のある4つの銀行に声をかけたのです。

その社長は後継者で、銀行融資を受けたことがなかったのです

うち3行は、

「はい、喜んで!」とすんなり通りました。

ところが残り1行の銀行マンから、次のように言われたのです。

 

“うちではタイボ(TIBOR)での融資はしていない。”

“社員全員の給与口座をうちに切り替えてくないとできない”

“資金決済を全部うちにしてくれないと貸せない”

“融資以外の取引でうちに利益を落としてくれないと、

 そんな低い金利では貸せない”

 

これを言ってきたのが、緑色のメガバンクの銀行マンです。

「その銀行マンはひどすぎる!完全に脅迫じゃないですか!

 すぐに財務局へ言いにいかないとダメですよ。

 でないと、他にも被害者がでますよ!」

 

社長は言いました。

「やっぱりそうですよね。

 でも、財務局へ申し入れたあと、銀行から報復されないでしょうか?」

「報復なんてないし、そんなことがあったら、

 そっちのほうがまた、大問題ですよ。」

となり、近くの財務局へ申し入れることとなったのです。

その結果がわかれば、また書かせていただきます。

 

これは一番ひどい例ですが、

銀行からおどしのようなことを言われた、

という声がまた、出始めたのです。

少し業績が良くなると、

調子にのって無茶なことを平気で言う銀行マンが出てくるのです。

みな、自分自身の成績を上げたいだけです。

 

そんな疑問を感じる言葉を発する銀行マンがいたら、

遠慮なく、私たちに相談してほしいのです。

それが、他の中小企業を守ることにもなるのですから。

 

(古山喜章)

2021年2月17日 (水)

コロナで銀行の業績は向上しています②

ここ数か月、

銀行の業績上方修正の記事をたびたび見かけます。

コロナ融資額の増大による金利収入増、

保証協会の全面バックアップで与信費用縮小、

コロナ打撃企業の預金減で支払い利息減、など。

銀行にとってはプラス要素が重なっているのです。

コロナ禍の不安のなか、

現状の資金調達に問題がないか、再確認してほしいのです。

 

②無利子でも銀行は潤ってます

 

銀行の利息収入が激増してます。

コロナ禍で融資額が一気に増えたからです。

「コロナ融資は3年間、無利子じゃないんですか?」

とおっしゃる方がいます。

もともとの融資が無利子ではなく、

最初の3年間は、国が支払利息を補給します、ということです。

だから、“実質無利子”という面倒くさい表現になるのです。

 

国の利子補給は、0.9%まで、となっています。

なので、借入金利が0.9%以下なら、国からの補給で、

3年間は無利子と同じ、というわけです。

「0.9%以下でいいんだったら、

どことも利子補給で実質無金利だろう。」

と思うのですが、そうでもないのです。

 

「1.4%だったので、利子補給を差し引いたら、0.5%でした!」

という経営者がおられました。

しかも、「金利が低い!」と喜んでおられたのです。

私たちにすれば、

「いまどきなんてバカなことをしているのか!」

と思わずにはいられないのです。

 

その会社は、コロナ禍までは長らく無借金でした。

だから、現状の金利の相場をご存じなく、

20年ほど前の金利相場で頭の中が止まっていたのです。

だから、「0.5%で低い!」と感じていたのです。

その会社は無借金で自己資本比率も高いので、

交渉すれば、普段でも0.5%以下で借りれる財務体質です。

 

銀行も、そのことをわかっていて、

普段よりも高い金利で提示してくるのです。

ズルいのです。

その社長にすれば、

「こんな金利でいいんですか!」となります。

で、その反応を見た銀行は、

「御社は優良な財務体質なので、金利も低くさせていただいてます。」

などと平気でウソをつくのです。

 

つまり、借入金に縁がなかった会社が急に借りると、

銀行の言いなりになってしまう危険が、往々にしてある、

ということです。

銀行にすれば、おいしすぎるお客さんなのです。

 

今は銀行から借りることはない、という会社も、

現状の金利相場や、無担保・個人保証無、

などの融資条件相場を知っておいてほしいのです。

その知識が、稼いだお金を残すことに繋がるのですから。

 

(古山喜章)

2021年2月16日 (火)

コロナで銀行の業績は向上しています①

ここ数か月、

銀行の業績上方修正の記事をたびたび見かけます。

コロナ融資額の増大による金利収入増、

保証協会の全面バックアップで与信費用縮小、

コロナ打撃企業の預金減で支払い利息減、など。

銀行にとってはプラス要素が重なっているのです。

コロナ禍の不安のなか、

現状の資金調達に問題がないか、再確認してほしいのです。

 

①実質金利が上がっている中小企業、増えています。

 

実質金利の計算式は、次のとおりです。

(支払利息―受取利息)÷(長期・短期借入金―現預金)×100

 

支払利息を銀行借入金だけで割るのではなく、

手持ちの現預金を差し引いて金利を計算するのが大きな特徴です。

抱えている現預金が多いほど、分母は小さくなるので、

実質金利は通常の銀行金利に比べて高くなってゆきます。

 

先日も、計算すると8%を超える会社がありました。

もはやバブル時期並みの金利です。

 

実質金利の数字が大きいほど、余計な金利を払っていて、

借入金ありきの財務体質に陥っている、ということになります。

なので、実質金利は小さいほどいいのです。

 

とはいうものの、実質金利がマイナスになれば、逆ザヤです。

借入金より現預金が多いと、計算結果はマイナスになります。

こうなると“借りる必要がないのに借りて金利を払っている”

という状態になるのです。喜ぶのは銀行だけです。

 

コロナ禍において、

「不安なのでコロナ融資を受けました。」

という企業は概ね、実質金利が上がっています。

「御社は借りなくてもよいでしょう。」と言うと、

「そうかもしれませんが、

コロナ融資は3年間、無利子ですから。」と言われます。

それでも、計算すると、

借りる前に比べて実質金利が上がっていることがあるのです。

結局、以前に比べて現金の支出が増えているのです。

 

“何も使わず、借りるだけ借りて、

必要なければそのまま返せばよい”

というものの、実際には手元に現預金が増えると、

支出の蛇口が緩んでしまうのです。

銀行も、そうなることをわかっていて、

「無利子ですから、あっても邪魔にならないですよ。」

などと、そそのかすのです。

 

必要なければ借りず、いつでも借りれる融資枠だけ確保している、

という会社は、コロナ禍で必要な物品が増えても、

他の経費を抑えて現金支出が変わらないようにしています。

キャッシュコントロールができているのです。

なので、実質金利も上がらず維持できるのです。

 

不安な世相は、銀行にとってはチャンスです。

銀行の思惑と誘惑に、安易に傾かず、

必要な時にだけ、お金を借りてほしいのです。

今一度、自社の実質金利がコロナ以前より上がっていないか、

チェックしてみてはいかがでしょうか。

 

(古山喜章)

2020年12月25日 (金)

2020年 銀行関連の動き②

今年度、中小企業に関わる銀行関連の動きを

とりまとめてゆきます。

 

②コロナ融資で過去最高の融資残高

 

2020年3月以降、いわゆるコロナ融資が

政府系銀行で始まりました。

3年無利子、返済は5年据え置き、というものです。

政府系だけでは対応が間に合わず、

5月からは民間銀行も窓口となりました。

 

「先行きが不安なので、一応借りておきました。」

5月~6月ころ、経営者のこのような声をよく聞きました。

コロナ融資は、保証協会の保証が100%です。

銀行にすれば、リスクなしで貸せる、ということから、

事業に影響を受けていない会社にまで、

「手元資金が多いと安心ですよ。」

と誘い文句をうたい、融資額を伸ばしました。

3月~7月のコロナ融資総額は40兆円です。

その結果、銀行は過去最高の融資残高になったのです

 

慎重な会社は、安易にコロナ融資を借りることなく、

当座貸越枠を新たに作ったりして、

いつでも資金調達できるようにだけ、手配を済ませました。

銀行には頼らず、

生命保険を解約して急場をしのいだ会社もありました。

“キャッシュ・イズ・キング”という言葉が囁かれ、

多くの会社がお金で苦しみ続ける一年となりました。

 

安心のために借りました、という会社は、

その借りたお金を決算期にまで残さず、

銀行へ返済してほしいのです。

決算書にムダな負債を残さず、健全無垢な財務状況と

しておくのです。

 

いずれ、本当に借りなければいけない時に、

銀行がすぐにでも貸したくなる決算書にしておくのです。

不安があるなら、先ほど述べたように、

銀行に交渉して、当座貸越枠を作ればよいのです。

「それってどんなものですか?」

と聞かれることがあります。

特に、これまで融資にあまり縁がなかった会社ほど、

ご存じでないことが多いです。

 

マサカの坂は、いつ来るかわからないのです。

そのときに今回のような、

政府があとおしする融資があるとは限りません。

危機を耐える力への、備えをしておいてほしいのです。

 

(古山喜章)

2020年12月24日 (木)

2020年 銀行関連の動き①

今年度、中小企業に関わる銀行関連の動きを

とりまとめてゆきます。

 

①金融審査マニュアルの廃止

 

昨年2019年度末をもって、

金融審査マニュアルが廃止となりました。

これは、金融庁が各銀行に対して、

「このようなやり方で融資をしなさいよ」

ということをまとめたものです。

 

そこには、

融資先の格付け(スコアリング)に対する考え方や手順など、

会社にお金を融資する際の基本ルールが記載されていました。

そのマニュアルが廃止になったのです。

マニュアルに縛られすぎて、

本来融資をするべき会社へお金が行き渡っていない、

といったことが、廃止へのきっかけでした。

 

しかし気になるのは、

「廃止になったら格付け(スコアリング)はどうなるんですか?」

ということでした。

結論からいえば、今も格付け(スコアリング)は運用されています。

この一年間、お会いする銀行員の方々にお聞きしました。

「金融審査マニュアルが廃止になって、

 格付け(スコアリング)はどうされているんでしょうか?」

すると皆さん、ほぼ同じ返答でした。

「廃止になったとはいうものの、

 金融庁が言っているような事業性評価をすぐに

 運用するスキルも行員にはないから、

 まだ少なくとも数年は廃止になったマニュアル通りに

 運用してしまいますよね。」

とのことでした。

 

“マニュアルに頼らず、本来の事業性を評価して融資せよ!”

と金融庁は推し進めます。

が、今の現場の実務能力では、そこまで対応できない、

という状況なのです。

 

各銀行においては、融資先を管理してゆくうえで、

格付け(スコアリング)は、便利なのです。

各銀行とも、一律のルールで融資先をランク付けしています。

そのもとになるのは、決算書です。

もっと言えば、損益計算書と貸借対照表です。

だから銀行の格付け(スコアリング)を少しでもよくするために、

決算対策をうるさく言うのです。

 

銀行による格付け(スコアリング)は従来通りに動いています。

今後も銀行には、

「うちの格付けはどこですか?」と、

決算書を提出する都度、たずねて確認してほしいのです

 

(古山喜章)

2020年11月13日 (金)

5話連続シリーズ「メインバンクを切り替えろ!」⑤

⑤これぞ真実の“倍返し!”です

 

「関東中央銀行に26億円を振り込む、エックスデーを決めましょうか。」

牧野専務の掛け声のもと、いよいよ、

関東中央銀行をメインバンクの座から引きずり下ろす、

作戦決行日を決めるときがきました。

 

「来月の15日に実行で、よろしいでしょうか?」

居酒屋での密談の場で、

牧野専務は4人の若手銀行マンに問いかけました。

「了解いたしました。よろしくお願いいたします。」

全員一致で決まりました。

その日の朝イチで、各4銀行が牧野建材の口座に、

新たな融資額を入金します。合計で26億円です。

そして、あることを確認したあと、

その全額を、関東中央銀行の口座に振り込み、一気に返済するのです。

 

「返金前に、なにを確認するんですか?」

牧野専務に伺いました。

「関東中央銀行からの入金です。」

「どういうことですか?」

「いま、関東中央銀行の本店が建て替え工事をしていて、

 その工事の建材に、うちの商品を納品しているんです。

 その最後の入金が、来月の15日なんです。」

「なるほど。その入金を確認したあと、26億円を返金するんですね。」

「そうです。新しい本店ビルの柱の数本は、

うちから吸い取った高金利でまかなっているんですから。

それくらいしいないと、社長も私も気がすみません。」

 

ここまでくれば、たいした執念です。

集めた26億円をただ返すのではなく、いかにすれば、

自分たちが経験した悔しい思いをさらに上回る、

瞬時に凍りつく恐怖と後悔に溺れさせることができるのか、

を考えて決めたのが、その日だったのです。

銀行本店建て替えへの建材販売の売掛金回収完了次第、返金し、

自分たちをいじめた銀行担当者たちを青ざめさせる、

というシナリオだったのです。

まさに、これぞ真実の“倍がえし!”なのです。

 

そして滞りなく、

打倒!関東中央銀行5人組の作戦が実行されました。

当然、役員を筆頭に、関東中央銀行の面々が、

血相を変えて牧野建材の社長・専務のもとへ飛んできました。

「うちが何をしたというんですか!」

しかし、社長も専務も、これまでの交渉やお願いに対する

関東中央銀行の態度を指摘し、

一部は交渉時の会話を録音した音声まで、その場で流したのです。

そこには、おどしまがいの言葉も残されていたのです。

 

担当者たちは、万事休すです。

その後、担当者はみな、へき地の支店や取引先へと、

異動や出向で、いなくなりました。いわゆる、左遷です。

一方、密談に集まった若手銀行マン4人は、

それぞれの銀行の出世街道にのり、みな、挨拶にやってきました。

 

「牧野専務のおかげです。

銀行員になって、こんな楽しいことはなかったです。

この地域を離れますが、また一緒に仕事ができれば光栄です。」

一様に、そのような挨拶をして、それぞれの赴任場所へと、

去っていったのです。

社員の給与振込口座や各種入出金に使うメインの口座も、

関東中央銀行から、変更となりました。

密談の中、全員が納得した形で、

集まった4行のうちの一つに決まったのです。

 

「メインバンクを変えるなんて!とんでもない!」

と訴えた古参経理担当者も、もはや何も言いませんでした。

しかし二年ほど時を経過したあと、後継者たちにこう言いました。

「お前たちのやったことは正しかった。

 いろいろキツイことを言って、すまなかった。」

その後の決算書の改善具合を見て、その言葉が出てきたのです。

「自分たちでは、こんな決算書にはできなかった。

 よくやってくれた。」

素直にわびて感謝を示してくれたその言葉で、

ながらく抱えていたお互いのわだかまりは、消えてなくなったのです。

 

いかがでしたでしょうか。

メインバンクは変えれるのです。

というよりも、今やメインバンクといっても、

他行となんら違いはないのです。

借入額が大きかったり、中心的な入出金の口座に使っている、

という違いくらいです。

時代遅れのメインバンク面する銀行があれば、

ためらうことなく、本当に長くつきあえそうな他の銀行に、

変えるべきなのです。

その決断のためには、社長や専務といった

中心的な経営幹部が、銀行を取り巻く現状の知識を蓄え、

よき相談相手を見出し、果敢に取り組んでほしいのです。

(終わり)

 

(古山喜章)

2020年11月12日 (木)

5話連続シリーズ「メインバンクを切り替えろ!」④

④古参経理担当の猛反発をくらう

 

牧野専務を筆頭に、地方銀行の若手銀行マン4人を含め、

打倒!関東中央銀行5人組の密談が、

夜な夜な居酒屋で展開されました。

 

牧野専務はその都度、私たちのセミナーで学んだ、

銀行融資の条件を銀行マンたちに伝えました。

「金利はタイボ+スプレッドで0.38%、

 担保・個人保証なしでお願いします。」

各銀行マンたちも

「それは大丈夫です。うちなら7億円までいけます。」

などと、それぞれに融資可能額を密談のなかで

出し合い、4行合計の目標額25億円となるよう、

詰めていったのです。

 

ところがです。そこに思わぬ壁が立ちふさがりました。

牧野建材の古参の経理担当者です。

先代の兄弟にあたる親族で、後継者たちにとっては、

おじさんにあたる人物なのです。

関東中央銀行をメインバンクから外そうとする動きを

かぎつけ、牧野社長と専務を呼び出したのです。

 

「君たちはなんということをしてくれるんだ!

 うちが関東中央銀行にどれだけ助けられたと思ってるんだ!

 そんな不義理なことをしたら、もうどこも貸してくれないぞ!

 お前たちは会社をつぶす気か!!

 メインバンクを変えるなんて、とんでもない!!!」

鬼の形相で後継者たちに詰めよったのです。

 

それを聞いて、私も古参経理担当者に面談し、

いまどきの銀行を取り巻く環境が変わってきていることなど、

丁寧に説明をしました。とはいえ、簡単には引き下がりません。

「そんなことをおっしゃいますけど、

 うちの社員の給与振込口座は全員、関東中央銀行ですよ。

 光熱費などの支払いも、その口座から引き落としですよ。

 その口座を変えたり、どれだけの手間がかかると思ってるんですか!」

と、私にもえらい剣幕だったのです。

しかし、その古参経理担当は、大いなる勘違いをしていたのです。

「えっ?そんなこと、経理でやらなきゃダメだと思ってるんですか?」

「はぁ?そりゃそうでしょ。」

「何を言ってるんですか?そんなこと、銀行が来て全部やってくれますよ。」

「え、そうなんですか?」

「そうですよ。口座獲得数も引き落としの獲得数も、

 銀行員の評価点数になる時代ですよ!

 みんな喜んできますよ。うちは1週間ほど、食堂かどこか、

 関東中央銀行に代わる銀行に、

場所を銀行に貸してあげればいいだけですよ。」

「しかし、メインバンクを変えるなんて、

 他の銀行が貸してくれなかったら、どうするんですか?」

「それは牧野専務がすでに道筋をつけています。

 いまは付き合いで貸す時代ではないんです。

 決算書をベースにした、格付け、スコアリングで貸す時代なんですよ。

 あなたの時代とは、違うんです!」

 

というやりとりがあり、

ようやく、古参経理担当の声を、静めていったのです。

一方、牧野専務率いる、打倒!関東中央銀行5人組の計画は、

着々と進んでいました。

そして、4銀行での割り振り額も決まり、

合計26億円を調達できるメドがついたのです。

 

「じゃあ、関東中央銀行に26億円を振り込む、

 エックスデーを決めましょうか。」

牧野専務の掛け声のもと、いよいよ、

関東中央銀行をメインバンクの座から引きずり下ろす、

作戦決行日が決まったのです。

(続く…)

 

(古山喜章)

2020年11月11日 (水)

5話連続シリーズ「メインバンクを切り替えろ!」③

③作戦会議は居酒屋で

 

牧野専務が司令官のような形となり、

関東中央銀行をメインバンクから外すべく、

4名の若手銀行マンとの打ち合わせを進めることとなりました。

 

具体的に、関東中央銀行をメインバンクから外すには、

その融資額を返済して、額を減らせばいいのです。

融資額が他行よりも多い、ということだけで、

メインバンク面をしていたのです。

そのときの、

関東中央銀行からの融資額は、約35億円です。

その融資額を、せめて10億円以内にすることを、

目標としたのです。

 

「それだけの額を返すには、関東中央銀行に何か言ったほうが

 よいでしょうか?」

牧野専務から事前に質問を受けていました。

「条件交渉を申し入れただけで、

 “銀行にも考えがある”なんておどしをかけてきたのだから、

 これ以上何も義理立てすることないですよ。

 まとまったお金ができたら、関東中央銀行の口座に振り込んで、

 “お返しします”と言えばいいんですよ。」

「やってみたいですね。どうなるでしょうね。」

「大騒ぎになるのと、

少なくとも担当者はどこかに飛ばされるでしょうね。」

というやりとりを、私と牧野専務でしていたのです。

 

「その4名の銀行マンとは、

どのような形で打ち合わせするんですか?」

改めて牧野専務に質問を投げかけました。

「うちの事務所の近くに、

いい感じの個室のある居酒屋があるんです。

その店に4人を呼んで、作戦会議をしようと考えています。」

「近所の居酒屋ですか!」

「そうです。もうすでに声をかけていて、全員OKです。」

こうして、まるでドラマ「半沢直樹」に登場する、

居酒屋での密談シーンのような打ち合わせが繰り広げられたのです。

 

作戦会議の場に集まる、4名の若手銀行マンは、

みな、異なる地方銀行の出身です。

しかもそれぞれに初対面です。

よくもまあ居酒屋に集めれたな、と感心するのと同時に、

それだけ、“打倒!関東中央銀行!!”の思いを、

各自が持っているのだな、と感じたのです。

 

作戦会議の冒頭、牧野専務は改めて、4人が集まる場で、

確認の言葉を伝えました。

「関東中央銀行からの融資額を減らすには、

 皆さんの協力が必要です。

 ただし、皆さんの銀行からお借りする条件は、

 事前にお伝えしているとおり、

 金利はタイボ+スプレッド、担保・個人保証はなし、

 でお願いしたいのですが、みなさんよろしいでしょうか?」

「問題ありません。すでに内部で了解を得ています。」

居酒屋の個室で、

牧野専務を含め、打倒!関東中央銀行の5人組が、

まさに誓いの盃を交わすような展開となったのです。

(続く…)

 

(古山喜章)

2020年11月10日 (火)

5話連続シリーズ「メインバンクを切り替えろ!」②

②メインバンクを引きずり下ろしたい、他行の銀行マンたち

 

関東エリアで建築資材卸売業を営む、牧野建材(仮名)でのこと。

最も多くの金額を借り入れ、メインバンクとしていた、

関東中央銀行の融資条件が、最もひどいものだと知った

牧野専務は、行動を起こしました。

 

関東中央銀行の担当者に条件改善を申し入れたものの、

「そんなことを言うのなら、銀行としても考えがあります。」

と、おどしまがいの言葉を浴びせられ、

牧野専務の闘争心に火が付いたのです。

「メインバンクを切り替えろ!」の合言葉のもと、

あらかじめ考えていた、秘策に動き始めたのです。

 

「わが社に新たに営業にきている銀行マンが、二人いるんです。」

と、牧野専務が切り出しました。

「それは、近隣の地方銀行ですか?」

「2行とも、他府県から越境出店している地銀です。」

「なるほど。じゃあ、その銀行マンたちに協力をあおぐおつもりですか?」

「そうなんですよ。

 先生方のご指導で、他府県から越境している銀行は、

 地元の銀行よりもよい条件で動いてもらえる、と伺っていたので。」

 

牧野建材ではすでに融資を受けている地銀が3行ありました。

そのうちの1行が、その地域で一番有力な、関東中央銀行でした。

他の2行も、地元の地銀です。

私は牧野専務に提案しました。

「じゃあ、うちとすでに取引のある2行の銀行マンも、

 加えて考えたらどうですか?」

「なるほど。新しい銀行も加えて、4行の銀行マンを、

 味方につけるわけですね。」

「そうですよ。どの銀行マンも、うちの借入シェアのなかで、

 関東中央銀行の牙城を崩したいに決まっていますよ。

 すでに取引のある銀行なら、なおのこと、

上司からも指示がでているはずですよ。

協力してほしい、と申し入れたら絶対に喜びますよ。」

「その方向で動いてみます!」

 

このようないきさつから、

「関東中央銀行からの融資を一気にどっさり返して、

 うちの借入最大額の座から引きずり下ろしたい。

 協力してもらえますか。」

と、牧野専務は4行の各銀行マンに投げかけました。

4人とも、

「喜んで協力させていただきます!」

と、意気揚々に返事が返ってきたのです。

 

こうして、4行の若手銀行マンを迎えての、

“打倒!関東中央銀行”ともいうべき作戦会議が、

牧野専務の指令のもと、動き始めたのです。

(続く…)

 

(古山喜章)

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