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銀行交渉

2018年8月 7日 (火)

支店長室に通されることが、何よりうれしかった

お金を貸す側の銀行が圧倒的に強かった時代、
借りる側の中小企業は、必死でした。
その当時を知る社長と話していると、
「どうしてあんなことで喜んでいたのか…。」
と振り返る方が多いのです。

「はじめて支店長室に通されたときには、
 それは嬉しかったですよ。」
とおっしゃる社長に時折出会います。
共通するのは、
ようやく銀行からの厚い信頼を得ることができた、
という満足感です。

「それまで窓口対応だったのが、
 “支店長室へどうぞ”と言われて、
 行員のみなさんが元気よく”いらっしゃいませ!”
 と挨拶される中を歩いて支店長室へ入るとき、
 何とも言えないステイタスを感じたんですよね。」
あるいは、
「ようやくここまで来た。認められた。
という感じになりました。」
などと、おっしゃるのです。

「しかしそれじゃあ、銀行と条件交渉なんて、ないでしょう?」
とおたずねすると、
「そりゃもう、支店長室で対応を受けるという、
特別扱いで舞い上がってますから、
こちらからの要望なんて、まったくなかったです。
もう、言われるがままの条件で借りていました。」
と、当時を振り返られるのです。
貸してくれるだけでもありがたかったのに、
支店長室に招かれて商談をするなど、
実にありがたく感じていた、などとおっしゃるのです。

しかしその一方で、反省もされます。
「今になって考えてみたら、
 財務状況が良かったから対応が変わったんだな、
 とわかります。
 別に、信頼が厚くなった、とかじゃなかったんですよね。」
そうです。

要は、この会社にはたくさん貸して、金利を高めに設定しても、
大丈夫そうだな、と財務諸表をもとに、判断されただけです。
しかも相手はお金を貸すプロです。
借りる側が、どのような対応を受ければ喜ぶのか、
十分に心得ているのです。
中小企業の社長は、特別扱いに弱いのです。

見事なのは、銀行の交渉術です。
誰もが入ることはできない、と思われていた、
銀行支店長室に中小企業の社長を通すことで、
社長たちに有無を言わせず、高金利の条件を獲得していたのです。
その作戦や、あっぱれ、なのです。

しかし、時代は変わり、
貸す側の銀行は圧倒的に弱い立場になりました。
なのに、今でもかつての時代を引きずり、
「あそこの銀行はいつも支店長室に案内してくれる。」
などと、大きな勘違いをしている社長も、おられるのです。
そのような方々には、
「それは向こうのペースに囲い込まれているだけですよ!
 今は逆に、支店長を社長室に呼んで、相手を油断させる時代ですよ!」
と言ってあげたいのです。

(古山喜章)

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2018年8月 2日 (木)

金融庁の長官が変わると、どうなるのか?②

金融庁の長官がこの7月に、森氏から遠藤氏に変わりました。
前任の森氏は、
「個人保証や担保に頼る融資から脱却せよ!
 事業性を評価して融資せよ!」
と声をあげ、改革を推し進めていました。
しかし、銀行の現場はそう簡単に変わりませんでした。
で、その原因は「金融審査マニュアル」にある、とし、
平成30年度末での廃止を決定しました。
新たな遠藤長官体制も、その路線の踏襲を表明しています。

「金融審査マニュアル」は、
不良債権化するかもしれないような融資を、
銀行がしていないかどうか、
チェックするためのチェックリストです。
金融庁は、この「金融審査マニュアル」に基づき、
各銀行の融資審査や各融資の内容を、
重箱の隅をつつくように審査をしました。
その審査員は、銀行から大いに恐れられていました。
銀行が金融庁サマサマ病に陥った、大きな要因のひとつです。
ドラマ「半沢直樹」に登場した金融審査の場面では、
片岡愛之助がネチネチした審査官を演じていました。

しかし、そもそもが不良債権を減らすためのマニュアルです。
銀行は金融審査対策として、担保や個人保証を取りまくったのです。
そうすれば、不良債権のリスクを回避できるからです。
実際には不良債権が激減した現在も、
担保や個人保証に頼り切っているのです。
これではダメだ、と森前長官は判断し、マニュアル廃止に動いたのです。

一方、そうなると気になるのは、格付け(スコアリング)です。
不良債権対策のひとつとして約20年前に導入され、
金融マニュアルにも“適格に運用すべし”の記載があります。

「金融マニュアルがこの年末に廃止になれば、
 格付け(スコアリング)の仕組み運用は、なくなるんですか?」
と、金融行政に関わる方に聞いてみました。
その答えは、
「それはないですね。
 マニュアルは廃止しても、格付けの仕組みは残りますよ。」
とのことでした。さらに、
「マニュアルはなくなっても、
融資先の財務状況を判断する仕組みは必要です。
決算データで機械が判断するのをやめると、
 困るのは銀行員ですから。」
と語ってくれました。
つまり、
格付け(スコアリング)の仕組みは、変わらず続くのです。

金融審査マニュアルの運用は、この12月で終わります。
それにあわせて、かつての金融審査部門はすでに、
金融庁の組織図からなくなりました。
もちろん、金融庁から銀行に対する、
別の形での審査・アドバイスは今後も存在します。

それでも、従来の金融審査がなくなり、
一番ホッとしているのは、銀行マンです。
「金融審査がなくなって、よかったですね!」
と、支店長クラスの銀行マンには、言ってあげてほしいのです。

(古山喜章)

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2018年7月19日 (木)

銀行格付は、P/LとB/Sがあればよい

「銀行に出す決算書は、
本当にP/L・B/Sだけでよいのでしょうか?
という声を、ある経営者からお聞きしました。
「決算書の内訳明細まで、銀行に提出する必要ないですよ!」
と、私が述べていたことを受けての質問です。
要は、
損益計算書と貸借対照表だけでよいのですか?
というわけです。

先日、某地方銀行の元頭取にお話しを伺う機会がありました。
で、聞いてみました。
「中小企業が銀行に毎年提出している決算書ですが、
 内訳明細まで出す必要はありませんよね?」
すると、元頭取から次のような返事をいただきました。
「損益計算書と貸借対照表だけでいいですよ。
 内訳明細とかほしがるのは、売り先や買い先、
 取引銀行や株主内訳を知りたいからですよ。
 銀行員には、その情報がひとつのおてがらになるんです。
 格付けをするには、
 損益計算書と貸借対照表だけで、できますから。」

さらに、
「損益計算書と貸借対照表を提出して、
 前年から財務状況があからさまに悪化しているなら、
 内訳明細を求められて提出することになるかもしれません。
 そうでない限りは、
 損益計算書と貸借対照表だけでいいですよ。」

いかがでしょうか?それでも、
「去年まで提出していたものを、今回から提出しないなんて、
 銀行から何か怪しまれませんか?」
とおっしゃる方がおられます。
「そのときは、
 外部の指導を受けて必要以上に出さないことにしました、
 と言ってください。」としております。でもさらに、
「いやぁ、銀行に対してそんな態度でいいのかどうか、
 いまだに不安なんです。」
とおっしゃる経営者がおられました。
資金調達に苦しんだ経営者ほど、
銀行への態度や姿勢を変えれないものです。

しかし、
銀行員はそのようなことも承知のうえで、
決算書以外の情報入手を企み、
当然のように内訳明細の提出を要求してくるのです。
決算書の内訳明細にあるのは、重要な機密情報です。
それを今までそうだったから、と、
安易に提出しないようにしてほしいのです。

(古山喜章)

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2018年7月17日 (火)

なぜ、部積み両建て預金をするのか

東京を地盤とする地銀の東日本銀行が、
不適切な融資を企業に対して行っている、
として、金融庁から業務改善命令を受けました。
具体的には、
必要以上の資金を融資して定期預金に入れさせる、
いわゆる、部積み両建てを行っていた、というものです。
加えて、根拠のない融資手数料も得ていた、とされています。

金融庁が、銀行に対して不適切と指摘するのは、
金融機関の監督指針に記載されている項目に基づきます。
「銀行監督上の評価項目」のなかの「業務の適切性」という部分です。
そこで記載しているのは、大きく次の5つです。
①過度な協力預金
②過当な部積み両建て預金
➂銀行業務に含まれない商品の紹介
④銀行関連会社との取引の強要
⑤銀行の決算時期をまたがる不要な融資
いかがでしょうか?
「うちでもありますよ!」という項目があるかもしれません。

「これからの地方銀行は、会社の事業性を評価すべし!」
と金融庁は声を上げるものの、実態はまだまだこのとおりなのです。
各銀行員は、厳しいノルマをクリアするためなら、
ダメとわかっていても、上記の不適切行為に手を染めてしまうのです。

しかしその一方で、
なぜそのような不適切融資を経営者が了承してしまうのか、
ということです。
不要な資金を借りて定期預金に積み、不要な金利を払う。
定期預金なので、使うにも解約が必要です。
いわば、拘束された預金です。
当然、借入金が増えて、総資本が膨らみます。
総資産経常利益率や自己資本比率も悪化します。
ムダな金利を払う上に、財務体質も悪化させます。
そんなことを、経営者はなぜ了承してしまうのか?

結局、
「そうしておけば、何かあったときに現預金が多く安心だ。」
「銀行の言うとおりにしておけば、ウチが欲しい時にいつでも借りれる。」
などという、誤った認識を持っているのです。
それは、バブル時代の銀行交渉で経営者の身についてしまった、
銀行サマサマ病の後遺症であるのか、
あるいは、昨今の「借りれるだけ借りておきなさい!」
という類のミスリード本による、悪影響なのです。

歩積み両建ての場合、
銀行にすれば、お金を保管している口座が変わっただけです。
それで金利をもらえて、預貸率が上がるなら、言うことなしです。
要は、中小企業の経営者を、いいように扱っているだけなのです。

あの手この手でだましてお金を貸す銀行が、一番悪いです。
が、経営者自身も、銀行交渉や財務に関して、
正しい知識を得ることを、怠らないでほしいのです。
そうすることで、
銀行の術中にはまらないように、してほしいのです。

(古山喜章)

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2018年7月10日 (火)

国内生保の資金が中小企業に動き出している

先日ある経営者から、次のようなお声を聞きました。
「〇〇生命の融資部から連絡がきて、
 “新規の設備投資資金が必要でしたらお貸ししますが、
  いかがでしょうか?”
 って言うんですよ。」
「えっ、生命保険会社から?返戻金範囲内の貸付ではないの?」
「違うんです。単なる融資なんですよ。」
「で、金利は?」
「それが、0.4%固定で、悪くないんですよ。」
「確かに、良くはないけど悪くないですね。」
で、詳細条件はこらからお聞きする、ということだったのです。

その経営者の会社は、代理店を通じて、
融資の声をかけてきた保険会社に加入していました。
大手国内生保にはそれぞれ、融資部があります。
保険料で集めた資金を融資し、利ザヤを得る部門です。
融資部がやっていることは、銀行と変わりません。
ただし、生命保険会社の融資部と言えば、
大型インフラ関連の融資や大口資金融資が中心です。
非上場の中小企業への、
それも数億円という規模の融資というのは、
聞いたことがありませんでした。

ではなぜ、
保険会社が非上場の中小企業にまで、
融資の手を伸ばしているのか、ということです。
保険会社には、融資部の他に投資運用部門があります。
早い話し、投資運用部門での資金の行き先がなく、
融資部門に流れ込んでいる、と考えるのです。

投資運用部門は、
国債を買ったり、外国債券に投資をしたりして、
利ザヤを稼ぐ部門です。
どちらかというと、融資部よりも花形部門です。
しかし、日本の国債は低金利で利ザヤを狙えません。
外国債券は金利がましでも、
多くの保険会社がバブル期に外債で失敗をしています。
その教訓からも、ウエイトを高く上げることに危険を感じています。
そこで国内企業の社債引き受けや企業融資に、
資金を動かしはじめたのです。
その融資先として、中小企業も視野に入れ始めた、
ということです。
数百億円単位の大口融資も、そう多くありません。
で、中小企業への小口融資に活路を見出した、
ということに思えるのです。

低金利の国債を買うことに比べたら、
企業への融資で0.4%の金利を得ることは、
保険会社にとって悪くないのです。
あとは、その融資先への与信管理です。

その経営者いわく、
「もちろん条件がよければ借りますよ。」とのことです。
その会社は小売業です。出店費用が必要なのです。
「銀行のライバルがまた増えたので、
 銀行の担当者に伝えた時にどんな顔をするのか、
 楽しみです。」
とのことでした。

多くの銀行は、
そのような強力なライバルが登場するとは、
思いもしていないはずです。
「最近、保険会社も中小企業への融資に動きだしてるよ。」
と、銀行担当者に投げかけてほしいのです。

(古山喜章)

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2018年7月 5日 (木)

歴史は繰り返す 「変額保険訴訟問題」

スルガ銀行による、
シェアハウス融資問題が世間を騒がせています。
銀行から多額の融資を受けてシェアハウスに投資をした方が、
運用会社の破たんで返済不可能な危機にさらされています。
しかし、融資に絡む事件を紐解くと、
同じようなことは過去にも起こっているのです。
まさに、歴史は繰り返しているのです。

「変額保険訴訟問題」

平成8年前後、変額保険をめぐる訴訟が
全国で500件にのぼりました。
変額保険は、保険料の全額を保険会社が投資運用し、
その運用益に応じて死亡時受取金が変動する、という商品でした。
しかも、加入時に保険料を一時払いするので、
その資金を銀行が億単位で個人に融資をしたのです。

バブルで土地の価格が高騰する折、
相続問題を抱える方々へ、土地を担保にどんどん貸したのです。
「保険会社での運用利回りが高いので、
相続時には受取保険金で融資返済でき、相続税資金も確保できますよ。」
「融資の返済は、相続発生後に保険受取金での一括返済でOKです。
 それまでは、金利のみのお支払いです。」
などと、甘い言葉で誘ったのです。
今から25年以上も前となると、
銀行や生命保険会社に対する世間の信頼は、今以上に絶大でした。
「銀行さんがそう言うのなら、間違いだろう。」
と、変額保険加入の融資契約数が激増したのです。

ところが、バブル崩壊で環境が激変しました。
「担保の不動産価格が担保割れをしていますので、
 融資額の一括返済をお願いします。」
と、各銀行が融資をした個人に迫ったのです。
まさに、貸しはがしです。
当然、返済できるわけがありません。
「話しが違うじゃないか!」
「そんな説明は受けていない!」
などと社会問題になり、多数の自殺者も生み出しました。

で、銀行と保険会社が結託していたことや、
銀行は保険会社から多額のキックバックを受けていたことが、
明らかになってきました。

その当時、バブルも終焉に差し掛かり、
銀行は企業への融資を延ばしきれず、
個人への融資を増やすことに、軸足を向けていたのです。
そこに出てきたのが、変額保険だったのです。
銀行にとっては、渡りに船だったのです。
保険会社も、多額の運用資金を集めることができました。
銀行員も、保険販売員も、
変額保険が自らの点数稼ぎに、大いに役立ったのです。

しかし、状況が変われば一気に回収に動きます。
「契約者個人の了解を得て進めたことだ。」
と銀行は契約者の言い分を突っぱねました。
結局、訴訟の多くは、個人が泣き寝入りを強いられたのです。

スルガ銀行問題を見ているにつけ、
20年以上前の「変額保険訴訟問題」となんら変わらない、
銀行の悪質融資構造を感じずにはいられないのです。

(古山喜章)

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2018年7月 3日 (火)

TIBOR(タイボ)が初めてマイナスになった!

「銀行から借入をするときは、
TIBOR(タイボ)+スプレッドにしなさい!」
と言い続けてきました。
そのTIBOR(タイボ)が、2018年6月21日、
1995年の公表以来、初めてのマイナスになりました。
1週間TIBOR(タイボ)が、-0.00818になったのです。
6月20日の時点では、+0.00182でした。

TIBOR(タイボ)は、
東京の銀行間で資金を貸し借りする際の金利を取りまとめたものです。
Tokyo In Bankingu Offered Rate で、略して「TIBOR」です。
銀行間の取り引きは毎日行われているので、
日経新聞にその結果が毎日、掲載されています。

TIBOR(タイボ)+スプレッドで借りる、ということは、
TIBOR(タイボ)の数値に、上乗せ金利であるスプレッドを
プラスすることになります。
スプレッドは、会社ごと、財務状況によって異なります。
0.15もあれば、0.4もあります。

但し、このTIBOR(タイボ)は、期間によって分かれています。
今回、マイナスに転じたのは、
期間が最短の1週間TIBOR(タイボ)のみです。
1ケ月、3ケ月、6ケ月と、期間が長くなるほど、
TIBOR(タイボ)金利は高くなる傾向にあります。
1ケ月TIBOR(タイボ)は現状、+0.05364です。

中小企業で多いのは、TIBOR(タイボ)1ケ月での契約です。
それでも、少数派ながら、
TIBOR(タイボ)1週間という企業もあります。
その会社は今、
TIBOR(タイボ)部分をゼロ金利で計算されています。
「あれ、TIBOR(タイボ)部分をマイナスで計算しないのか?」
と思われたかもしれません。
銀行も、日銀によるマイナス金利導入以来、
いずれTIBOR(タイボ)がマイナスになることを予測していました。
なので、
“マイナスに転じた際には、ゼロで計算します。”
という覚書を結んでいたのです。

そもそも、TIBOR(タイボ)がマイナスになるとは、
どういうことなのか、です。
銀行はお金を手元に置いても、貸し先がありません。
貸し先がないと、金融庁から評価される預貸率に響きます。
「そんなにお金を抱えてどうするんだ!
 もっとどこかに貸さなきゃダメじゃないか!」
というわけです。
で、金利を払ってでも、他の銀行に余分な現金を押し付けたいのです。
つまり「借りたい」よりも、
「手元に持ちたくない」というニーズが銀行間で高まった、
ということです。現金のババ抜き状態なのです。

特に今回は、1週間の銀行間取引市場で、
メガバンクがマイナス金利を提示したことが影響したようです。
メガバンクには、お金が余っている、ということです。
その環境を、ご理解いただきたいのです。

それにしても…、
もうそろそろ金利は上昇傾向に来るか、
と読んでいましたが、またもや低下・停滞状況に陥りました。
現状の低金利は、まだしばらく続きそうな気配なのです。

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2018年6月19日 (火)

いまだに絶えない、銀行サマサマ病

決算書を拝見したのち、
銀行取引の条件をお聞きすると、
「この強い財務体質で、どうしてそんな悪い条件なのか?」
と感じることがあります。そこには、
いまだに絶えない、銀行サマサマ病が潜んでいるのです。

ある地方のメーカーで、こんなことがありました。
自己資本比率は45%を超えています。
経常利益率もここ数年、悪くても5%以上を維持しています。
但しメーカーなので、設備投資の借入金が残っていました。
「この財務体質なら、金利も低いでしょう?」
と社長に尋ねました。
「ええ、おかげさまで1%を切って、0.9%になりました!」
その金利の高さに驚きました。
「ええ!高いじゃないですか!
この財務体質なら、0.3%を切らないとダメですよ!」
「0.9%でも、2年ほど前に比べたら、かなり下がりましたよ!」
「そのときは何%だったんですか?」
「1.5%前後でした。」
「で、個人保証や担保は?」
「まだ、ついたままです。」

というような会話が続きました。
要は、銀行担当者から、
「御社は長年の融資先なので、優遇させてもらっています。」
と言われ、自分の会社の条件は、良いものとばかり、
思わされていたのです。
銀行のいいようにされていたのです。
こんなケースが、いまだにあるのです。
銀行は、良い条件を獲れる会社からは、とことん搾り取ろうとします。
おそらく、この銀行では、
「この会社の社長は厳しい交渉をしてこないから、
 このくらいの条件をだしておけばよい。」
といったことが、まかり通っていたのでしょう。

その根幹にあるのは、経営者の銀行サマサマ病です。
「あの時、銀行から貸してもらえたから今のわが社がある。」
「銀行に強気の交渉などして、借りれなくなったら大変だ。」
「うちは長年の取引き先だから、条件を良くしてくれている。」
「うちは浮気はしない!この銀行一本で行く!」などなど。
勘違いも甚だしいとは、このことです。
銀行は経営者のそのような勘違いに、突け入っているだけなのです。

このような会社は大概、財務担当者も同じ思考に陥っています。
なので、考え方を改めてもらうのに、かなりの労力がかかります。
とはいえこのメーカーも、
その後は銀行交渉を進め、担保・個人保証を外しました。
金利も0.5%以下にはなりました。

その社長はつくづく、こう言いました。
「銀行交渉のことを知らないと、明らかに、損しますね。」と。
銀行サマサマ病は、今からでも克服できる病なのです。

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2018年6月14日 (木)

多くの税理士は、銀行に対する認識を誤っている④

税理士が書いている書籍や、
顧問先での税理士によるアドバイスを聞いていると、
「その税理士は、銀行に対する認識を誤っている!」
ということが、よくあります。

④銀行員はまず、当期純利益を見る

松波竜太という税理士の著書「その節税が会社を殺す!」(すばる舎)
には、「この人物は銀行の格付け方法を知らないのだろうか?」
と思ってしまうような発言が出てきます。

書籍では、銀行員が決算書のどこをまずみるか、
ということに触れています。
「既存取引銀行では、銀行員はまず、
 損益計算書の当期純利益を見ます。」
とあります。
「利益が出ているかどうか、チェックします。」と続きます。

違います。
銀行員はまず、営業利益を見ます。
当期純利益を見るなら、そのあとです。
むしろ、見ないといってもよいくらいです。

既存融資先なら、返済能力が落ちていないかどうか、
が気になるのです。そこを判断したいのです。
返済能力を判断するとは、
格付評価(スコアリング)が落ちていないかどうか、
を確認したいのです。

銀行の格付評価(スコアリング)に関わるのは、
営業利益です。
格付評価の計算式のなかに、
当期純利益という言葉は、一切出てきません。
つまり、当期純利益は、格付評価に無関係なのです。
そのような当期純利益を、銀行員が真っ先に見るなど、
ありえないのです。
いるとしたら、自行の格付評価のことさえ知らない、
無知な銀行員なのです。

さらに書籍ではこう続きます。
「当期純利益が赤字だと、
銀行員は『大丈夫か?』と不安になります。」
私たちの顧問先では、そんな話しは聞いたことがありません。
むしろ聞くのは、
「営業利益と経常利益が黒字で、当期純利益が赤字ですか!
 いいですねえ!手元にキャッシュが残りますね!」
と、銀行員から感心される言葉を受けた、という話しばかりです。

最近はビジネス誌でも、「借金経営のススメ」
などという、ミスリードを誘うタイトル記事が出ています。
借金は、必要に応じてするものです。
「借金経営」などと、ひとくくりにして勧めるものではありません。
借金は、返さないといけません。
「借入金を増やせばお金の心配は無くなる。」
などというウソに、惑わされないようにしてほしいのです。

(古山喜章)

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2018年6月12日 (火)

多くの税理士は、銀行に対する認識を誤っている➂

税理士が書いている書籍や、
顧問先での税理士によるアドバイスを聞いていると、
「その税理士は、銀行に対する認識を誤っている!」
ということが、よくあります。

➂月商の3ケ月分の現預金を持ちなさい!

松波竜太という税理士の著書「その節税が会社を殺す!」(すばる舎)に、
『月商の3ケ月分の現預金を持ちなさい!』とありました。
しかも、
『銀行から借りてでも、そうしておきなさい!』
『借入金がないと、借りたいときに借りれない!』
『お金のことで悩まないために、借りなさい!』
と続きます。
「この人物は実は銀行員じゃないのか?」
と思ってしまうような、借入推奨発言がバンバンでてきます。

活字の力はこわいです。
このような書籍に触れると、
「そうか!もっと借りればよかったんだ!」
と、必要もないのに銀行借入を増やす経営者が現れるのです。

このような発想は、
「欠品をださないためには、在庫が多いほうがいい!」
「仕入れに余裕があれば、悩まなくてよい!」
という、資金繰りを考えない社員の発想と同じです。
私たちの考えとは真逆の、ミスリード本です。

私たちは、
「現預金は月商の半分で回しなさい!」
「いつでも借りれる、強い財務体質・決算書にしなさい!」
「お金のことで悩まないために、不要な借入をするな!」
と、言い続けております。

つまり、
銀行がいつでも貸したい会社にしておきなさい!
と言いたいのです。

「無借金だったので、借りれませんでした!」
そんな話しは、私たちの顧問先では聞いたことがありません。
むしろ、
「無借金なので、支店長と顔を合わすたびに、
借りてください!と言われます。」
「無借金だったので、すぐに借りれました!」
という発言ばかりなのです。

借りれない、というパターンは、
「借入が多すぎて、これ以上は貸せないといわれました!」
というケースのみです。
それさえ、
「どうしてこの悪い財務状況で銀行はさらに貸すのだろう?」
と首をひねってしまうような融資を、最近は見かけるくらいです。
つまり、
「借りていないとすぐに借りれない」
などということは、ありえないのです。
銀行が注目するのは、返済能力です。
返済能力さえ確認できていれば、いつでも貸したいのです。
しかし、銀行が決算書のどこをみるか、
ということについても、この書籍では、
驚くべきことが書かれてあったのです。(続く・・・)

(古山喜章)

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【ブログ-井上和弘の寄り道スケッチ】
道場主 井上和弘の趣味、旅、雑学など、
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