退職金税務署訪問 ~北海道から九州まで⑤~
四国にある会社で、
功績倍率6倍で役員退職金を
支給した会社がありました。
国税局のキャリアOB、
また、別の日に改めて私が立ち会った際、
様子を伺います。
「何か問題点はありますか?」
国税局「いえ、特に問題となる点はありません。
しっかりと処理されています。」
ピリついた雰囲気は一切なく、
和やかに時間が流れます。
その翌週、予定より早く切り上げて、
国税局は調査を終了しました。
調査終了時、統括官から、
後継者の社長に次のように告げられました。
「大きな問題はありません。
ただし、退職金の功績倍率が6倍ですので、
この点は、当局としても検討したいと考えています。
国税局の審理とも話をしますので、
持ち帰らせていただきます。」
やはり、功績倍率6倍が引っかかっています。
国税局が現場を引きあげてから、
1ヶ月ほどたち、ようやく連絡がありました。
「国税局内で慎重に議論を重ねましたが、
今回は、是認(認めること)となりました。」
つまり、問題なかったとOKをもらいました。
当局内でどんな議論がかわされたのかは、不明です。
経緯はどうであれ、
後継者としては、一安心です。
調査に立ち会っていただいた国税局OBの先生にも、
見えないところで、色々と動いていただきました。
「今回は、たまたま上手くいったけど、
このことをもって、常に功績倍率6倍が認められるわけじゃない。
やはり、事前に準備しておかないと、バタバタするよ」
備えあれば、憂いなし、
退職金の支給は、計画的に行っていただきたいです。
(福岡雄吉郎)
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